お役立ち情報
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乳児保育とは0~2歳の子どもの成長をサポートする保育のことです。近年は、共働き家庭の増加によって、乳児保育のニーズが高まっています。乳児保育園の求人も増えていることから、乳児保育について興味を持つ保育士もいるのではないでしょうか?そこで今回は、乳児保育の特徴や仕事内容、やりがいや向いている人の特徴を解説します。
■目次
「乳児」を預かって、成長をサポートする「乳児保育」は、さまざまな年齢の子どもが預けられる保育園の中で、近年さらに注目を集めています。乳児保育の特徴は、次の3つです。
❶0~2歳児の保育
❷配置される保育士の人数が多い
❸近年ニーズが高まってきている
それぞれの特徴から、乳児保育への理解を深めていきましょう。
児童福祉法によると「乳児」とは、満1歳未満の子どもを指します。しかし、保育園では0~2歳の子どもへの保育を「乳児保育」と呼ぶのが一般的です。0~2歳の子どもは、排せつや咀嚼・嚥下、歩行や走行などの身体の機能が発達途中なので、子どもの身の回りのお世話をすることが、乳児保育における保育士の仕事の大半となります。
参照:児童福祉法
3~5歳児を対象とした「幼児保育」よりも配置される保育士の人数が多いも、乳児保育の特徴です。児童福祉施設最低基準では、子どもの人数に対する保育士の配置人数は、次のように定められています。
◆0歳児3人につき保育士1人(3:1)
◆1~2歳児6人につき保育士1人(6:1)
◆3歳児20人につき保育士1人(20:1)
◆4歳以上児30人につき保育士1人(30:1)
0~2歳児は体の機能や情緒面が発達途中ということもあり、3歳以上と比べると、保育士の配置人数は多く設定されています。もちろん、上記は「最低基準」なので、多くの保育園は、乳児クラスでさらに多くの保育士を配置しています。
参照:厚生労働省|「児童福祉施設最低基準」
>>>あわせて読みたい「保育士の配置基準とは?国や地方自治体の違いや計算方法について」
近年、共働き家庭の増加や核家族化によって、乳児保育のニーズが高まってきています。
厚生労働省の「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」によると、0~2歳の子どもの保育所等の利用率が増加していることが分かりました。
さらに、0~2歳の子どものうち、待機児童数は10,830人にものぼっています。3歳以上の子どもの待機児童数1,609人と比べると、6倍以上も人数が多い結果となりました。
参照:厚生労働省|「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」
乳児保育の基本的な仕事内容を5つピックアップしてみました。
❶ミルクや離乳食の提供
❷おむつ替えや沐浴
❸午睡の援助
❹主活動
❺記録や環境設定
それぞれの仕事内容から、幼児保育の一日の流れや、幼児保育との違いをみていきましょう。
乳児はまだ体の機能が発達途中なので、子どもの身の回りのお世話が主な仕事内容です。
0歳児クラスの場合は、粉ミルクの調乳や離乳食の提供などを行います。子どもを抱っこしながらミルクを飲ませたり、ベビーチェアーに座った子どもに対して離乳食の介助をしたりします。食事だけでなく、配膳や片付けも保育士の仕事です
1歳児クラスになると、幼児食の提供と援助が始まります。手づかみ食べや、スプーンを使った食事の援助を行います。
0~1歳の子どもは排せつ機能が発達途中なので、おむつを付けています。保育士は、朝の会の後や、主活動の前、散歩の前など、活動の節目に子どものおむつを替えます。もちろん、排せつのタイミングは子どもによって異なるので、上記のタイミング以外でも定期的におむつの状態をチェックして、おむつ替えすることがほとんどです。
たくさん汗をかいたときやお散歩から帰ってきたときには、着替えの援助も行います。夏場は沐浴を行うケースも少なくありません。2歳になると、着替えも自分でできるようになります。トイレトレーニングも始まります。乳児保育といっても、0~1歳と2歳で援助の内容が異なるので、年齢や子どもの発達スピードに合ったサポートを心がけましょう。
午睡の援助も乳児保育の仕事内容の一つです。午睡は体力の回復や免疫力の向上、生活リズムの安定化など、子どもにとって非常に大切なものです。基本的に、保育園では給食後に午睡の時間を設けています。
午睡の援助の際、保育士は布団の上で横になった子どものそばで、子どもの体を優しくトントンと触れたり、軽くマッサージをしたりします。子どもが眠ったら、定期的に呼吸の確認をしながら眠り始めた時間などを記録します。
主活動は、幼児クラスで行うイメージが多いと思いますが、乳児クラスでも行います。乳児クラスでは、マット運動や散歩、簡単な製作などが主活動として取り入れられています。
主活動の内容は、子どもの年齢や発達状況などをもとに、「ねらい」を定めて計画するのが基本です。例えば、運動機能の発達をねらいとするなら、マット運動やボール遊びなどが主活動として実施されます。
指導案や週案、日誌や個人票などの「記録」も乳児保育における大切な仕事です。子どもの成長を記録することで「今後どんな保育が必要なのか」が明確になります。連絡帳に体温や子どもの一日の様子を記載することで、子どもの健康状態を管理できますし、保護者と共有できます。
また、保育室の掃除やおもちゃの消毒、活動の際の机やいすの配置など、環境設定も保育士の仕事です。衛星と安全を守りつつ、子どもが活動しやすい環境を作ることで、子どもの成長を促せます。
乳児保育のやりがいや向いている人の特徴は、以下の通りです。
乳児保育のやりがいは、「今しか見られない、子どもの貴重な成長を見守れること」です。0~2歳は、3歳以上よりも成長が著しい年齢です。
「初めて立った」「歩いた」「一人でご飯が食べられるようになった」など、たくさんの成長を保育士は一番近くで見守れます。
幼児保育の方が遊びの幅は広がりますが、こういった貴重な成長の手助けをできるのは、乳児保育ならではの魅力です。
乳児保育に向いている人の特徴は、主に2つあります。
◆「遊び」そのものよりも「生活」を援助したい
◆マルチタスクができる
乳児保育の仕事は、0~2歳児の生活を援助することです。幼児クラスのように、ドッヂボールや複雑な製作など、ダイナミックな「遊び」の提供はできません。そのため、「遊び」そのものよりも、子どもの「生活」を援助したい人は乳児保育に向いていると言えるでしょう。
また、0~2歳の子どもは、発達に個人差が現れやすいので、子ども一人ひとりへの働きかけ方を変えなければなりません。少し目を離したすきに、けがをする恐れもあるので、常に子どもへの配慮を心がけながら、別の作業をすることもあります。こうしたマルチタスクが得意な人も、乳児保育に向いているでしょう。
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