お役立ち情報
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病気を持っていることから通常の保育園に通園することが難しい子どもや、一時的な体調不良でいつもの保育園に登園できず行き場を失ってしまった子どもに、保育の居場所を与える病児保育。共働き家庭の増加や保育のニーズの拡大に伴い、近年注目されている保育です。今回は、そんな病児保育の仕組みや、保育士として勤務する際のメリットなどについてまとめました。
■目次
病児保育は通常の保育とは異なり、病気の子どもを預かって看護師や保育士が保護者に代わりケアすること。
通常の保育園での保育が難しい病気持ちの子どもや、身体・精神にケアが必要な子どもたちが利用します。
また風邪やインフルエンザなど、一時的な体調不良がある子どもを受け入れることもあります。
病児保育を行う保育施設には保育士だけでなく、医師・看護師・栄養士・保健士などあらゆる専門家たちが在籍し、子どもたちをサポートします。
病児保育の制度が整備された背景には、共働き家庭の増加という現代の傾向があります。
病気を抱える子どもの面倒のために親が休職できない場合や、子どもを預けられる保育園や場所がないなど、病気を持つ子どもたちが保育を受けられないことは長年の問題でした。
また子どもの急な発熱などの体調不良時に親が対応できないとき、子どもたちの行き場所がなくなってしまうことも。
このような現状を改善すべく、病児保育の制度が整備されたのです。
しかし病児保育施設の数はまだまだ少なく、病児保育を必要としている子どもたちの数%しか利用できていない現状。
今後も病児保育施設やそこで勤務する保育士の需要を拡大することが必要とされています。
病児保育事業の特徴としては、3つのタイプに分かれます。
病院もしくは保育園に設置された専用スペースにて、病児や病後児を一時的に保育する事業です。
病児対応型では、病児を一時的に預かります。
対象となる子どもは病状が回復期に至らない状態で、病気の急変の恐れがない場合の子どもを対象に保育を行います。
病後児保育型は、病後児を一時的に預かります。
対象となる子どもは回復期にあるが、集団での生活には対応が難しい子どもが対象です。
つまり、治りかけの子どもの保育を行います。
体調不良時対応型は、保育園で保育中に体調を崩した子どもを対象とします。
同時に妊産婦に対する相談支援も行っていることが特徴です。
病児や病後児がいる家庭に、看護師などのスタッフが訪問し保育を行います。
訪問型は2013年から実施された事業です。
病気が回復しない子どもや、回復後の集団保育が難しい病後児を対象に展開しています。
病児保育を行う施設としては、3つにわけることができます。
医療機関型は病院内に設置された専用スペースで行われます。
医療機関であるため、医師や看護師に相談や対応してもらえるというメリットがあります。
保育所型は、自園型とオープン型の2つのタイプに分けられます。
オープン型は保育園に併設された場所で、体調が回復に向かっているけれども集団保育は難しい場合に行われます。
自園型は医務室にて、急な子どもの体調不良時に対応しています。
単独型は、NPO法人などが運営している病児保育を行う施設。
病院や保育園などに併設されていない、単独の病児保育室です。
病児保育施設の保育士の仕事で一般的な保育園と異なる点は、病気やケガで体調を崩している子どもに対し適切なサポートを行うことを第一の仕事にしていること。
体調を崩している子どもへの対応になるため、細やかで丁寧な対応が必要です。
定期的に体調のチェックを行い、健康状態が悪化していないか細やかに確認を行うなどの作業を行います。
医師や看護師などの医療の専門スタッフとも連携し、子どもの健康を第一に考えた保育計画を作成することが大切です。
それ以外では一般的な保育園と同じように、子どもたちに対する保育の仕事を行います。
子どもたちの体力などを考慮し行事などが少なめであるといった点も特徴です。
病児保育で役立つ資格やスキルには、どのようなものがあるのでしょうか。
以下にまとめました。
病児保育施設で働く場合、保育士資格あるいは看護師資格を取得している必要があります。
一方で訪問型の場合、自治体指定の研修などを受講することで働けることがあるため、必ずしも資格が必須という訳ではありません。
しかし保育士資格は子どもの接し方についての知識を持っていることの証明として、看護師資格は医療に関する知識を持っている証明として有利となるでしょう。
病児保育の現場では、保育に関する知識のほかに医療への知識も求められます。
そのため、病気に対する専門知識を獲得できる民間資格を取得することも推奨されています。
❶認定病児保育専門士
❷認定病児保育スペシャリスト
❸医療保育専門士
病児保育士として働くメリットとしてはどのようなものがあるのでしょうか。
夫婦共働きの家庭にとって、病気を持つ子どものケアを担当する病児保育士は心強い味方です。
親としては、子どもが病気になったことで子どもを他人に預けることは不安でもあります。
しかし病児保育の施設であれば、専門的な知識を持つスタッフが在籍しているので、安心して子どもを預けることができます。
社会的に必要とされる存在のため、大変やりがいを感じることでしょう。
病児保育の現場では、通常の保育園でおこなわれるようなイベントや、ダンスのような体力を必要とする行事がありません。
そのため、体力面での負担が少ないことがメリットになります。
子どもの体調は常に気にかけておかないとすぐに変化するため、子どもの病気の回復サポートに専念できる環境であることも魅力の一つでしょう。
体力面での負担は少ない一方で、体調不良の子どもへの対応がメインとなるため、自らの体調を壊すことが無いよう体調管理を行うことが求められます。
保育に関する知識だけでなく、子どもの病気に対する知識や、治療法に対する専門的な知識を身につけることができます。
専門性のある保育士は保育の現場でも求められるため、専門性を身に着けることで、転職の際に自分の市場価値を高めることにも繋がります。
一方で、病児保育に対する専門性を身に着けることができればそれでよい、ということではありません。
病気の子どもに接するときは、前提として愛情や優しさが必要です。
子どもへ寄り添う気持ちを前提に、専門性を高めていきましょう。
病児保育はこれからの社会で益々ニーズが高まることが予想されます。
共働きの夫婦が安心して仕事と子育てを行うにあたり必要とされている制度のため、社会貢献性が高いことも特徴です。
また高い専門性を身に着けることができるため、転職の際の市場価値を高めることもできます。
転職を行う際の勤務先として検討されてみてはいかがでしょうか。
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