お役立ち情報
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保育園で子どもたちがケガをしてしまった場合、保育士はどのように対応するべきでしょうか。まずはケガに応じた適切な応急処置を行い、上長に報告、保護者に丁寧に説明することが大切です。今回は保育園でよく起こる子どものケガと、保育士の適切な対応方法について解説します。
愛知県小児科医会の調査によると、保育園でよくあるケガとしては以下のものが挙げられるようです。
軽傷で済むものから通院が必要になる重症になるケガまで、その種類はさまざま。
常に動き回る子どもたちだからこそ、日常生活でケガするリスクも増えてしまうのです。
子どもたちがケガをしないためには、保育園全体でのケガ防止の取り組みが必要でしょう。
まずは子どもがケガをしてしまう原因を知ることが大切です。
保育園でよくあるケガの原因についてまとめました。
園庭や保育室で遊びまわっているうちに周りが見えなくなってしまい、物にぶつかったり転んだりしてしまうことが多いです。
まだ走ることに慣れていない子どもたちの場合は、バランスを崩して何もないところで転んだり、段差を踏み外してしまうことも。
走り回って遊ぶことに楽しさを見出す3~5歳の子どもたちは、つまづいたりお友達にぶつかってケガをしてしまうこともあります。
お友達と喧嘩をして叩きあいをしてしまったり、物の取り合いをしているうちにケガをしてしまうということも。
顔を引っ掻いたり、つねったりして傷を作ってしまった…なんてこともあるようです。
子どもの喧嘩がケガに発展しないように、保育士が間に入って上手く仲裁する必要があります。
遊具で遊んでいて手を放してしまい、落ちてケガをするというケースも少なくありません。
保育園や幼稚園内には子どもたちの年齢に合わない危険な遊具を設置することはありませんが、散歩などで外の公園に行った際には遊具選びに要注意です。
子どもがケガをしてしまった場合、保育士は迅速に適切な対応を行わなければなりません。
対応方法に自信のない場合は、周りの保育士に助言を求めながら、うやむやにならないようにしっかり対応していきましょう。
まずはケガの様子を観察し、ケガに応じた応急処置を最優先に行いましょう。
<擦り傷・切り傷>
擦り傷や切り傷の場合は傷口を流水で洗い流し、傷口についた土などの汚れを落とします。
その後消毒を行い、ばんそうこうやガーゼで傷口をガードしましょう。
<鼻血>
鼻血が出た場合は、座った体勢で小鼻をつまみます。
顔を上に向けると鼻血が喉に流れてしまうため、顔はやや下向きにしましょう。
参考:一般社団法人日本耳鼻咽頭科頭頸部外科学会|子どものみみ・はな・のどの病気 Q&A
<打撲・骨折>
打撲は患部を冷水などで冷やし、安静にすることが何よりも大切です。
もし激しく痛がる場合や目で見て変形が確認できる場合は骨折の可能性があります。
その場合は布やラップなどで患部が動かないように固定し、ただちに病院を受診しましょう。
参考:愛媛大学総合健康センター|打撲・捻挫・骨折の応急処置
<やけど>
やけどを確認した場合は、すぐに冷水などで冷やします。
患部によりますが、15~30分間冷やすとよいでしょう。
冷やすことでやけどの症状の進行を止めることができます。
他にやけどをしている部位はないか、衣類の下に隠れたやけどがないかなどを保育士がしっかり確認することが大切です。
参考:公益社団法人日本皮膚科学会|やけどの応急手当はどうしたらよいですか?
応急処置をしたら、子どもがケガしてしまったことを園長や主任保育士に報告しましょう。
子どものケガは、すみやかに報告することで大きなトラブルになることを防ぐことができます。
たとえ小さな擦り傷であったとしても、日頃からしっかり報告することが大切です。
ケガの報告を受けた園長や主任保育士が、子どもの様子を見て病院へ連れて行くかどうかの判断をします。
病院に行く必要があると判断された場合は、保育士が子どもと一緒に病院に向かいます。
重傷の場合は、すみやかに救急車を呼びましょう。
子どもがケガをしてしまったことを保護者に報告します。
保護者に報告する際は、以下のポイントを押さえましょう。
●まずは園内でケガをさせてしまったことに対する謝罪
●「いつ、どこで、なぜ」ケガが発生したのかを一つひとつ説明する
●どのように応急処置を行ったかを説明する
●ケガを軽視する発言はしない
●言い訳や子どもと保護者に責任を押し付けない
●子どもに寄り添うような言葉がけをする
●翌日のアフターケアも忘れずに
どれだけ小さなケガであっても、保護者にとっては重大なことであることも理解しましょう。
まずは謝罪を行い、ケガが起こった経緯について冷静に説明します。
応急処置の方法と、「ばんそうこうを貼りましたがお風呂で沁みて痛いかもしれません」といったお家での対応についての声掛けも行いましょう。
翌日に「昨日の〇〇ちゃんの様子はどうでしたか?」のようなアフターケアを行うこともポイントです。
子どものケガを未然に防ぐために、保育園全体でけが防止に取り組みましょう。
以下では、保育園でできるケガ防止の取り組みについてまとめました。
保育士の配置が極端に少なくなっていないか、偏りがないか見直してみましょう。
子どもの数に対して保育士の目が行き届いていないと、思わぬところでケガが発生してしまうことも。
また走り回ったり活発な子どもが多い場合は、遊びの時間に見守る保育士の数を増やすなどの工夫を行うことも大切でしょう。
園内でケガが起こりそうな場所を見つけ、改善していくことも大切です。
ケガが起こりやすい場所には、以下が挙げられます。
●むき出しになっている机や設備の角
●破損している壁紙や床
●滑りやすいトイレの床
●遊具
●死角になっている場所
この他にも子どもがケガをしたことのある箇所は、危険なものがないよう都度点検を行いましょう。
子どもがケガをした情報やヒヤリハットは、保育士内で共有するようにしましょう。
情報を共有することで未然にケガを防ぐことにもつながり、安全の意識も高まります。
ケガや事故を防ぐにはどうすればいいのかの意見交換を行うことも大切です。
保育園で子どもたちがケガしてしまった場合、迅速に対応することが大切です。
適切な応急処置を行いすみやかに上長に報告し、保護者にしっかりと説明しましょう。
子どものケガやトラブルは保育士間で共有し、未然に防げるような対策を行うことも大切です。
本記事を参考に、子どもたちが安全に過ごせる環境の整備に勤めましょう。
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