保育士の辛い腰痛は仕方ない?腰痛の原因と対策を知ろう

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腰痛は保育士にとって職業病とも言えるほどで、普段の保育業務で悩んでいる保育士は少なくありません。腰痛が原因で毎日の業務に支障をきたしていては、仕事に集中もできませんよね。今回はそんな腰痛の原因や対策について、保育業務と照らし合わせてご紹介いたします。

保育士の退職理由の主な要因は腰痛!?

保育士の腰痛は今や職業病と言っても過言ではありません。

滋賀医科大学が調査したデータによると、体の痛みを訴える保育士は全体的に多く、慢性的な痛みがあると答えた保育士の割合は半数以上にものぼっています。

特に腰は、背・肩を抑えて断トツ1位で痛みを訴えているという結果でした

さらに3歳児を担当している保育士の約80%が、腰痛を伴いながら業務をこなしているという調査報告もあります。

保育士の退職理由の1つに健康上の理由があげられますが、理由を深く覗いてみると先ほど述べた腰痛による健康被害が大きいようです。
このように、腰痛は保育士の職業病として深刻な退職理由の1つとなっていることが分かります。

保育士の腰痛原因となる動作

腰痛に悩まされている保育士が多いとの実態が明らかになりました

それではどのような場面で保育士は腰痛が辛いと感じるのでしょうか。

子どもを抱っこしたとき

抱っこは子どもの年齢が低いほど多く行う動作ですが、乳幼児であれば体重がまだ軽く、そこまで腰に負担はかかりません。

体重が増えてきて、なおかつまだまだ抱っこしてほしい2~3歳あたりの子どもの抱っこが腰への負担が大きいといえます。

また抱っこそのもの以上に、抱っこをする際の前かがみになる姿勢が腰に与える負荷をさらに大きくしているようです。

子どもをおんぶしたとき

抱っこと同じく、おんぶも腰への負担がかかる動作です。

子どもたちの体重を毎日のように腰を中心にして支えているため、負担がかかるのも無理はありません。

おんぶも抱っこ同様に前かがみになる姿勢や立ち上がるときの無理をした動作が、腰に大きく負担をかけています

おむつを替えるとき

トイレにまだ行けない乳幼児はおむつ替えが必要です。

おむつ替えの台があればいいですが、ほとんどの場合床面に子どもを寝転ばせておむつ替えをします。

このときの前にかがむ・しゃがむといった動作も腰に負担を与えます

子どもと話すとき

子どもと会話するときや話を聞くときなど、保育士は子どもの目線に合わせて前かがみの姿勢になります。

また手を繋ぐときも、子どもに合わせて少しかがむことがあるでしょう。

保育士は常に子どもに合わせた姿勢をとるため、自然と前かがみになる動作を繰り返しています

前かがみは腰への負担をとても大きくする姿勢であり、知らず知らずのうちに腰に負担をかけてしまっているのです。

重いものを運ぶとき

保育士の業務は保育だけではありません。

机や椅子、遊具などを運ぶ作業も日常的にあります。

重いものを持つだけでももちろん腰に負担はかかりますが、やはり腰痛の大きな原因となるのは、持つときの姿勢です。

膝を伸ばしたまま持とうとしたり、体をひねったりする体勢や片手で持ちあげるなどの動作は全て腰へのリスクが大きくなります

普段の姿勢が悪い

保育士は日常的に前かがみになるなど、腰に負担をかけた姿勢をとっているため、慢性的な腰痛になっています。

そのため腰痛をやわらげようと、さらに無理な姿勢で腰をカバーしようとします。
これが原因で姿勢はどんどん悪くなります。

どこか不調があると、そこを補うために違う部分が無理をしてしまうもの。

根本的な原因を取り除かなければ、腰の不調、ひいては体全体の不調は改善しません。

デスクワークの姿勢は大丈夫でしょうか、猫背になっていませんか
歩くときや立ち姿勢ではお腹や顔が前に出ていませんか

姿勢は腰痛の悪化を左右する大事な要因であるため、普段から良い姿勢を心がけるようにしましょう。

 

保育士は、このように腰痛の原因となる場面が多々あります。

しかし原因が分かっていたとしても保育業務を放棄するわけにはいきません。
体をだましだまし使ってさらに悪化させる保育士が多くいるのも現状。

長く働き続けるためにも、適度な休息を取って今すぐにできる対策を始めてくださいね。

保育士が実践できる腰痛対策

保育士の腰痛が職業病だからといって諦める必要はありません。

対策をしっかり講じることで、腰痛は予防できます。

腰痛予防は以下の点がポイントになります。

  • 姿勢に気を付けて、パワーポジションを体得する
  • 無理な動作(前かがみやひねり、片手で持ち上げるなど)を避ける
  • 腰痛予防の体操をする

このことを踏まえて、保育士の腰痛対策について考えていきましょう。

パワーポジションを体得する

パワーポジションとは、動作に移る前に意識してとる姿勢のことです。

パワーポジションをとることで、体幹が安定し腰への負担を軽減させます。

【パワーポジションの作り方】

足を肩幅に開く

膝・股関節を曲げ、腰を落とす

背中をまっすぐに、体を起こす

ポイントは猫背にならないこと、腰を落とすこと。

パワーポジションを意識することは姿勢の矯正にも繋がるため、常日頃から良い姿勢を保つよう心がけると良いですね。

腰痛を自覚し、姿勢を正す

保育士の腰痛は日々の積み重ねで良くも悪くもなります。

まずは自身が腰痛持ちということをしっかり自覚し、腰に負担がかからない姿勢をとるよう意識することが大切です。

そして、ひねる・反る・曲げるなどの無理な姿勢は避けるようにしましょう。

特に気を付けたいのが、デスクワーク中の姿勢。
足を組んだり背中が丸まったりしがちになるため、十分注意したいところです。

また座りっぱなしは血流が滞り筋肉が硬直します。
定期的に背筋を伸ばす、屈伸運動をするなど休み時間を設けて軽い運動を取り入れるといいでしょう。

腰痛予防のストレッチをする

腰回りの筋肉を柔軟にして、腰痛になりにくい身体作りをします。

ストレッチは腰を痛めていなくても予防の効果があり、おすすめです。

毎日の保育業務に疲れた身体を労わる意味もあるため、お風呂上りなどにしてみましょう。

自身の身体を労うストレッチは癒しにもなり、腰痛予防だけに終わらないいくつものメリットを感じられることでしょう。

【腰痛ストレッチ】

うつぶせ寝から上半身を腕で起こし、反らせる

顔は天井に向け、腕は伸ばす

腰骨を床に沈めるような感覚でキープ

短い時間で簡単にできるためテレビを見ながら、寝る前、お風呂後などの隙間時間に行ってくださいね。

腰骨をぐっと沈めるときは、痛くならない程度に心地良いところで止めます。

無理してしまうと腰を痛めてしまい逆効果ですので気を付けてください。

腰痛が酷くなってしまったときは

力仕事でもある保育士の仕事。

どんなに予防や対策に励んでいても腰痛を免れない事態に陥ることもあるでしょう。

そんな、痛みが酷くなってしまったときの対策を紹介します。

コルセットや腰痛ベルトを活用する

腰回りをしっかりサポートするコルセットや腰痛ベルトは、腰痛をやわらげる頼もしいアイテムです。

腰の筋肉を支えるため、腰への負荷を減らす役割があります。
これらのアイテムは腰痛の度合いによってさまざまなタイプがあるため、自身の症状に合わせたものを選ぶといいでしょう。

あまりしっかりしたものだと、動きにくくなって業務に支障が出たり、軽すぎると意味がなくなってしまうことがあります。

軽度であれば、骨盤を矯正する目的のスパッツなどもあります。



整骨院や病院を受診する

腰痛があまりにも激しいときは、我慢せずに病院に行きましょう

もしかしたら腰痛だけではない何か大きな病気かもしれません。

まずは整形外科の専門医を受診し、その後整骨院などで痛みをほぐす施術をしてもらうといいですね。

まとめ

保育士の腰痛は、日々の意識と行動の積み重ねによって予防可能です。

職業病だからといって諦めるのはまだ早いですよ。

保育業務が今よりもっと楽しく行えるよう、腰痛対策をしながら生活してみてくださいね。

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