お役立ち情報
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授乳を行う年齢の子どもを預かる際、冷凍した母乳を保護者から預かり、保育園で取り扱うことがあります。冷凍母乳はデリケートなもののため、保管方法や解凍方法に気を付ける必要があります。今回は、保育園で保育士が冷凍母乳を取り扱う際のポイントなどについてまとめました。
冷凍母乳は、母親が搾乳した母乳を冷凍保存したもの。
母乳には赤ちゃんに必要なさまざまな栄養分や抗体などが含まれていることから、一定期間のうちはミルクではなく母乳の授乳を行う家庭が多いです。
こういったケースで、保護者が保育園でも母乳を授乳することを希望し、保育園に冷凍した母乳を預けることがあります。
これが保育園で扱う冷凍母乳です。
完全母乳での子育てを目指す母親によっては、冷凍母乳を受けいれている保育園は心強いもの。
しかし扱い方には注意が必要なため、保育園側も保護者側も、細心の注意を払う必要があります。
冷凍母乳はデリケートなものであるため、受け入れの有無は保育園によって異なります。
取り扱いを行っている園では、園内での取り扱いルールを決めることと、保護者にその内容を共有するなどの連携が必要です。
取り扱いを行っていない保育園で冷凍母乳の希望があった場合は、冷凍母乳の取り扱いができない理由(設備・衛生上の問題など)をきちんと説明し、ミルク授乳の理解を得てもらうようにしましょう。
保護者から冷凍を預かったら、適切な方法で保存する必要があります。
取り違いや期限切れなどのトラブルが発生しないよう、慎重に保存しましょう。
保護者から預かる際に、必ず確認すべきことが搾乳した日時と保護者・子どもの名前。
搾乳した日だけでなく、なるべく何時ごろに搾乳したものなのかも確認しましょう。
名前は保護者の名前と、授乳する子どもの名前をあわせて確認します。
「○○ちゃんにあげる母乳ですね」のように、声に出して保護者に確認してもらいましょう。
預かった冷凍母乳は冷凍庫で保存します。
なるべく母乳保管専用の冷凍庫が推奨されますが、ない場合は調理室の冷凍庫を使用しているという園も。
その場合は衛生上問題のないよう、調理室を出入りする職員全体でルールを共有しましょう。
また保護者にもその旨を説明しておくべきです。
母乳バッグで冷凍した母乳の保存期間は、およそ3か月までが目安といわれています。(冷凍保存の場合)
冷凍した母乳の成分が変わることはほとんどないとされていますが、できるだけ早く飲ませてあげるのがよいでしょう。
冷凍母乳の解凍方法は、保育士全体でルールを共有することが必要です。
解凍方法でNGなのが、電子レンジや熱湯で急激に温めること。
母乳の温度が急に上がると、母乳の成分が変わってしまうことがあります。
必ず、以下のステップを踏んで解凍するようにしましょう。
冷凍庫から取り出した冷凍母乳を、水をはったボウルなどに入れて解凍しはじめます。
水は適宜入れ替えて、徐々に解凍していきましょう。
最初から熱いお湯を使わないように注意です。
水である程度解凍できたら、30~40度程度のぬるま湯をはったボウルなどに入れて解凍しきります。
母乳の温度は人肌程度になるまで温めましょう。
温まった母乳は成分が沈殿していることがあるので、上下に振って混ぜ合わせます。
解凍できた冷凍バッグを哺乳瓶に移し替えます。
母乳バッグに入っている場合、先端を少し切り慎重に移し替えましょう。
このとき、母乳に直接触れないために手袋をしていると安全です。
冷凍母乳はデリケートなもののため、保育士側も保護者側も注意して扱わないといけません。
保育園とご家庭とうまく連携することが大切です。
一度解凍した母乳は、再度冷凍保存することができません。
子どもが一口も飲まなかったとしても、保存して後で飲むということは衛生上NG。
飲み残したものは必ず破棄するようにしましょう。
冷凍母乳の預かり方、保管方法、解凍の順序、記録などの一連のルールは保育園内で統一するようにしましょう。
冷凍母乳はデリケートなもののため、取り違えや与え忘れなどのトラブルがあってはなりません。
スムーズに保育を行うためにも、ルールを決めて共有することが大切です。
冷凍母乳を希望する保護者のなかには、完全母乳での育児を目指しているという方も少なくありません。
しかし実際には、子どもが母乳を飲まず破棄せざるを得なかったときなど、どうしてもミルクを与える必要性が出てきます。
そういった事態があり得ること、ミルクを授乳する可能性があることは、あらかじめ保護者に説明しておきましょう。
母乳での授乳を希望する保護者にとって、心強い制度である冷凍母乳の受け入れ。
保育園で冷凍母乳を取り扱う場合は、適切な保管・解凍が必要です。
本記事を参考に、冷凍母乳の取り扱いに関するルールを振り返ってみましょう。
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