【保育園の防犯対策】園でできることや保育士が取り組めること

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もしあなたの保育園に不審者が侵入したら、どう対処しますか?また、不審者が侵入しないような対策はばっちりできていますか?不審者から子どもたちの安心・安全を守るためには、日頃から対策を講じる必要があります。今回は、保育園の防犯対策についてまとめてみました。

保育園で起こった不審者侵入事件

2021年11月9日、宮城県登米市の認定こども園で刃物を持った男が侵入するという事件が起きました。

約1メートルの高さの柵を越えてきた犯人は取り押さえられ現行犯逮捕されましたが、刃渡り約12センチの包丁を所持しており、「園児を殺す目的だった」と話していることからかなりの凶悪性を感じられるショッキングな事件でした。

他にも近年では、2017年に大分県の認定こども園で刃物を持った不審者が侵入し、保育士や園児が怪我をしてしまった事件も。
警察が犯罪として捜査した事件数は多くはありませんが、職員が不安に感じるような出来事が起こることは、決して少なくない現状です。

こういった事件をきっかけに改めて着目されるようになった保育園の防犯対策。
「もし自分の園に不審者が侵入してきたら」ということを想像しながら、日頃から防犯対策を行っておくことが大切です。

保育園で行うべき防犯対策

保育園として行うべき防犯対策には、どういったことが挙げられるでしょうか。

園全体で取り組める防犯対策についてまとめました。

防犯カメラの設置

防犯カメラを設置することで、園を出入りした人を記録することができます。

また防犯カメラを設置していることで、防犯対策を行っていることへのアピールにもつながり、計画的な犯罪を阻止する効果も。

園内だけでなく園の周辺まで撮影できるか、死角が生じないかなどに考慮し、効果的に設置するようにしましょう。

園の設備の施錠を徹底

設備の施錠は徹底するようにしましょう。

特に出入口は普段から常に施錠しておき、保護者など来客が訪れるたびに開けることが理想的です。

保育園を狙う不審者は園にいる子どもたちだけを狙っているだけでなく、保育士や保育士の貴重品、園の設備などを狙っていることも

そのため、園内の部屋やロッカーなどの施錠も徹底するようにしましょう。

防犯用具の準備

不審者を取り押さえるための「さすまた」や、不審者に証拠を付けるカラーボール、護身用の催涙スプレーなどの防犯用具を揃えましょう。

女性職員の多い保育現場では、凶器を持った不審者に力で抗うことが難しいことも。

そういった際に、防犯用具があれば簡単に不審者をひるませることも可能です。

ただ設置するだけでなく、保管場所や使用方法も全職員で共有するようにしましょう。



地域との連携を密に行う

保育園内でトラブルが起きてしまったとき、いち早く駆けつけてもらえるのが地域の人々。

普段から地域との連携を密に行うことで、いざというときに協力を得ることができます。

自治会長や交番、民生委員の人々とのコミュニケーションをよく行うようにしましょう。

地域との連携が取れていることは、保護者にとっても安心材料となります。

外出用の携帯電話を導入

散歩などの外出の際、いざというときにすぐに園に連絡を取るための携帯電話を導入しましょう。

外出時に携帯を持参しておくことで、トラブル発生時にすぐ園に助けを求められるだけでなく、園内のトラブル発生時に外出中の保育士に知らせることも可能です。

また園児の怪我や体調不良時に、救急車や警察などへの連絡が迅速に対応できるというメリットも。

保育士が日頃からできる防犯対策

以下では、保育士一人ひとりが日頃からできる防犯対策についてまとめました。

防犯マニュアルを作成

不審者侵入時の対応方法や役割分担などをまとめたマニュアルを作成しましょう。

まずは子どもたちの安全を守ることが第一ですが、そのときの行動をスムーズに行うことで二次被害を防ぐことができます。

子どもたちの安全を確保した後に、次に保育士が行うべきことは何なのかについてマニュアルにすることで、いつでも見返して確認することができるでしょう。

定期的な防犯訓練の実施

作成したマニュアルをもとに、定期的に防犯訓練を実施しましょう。

外部講師を招いたり保育士が不審者役になるなどの実践的な訓練を、最低でも半年に1回程度行うことが理想的です。

また不審者と遭遇するケースは園内だけでなく、散歩中や園庭であることも。

さまざまなケースを想定し、それぞれの対応方法を訓練するようにしましょう。

周辺地域の情報収集

園がある周辺地域の防犯情報や不審者情報を、常に収集するようにしましょう。

認可保育園の場合は自治体から情報メールが送られてくることがありますが、認可外保育園などの場合は自力で情報収集する必要があります。

不審者情報は、各自治体のホームページやSNS、Yahoo!防災速報アプリなどで確認可能です。

特に、園外に散歩に行くことの多い保育園では常にチェックしておきましょう。

合言葉を決める

万が一不審者の侵入が確認された場合、「不審者が侵入しました」と大きく周知してしまうと余計に不審者を刺激してしまう可能性があります。

こういった場合に、職員のみに通じる合言葉を設定しておきましょう。

合言葉は単純なものにし、全職員が理解できるよう共有することが大切です。

<合言葉の例>

「〇〇先生(園に在籍していない人の名前)、職員室へお越しください」

「〇〇先生、伊藤様(=110番通報の意)ご対応お願いいたします」

「園内にハチが侵入しました。〇〇に退避してください。」

決まったBGMを流す

子どもたちと一緒にできる防犯対策

保育園での防犯対策は、保育士だけでなく子どもたち自身の対策も必要不可欠です。

子どもたちが不審者の被害に遭わないよう、防犯対策について教えてあげましょう。

「いかのおすし」を覚えよう

「いかのおすし」は、子どもたちの防犯対策において有効な標語として知られています。

いか」:知らない人についていかない

」:知らない人の車にらない

」:おきな声で叫ぶ

」:ぐに逃げる

」:らせる

不審者は保育士や大人の目を盗んで子どもに声をかけてきます。

まずは子どもたち自身が自分の身を守れるように、「いかのおすし」の重要性をしっかり教えてあげましょう。

防犯に関する読み聞かせをしよう

子どもたちに防犯のことを説明しても、なかなか想像が難しいもの。

そういったとき、イラストや文章で分かりやすく解説してくれる絵本がおすすめです。

「こんなケースがあるんだ」「こんなことしちゃいけないんだ」ということを、子どもたちが自ら気付くことができます。

  

まとめ

保育園の防犯対策について見直されている昨今。

自分の園では、しっかりとした対策ができているでしょうか。

防犯対策は、一人ひとりが当事者意識を持って取り組むことが大切です。

安心・安全な園づくりのために、まずはできることから始めていきましょう。
 

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