保育士の仕事に疲れた!疲れる理由と疲れたときの対応方法を解説

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保育士は子どもたちと笑顔で楽しく過ごす仕事というイメージが強いことから、多くの人が憧れる職業です。しかしいざ保育士になってみたら、理想と違い、日々の業務に追われて心身共に疲れが蓄積してしまうことも。ここでは、保育士の仕事はなぜ疲れるのか、疲れたときの対処方法はあるのかについて解説します。

保育士の仕事が疲れる理由

保育士の仕事が疲れるのには、いくつかの理由が存在します。

まずは、いくつ当てはまるか見てみましょう。

子どもを預かっている責任の重さと人手不足

1日の業務量の多さ

早番・中番・遅番の輪番制

持ち帰りの仕事やサービス残業の多さ

保護者対応に気を遣う

スタッフ間の人間関係

体力の消耗が激しい

当てはまる項目が多いほど、疲れの度合いも大きくなります。

では、一つずつの項目について、詳しく見ていきましょう。

子どもを預かっている責任の重さと人手不足

保育士は1人で0歳児3名、1〜2歳児6名、3歳児20名、4〜5歳児30名を保育しています。

しかしお昼寝の布団を閉まったり、他児のおむつ替えをしているときも、子ども同士の「叩いた」「噛んだ」といったトラブルは発生します。

何か他の仕事をしていても「動き回る子どもたちから目が離せない」という緊張感が、ぐったり疲れる原因になることも。

現行の配置基準の通りに保育士を配置しても、保育士の数が足りないのです。

ちなみにアメリカ、ニューヨーク州の場合、保育士1名に対する子どもの数は、

  • 6週~1歳5ヶ月児→4人
  • 1歳6ヶ月~2歳児→5人
  • 3歳児→7人
  • 4歳児→8人
  • 5歳児→9人

となっています。

4〜5歳児30名を保育士1名で保育している日本と比べると、圧倒的に保育の数が「手厚い」ことが分かります。

日本の配置基準が見直されることを期待したいですね。

1日の業務量の多さ

保育士の業務は、保育はもちろんのこと、事務作業や掃除、行事の準備や保護者対応など、多岐に渡ります。
玩具の消毒なども保育士が行います。

病院であれば消毒は看護助手が行ったり、企業では清掃は清掃員が行うこともありますが、保育園では全て保育士が行っているのです。

また保育士は日案、週案、月案や行事の企画、おたより作成など、事務仕事も多め。

一つの行事が終わるとまたすぐ次の行事!と心休まる暇がないことも疲れの原因となります。

早番・中番・遅番の輪番制

一般的な保育園は朝7時から夜19〜20時まで、1日12〜13時間開園しているところがほとんどです。

保育士の労働時間を8時間とするために、早番・中番・遅番の輪番制を取っている園も多いでしょう。

朝7時からの早番であっても、始業の15〜30分前には出勤するため、まだ暗い早朝に家を出る保育士も。

前日が中番や遅番で、残業をしてから帰宅し、帰宅後も持ち帰りの仕事をこなすと、疲れも取れないまま早番出勤することになるのです。

輪番制で生活のリズムが狂いやすい、睡眠が十分とれないというのも、保育士が疲れを感じやすくなる一因といわれています。

持ち帰りの仕事やサービス残業の多さ

園によっては行事前だけでなく、常に持ち帰りの仕事やサービス残業に追われるケースもあるようです。

園行事の準備、お誕生日カード作り、壁面作り、ピアノの練習などから、「毎日反省点を書いて翌朝提出する」といったものまであります。

帰宅してもプライベートな時間をのびのび過ごすことができないと、疲れやストレスが溜まる原因になりますね。

保護者対応に気を遣う

保育士にとって、保護者と良好な関係を保つことは「子どもをよりよく知る」ことにも繋がります。

しかし園内での子ども同士のトラブルや怪我を保護者に報告すると、「なぜそばで見ていなかった!」と保育士に反発してくる場合も。

保育士にとっては見慣れた子どものかすり傷でも、保護者にとっては「たかがかすり傷」ではありません。
保護者の心情をくみ、訴えにしっかり耳を傾け、丁寧に謝罪する必要があります。

朝に起きたトラブルで、自分がまだ出勤していなかった場合でも、遅番の保育士が謝罪する保育園もあります。

保護者の機嫌を損ねるのでは、怒られるかもしれない、自分はその場にいなかったのに、そういった心労が保育士を疲れさせてしまうのです。

スタッフ間の人間関係

保育士に限らず、職場内での人間関係に悩む方は多いでしょう。

ただ保育園で働くスタッフは保育士、栄養士、看護師などほとんどが女性であり、女性特有の悩みが発生しやすい職場といえます。

陰口を言われたり、保育観が合わずに衝突してしまうケースも。
元々性格的に合わない保育士と同じフロアになったり、複数担任で同じクラスを受け持つと逃げ場がありません。

担任を受け持っている以上、1年間は頑張ろうと我慢したり、子どもたちのために明るく振る舞わなければいけない環境が、より疲れを増幅させるのです。

体力の消耗が激しい

保育士の仕事は、子どもを抱っこしたり、重いものを運んだり、おむつ替えなどで一日何度もかがんだりします。

園内の清掃や夏場はプールの片付けなどもあり、保育以外でも体力を使います。

園庭遊びやお散歩などもあり、休憩時間以外はほとんど動いている!なんてことも。

体力には自信があったという保育士でも、いつの間にか腰痛を患ったり、寝ても疲れが取れない状態になりやすいのです。

過度に体力を消耗することで、心の不調をきたしやすいといわれています。

保育士の疲れどうすればいい?対処方法について

保育士が疲れる原因を紹介してきましたが、これらはどうやって対処すればよいのでしょうか。

保育士の仕事との上手な向き合い方を知っておきましょう。

自分の時間を確保する

持ち帰りの仕事で就寝時間が遅くなってしまう場合でも、1日数分でもよいので「自分の好きなこと」を楽しむ時間を持ちましょう

漫画を読んだりゲームをしたり、歌を歌ったりヨガをしたり、なんでも構いません。

業務量が多いと1日中仕事のことを考えてしまいがちですが、あえて「仕事のことは一切考えない時間」を作ってみるのもおすすめです。

ストレスを感じたら腹式呼吸

政治家やスポーツ選手などが緊張する場面で行っているのが腹式呼吸です。
1、2、3と3秒間かけて鼻から吸い、4、5、6、7、8と5秒以上かけて口から息を吐きます。

とても簡単ですが、この呼吸法で副交感神経が優位になるため、緊張やイライラを和らげる効果があるといわれています

苦手な同僚や保護者と接する時、静止の効かない子どもに大声をあげてしまいそうな時など、ぜひ試してみてください。

1人で悩まず上司や同僚に相談する

保育の仕方や終わらない残業に疲れた時、「自分は困っている」と周りの保育士に話を聞いてもらうのもよいでしょう。

意外な意見や参考になる方法を知ることができるかもしれません。

人間関係や保護者との関係に悩んだ時、心身に不調がある際は、まず上司に相談することがおすすめです。
経験値の高い上司が間に入ってくれたり、解決法を一緒に考えてくれれば心強いものです。

1人で抱え込まず、またプライドを高く持ちすぎず、素直な気持ちで「教えてほしい」と相談することで解決に繋がることもあります。

転職を考える

上司に相談しても解決しない、ますます悪化したなどという場合は、転職を視野に入れることも必要でしょう。

保育士は責任感が強く優しい性格の方が多い職業。
我慢を重ねて心身に不調をきたす前に、自分で自分の身を守ることも必要です。

近年、保育士のうつ病が増えているといわれています。
うつ病のように治っても繰り返しやすい疾患にかかってしまうと、人生そのものに影響を与えかねません。

八方塞がりで労働環境もよくならない場合、思い切って転職する勇気も「自分のために」必要な決断です。

まとめ

疲れていても、笑顔で明るく元気に働いている保育士も多いと思います。

1人で抱え込まず、自分から悩みをオープンに相談したり、同僚や上司にヘルプを求めることも大事です。

園行事のスケジュールが過密で疲れた場合は、転職サイトの担当者に相談して園行事の少ない保育園を探してもらってもよいでしょう。

保育士としての「疲れ」を経験することによって、よりよい転職先に巡り合えるかもしれません。
 

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