院内保育園とは?院内保育士として働くメリット・デメリット

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病院内に設置され、医療スタッフの子どもを預かることを目的とした院内保育園。子どもたちを見守るだけでなく、医療スタッフの子育てによる離職を防ぎ、陰から日本の医療を支える役割をも果たしています。今回は、そんな院内保育園の特徴や働くメリット・デメリットについてまとめてみました。

院内保育園とは?

院内保育園とは、病院やクリニックなどで勤務する医療スタッフの子どもの受け入れを目的とし、その院内に設置された保育園のことです。

医療スタッフは24時間365日のシフト体制が基本であることから、一般的な保育園に子どもを預けるということが困難なことも。
さらに急患などのイレギュラーな勤務も多く、医療スタッフにとって「子どもをどこかに預ける」ということはひとつの課題でもありました。

そのような医療スタッフが出産や子育てによって離職してしまうことを防ぎ、より働きやすい環境をつくることに貢献しているのが、院内保育園です。

つまり院内保育園で働くということは、医療の現場を陰から支えるということ

病院内に入院している乳幼児の保育を担うこともあるなど、院内保育園で働く保育士の役割はどんどんと大きなものとなりつつあります。

「病児保育」との違いは?
病院内に設置されていることから、院内保育と混同されやすい「病児保育」。この2つには明確な違いがあります。
院内保育園は医療スタッフの子どもを預かることを目的としているのに対し、病児保育では病院内に入院している子どもの保育を行います
医師や看護師と連携しながら、病気を抱える子どもたちの保育業務を行うのです。
院内保育とは全くことなるため、求人を探す際は混同しないように注意しましょう。

院内保育園の特徴

では院内保育園は、一般的な保育園と比べてどのような特徴があるのでしょうか。

4つまとめてみました。

医療スタッフの子どもを預かる

先述の通り、院内保育園ではその病院・クリニックに勤務している医療スタッフの子どもたちを受け入れています

保護者の職業や勤務形態がさまざまである一般的な保育園とは、この点で大きく異なります。

医療スタッフは勤務形態が不規則であり、子どもたちがやってくるタイミングが毎回異なるということも

医療スタッフである保護者とその子どもに対して、柔軟に対応することが求められます。

行事が少ない

院内保育園は病院内に位置していることから、一般的な保育園で行われるような行事が少ないという特徴があります。

ホールや園庭などといった施設が併設されていることも少なく、保育ルームのなかで限られた保育を行うことがメインとなってくるようです。

夜勤シフトがあることも

院内保育園で働く保育士のシフトは、病院で勤務する医療スタッフのシフトに合わせて設定されるため、基本的に夜勤シフトがあることが多いです。

夜勤では通常の保育は行わず、子どもたちが眠りにつくのを見守ったり、日勤ではなかなか時間が取れない事務作業が中心となります。

病児保育を行うこともある

園によりますが、稀に院内保育園で勤務する保育士が病児保育の業務を兼ねることもあります

院内保育園での保育と病児保育では異なる点があるため、保育士としてのスキルを磨く必要があります。

院内保育園で働くメリット

病院内に位置しているという特色を持つ院内保育園ですが、院内保育園で保育士として働くにあたってはどのようなメリットがあるのでしょうか。

以下にまとめてみました。

待遇と給与が高め

院内保育園は、一般的な保育園と比べて待遇や給与が高い傾向にあります。

経営が安定している医療法人や大学病院が運営していることが多いことや、夜勤シフトによる夜勤手当などが加算されることから、やや高くなるようです。

作業量が比較的少ない

院内保育園には園庭などの設備が少なく、また病院内に設置されていることから、一般的な保育園で行われるような行事があまり多くありません。

そのため、行事にかかる企画会議から準備、運営作業といった業務がカットされます。

保育ルームで限られた内容の保育を行うため、作業量も比較的少なくなる傾向です。

子どもとじっくり向き合える

こぢんまりとした雰囲気で、子どもたちの居場所を提供することに重きを置く院内保育園では、子どもたちとじっくり向き合う保育が実現します。

0~2歳児の子どもたちを19名以下で預かる少規模形態で運営している園も多く、大切な発育発達の過程にいる子どもたちを見守ることを重視した保育が行われます。

保護者が近いところにいる

保護者が働く病院内にあるため、保護者のすぐ近くで子どもたちの保育を行うこととなります。

登園からお迎えまでがスムーズなだけでなく、子どもの発熱など何かトラブルがあった際にも、すぐに保護者の方に来てもらえるという点はメリットでしょう。

院内保育園で働くデメリット

メリットのある一方で、働くためにはデメリットも把握していければなりません。

院内保育園の保育士として勤務するにあたり、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

保育士として積める経験・スキルが限られる

院内保育園では先述の通り「行事が少ない」「事務作業中心の夜勤がある」「小規模運営」という点から、一般的な保育園での保育業務比べて積める経験やスキルが限られてしまいます

保育士としてさまざまな経験を積みたいと思っている方には、やや不向きかもしれません。

変則的な勤務体制

夜勤シフトがあるなどの変則的な勤務体制により、体調を崩してしまったり、休日を満足に過ごせないといった点も。

保護者である医療スタッフのイレギュラー勤務にも柔軟に対応する必要があるため、思いもよらない残業や出勤があることも覚悟しておくべきでしょう。

少し物足りなさを感じる

限られた保育ルームで毎日を過ごすこととなるため、一般的な保育園での保育業務を経験した保育士にとっては、少し物足りなさを感じることがあるかもしれません。

一方で、静かにゆっくりと保育をしたいと考えている方には、うってつけの職場です。

まとめ

医療スタッフを陰で支える役割を担っている、院内保育園の保育士。

院内保育園があるからこそ、医療スタッフが継続して業務に従事できるという部分も少なからず存在します。

一般的な保育園とは異なるさまざまな特徴があるため、就職・転職を考えている場合はメリッやデメリットをしっかり把握しましょう。
 

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