お役立ち情報
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イヤイヤ期は、1歳半~2歳児の子どもに見られる自我の芽生えの時期。
健全な成長の証でもあります。
しかし、何を言っても「イヤ」と言われてしまうと、自分がダメなのかと落ち込んでしまう保育士さんも少なくありません。
イヤイヤ期は、その原因や対策をきちんと知ることで、上手に乗り切ることが可能です。
今回は、イヤイヤ期を迎える子どもたちの保育で参考にできる情報をまとめました。
イヤイヤ期は、環境や育て方の違いで現れるものではありません。
脳の前頭前野という部分がまだ発達段階であるために起こる現象です。
イヤイヤ期の子どもは、気持ちをコントロールする脳の働きがまだ未発達。
そのため気持ちを上手く表現することができません。
脳の前頭前野の機能は3歳頃から発達してくるため、3歳を過ぎた頃からやっと気持ちのコントロールできるようになってきます。
イヤイヤ期は、脳がきちんと成長している証拠でもあるのです。
イヤイヤ期を迎える子どもは、脳だけでなく心も体もぐんぐん成長していく大切な時期にいます。
新しいことをスポンジのようにどんどん吸収していく時期でもあります。
イヤイヤ期の到来は、子どもが順調に育っている証。
イヤイヤ期の子どもの主張や甘えを周囲の大人が受け止めてあげることで、子どもの自己肯定感が高まる、自分に自信を持つことができるとも言われています。
「イヤイヤ」を叱ったり抑制するのではなく、甘えを上手に受け止めてあげてください。
保育の現場で働く保育士さんであれば感じるている方も多いことですが、
上記のように、イヤイヤ期を迎える子どもたちはその表れ方がさまざま。
必ずしもみんな同じようなイヤイヤ期を経験するとは限らず、イヤイヤ度には個人差があるということです。
例えば兄弟で同じ保育園に通った場合に「お兄ちゃんは大丈夫だったけど弟はイヤイヤ期があった」というケースもありますね。
このように同じ年齢の子が集まる保育園でも、イヤイヤ期がある子とない子がいるのです。
イヤイヤ期が強く表れた子どもの場合、多くの保護者の方は子育てに悩みを抱えています。
保育士さんの日頃の適切なサポートや、保護者の悩みに寄り添う気持ちが何より大切です。
ここでは、イヤイヤ期の子どもたちへの正しい対応法について解説します。
保育の場面別に、実例を交えながら紹介します。
保育園では、お着替えをする機会がたくさんありますね。
お着替えのたびに「ヤダ!自分でやる!」と主張することは、イヤイヤ期によく見られる光景です。
保育士側としても「まだ1人では無理なのに」「時間がかかりすぎて他児を見ることができない!」と困ってしまいますよね。
それでも、できるところまでは自分でやってもらいましょう。
初めから保育士が手伝おうとすると、子どもは「自分でやる!」とますますヒートアップしてしまいます。
完全に着ることができなくても、最後にさりげなくボタンや襟元を綺麗に直してあげることで、子どもは満足します。
またお着替えが上手くいかなくても、自分で頑張ろうとした気持ちは褒めてあげましょう。
保育士さんが忙しい時間帯であれば、他の担任やフリーの保育士さんとも連携を取りながら、気持ちに余裕を持って接してあげてください。
イヤイヤ期の中でも大変なことが、給食やおやつを食べてくれないときですよね。
食事は生活の基本であり、保育園の給食やおやつは年齢に添った栄養のバランスも考慮されています。
子どもが自分から「食べたい」と思ってもらえるように、以下の方法を試してみてください。
イヤイヤ期の子どもには、ポジティブで明るい言葉掛けが効果的です。
「とってもおいしそう!」
「いいな。先生も食べてみたいな。」
「みんなおいしそうに食べてるね。」
と、子どもが前向きになれるような言葉をかけてみましょう。
また、保育士も一緒に食べられる環境であれば、子どもの目の前で給食を食べて、
「すっごくおいしいよ!」
「◯◯くんもおいしいから食べてみて!」
など、自然に誘ってみるのもおすすめです。
それでも食べないときは、食べる量を減らす、好きなものから食べるように促すなど個別的な対応が必要となります。
などの場合は、少し廊下を歩いてくるなど、気分転換をするのもよいでしょう。
食べることから一旦意識を逸らすのも効果的です。
食器を下げてしまうという方法もありますが、やはりできる範囲で栄養は摂るべき。
食べることが強制とならないよう「お食事を作ってくれる人がいるって嬉しいね。」と、普段から前向きな言葉をかけるようにしましょう。
お昼寝の時間に「まだ遊ぶ!」「寝ない!」と駄々をこねる姿も、イヤイヤ期で多く見られる光景です。
お昼寝をしないと、夕方のお迎えの時間まで体力が持たなかったり、生活リズムが崩れてしまいます。
「寝ない」「遊ぶ」と言いつつも、まだまだ午前中の保育の疲れが出やすい年齢。
上手にお布団に誘ったり、抱っこをしながら、眠りやすくなる環境を作っていきましょう。
●子どもの呼吸に合わせてトントン
●オルゴールや静かなCDをかける
●体を密着させスキンシップで安心させる
●保育室は真っ暗にせず、自然な暗さにする
など、保育士側の工夫も必要です。
それでもお昼寝を拒否する場合は、違う場所で少しだけ遊ばせてみるのもよいでしょう。
違う場所で遊ぶ場合は、パズルや絵本などの静かな遊びがおすすめ。
頭を使う遊びをすることで、だんだん眠くなるという効果もあります。
1歳半~2歳はまだオムツが完全に外れない時期。
保育園でも、何度もオムツ替えなければなりません。
オムツは早めに替えてあげないと、お尻の皮膚トラブルにも繋がります。
しかし走って逃げ回ったり、その場から頑として動かない子どももいます。
「オムツを替えたい」というのは、保育士側が考えるタイミングやペースであることも多いのです。
遊びに夢中な子どもにとっては、遊びを中断したくない、玩具を他児に取られたくないと思っているケースもあります。
その場合は「おもちゃは先生と一緒にここに置いておこう」など、玩具を別の場所にきちんと確保して安心させることも大切です。
他児がトイレ誘導やオムツ交換に応じた場合、「◯◯くんも一緒においで。トイレまで一緒にお散歩しよう。」と誘ってみるのもよいでしょう。
イヤイヤ期になると、お集まりなどの集団保育に参加したがらないケースもありますね。
中には1人だけ別の場所に座って動かない、走り回って逃げるなんてことも。
集団保育に参加したがらない子どもがいると、保育の流れが止まってしまい、焦ってしまう保育士もいるでしょう。
子どもがどうしても参加したがらないときは、まず子どもの話をゆっくり聞いてみてください。
保育士に1対1で話を聞いてもらえると、子どもは気持ちがスッキリします。
また「今から△△のお歌を歌うよ」「今日の絵本はみんなが大好きなお話だよ」と、自然に混ざりたくなるよう明るく声をかけてみましょう。
イヤイヤ期の子どもに対して、「ダメ!」「イヤじゃない!」など否定するのは避けましょう。
子どもの気持ちを受け止める
↓
やりたいことはやらせてみる
↓
必要な部分はサポートしながら見守る
というプロセスを踏まえて接しましょう。
ただし危険を伴う行動は、理由を説明して止めなければいけません。
イヤイヤ期の中でも、「やって良いこと」「ダメなこと」をしっかり教えることは大切です。
「そんなこと言うとオバケが出るよ」 「わがままな子はお医者さんに注射されるよ」 なんて脅し文句は、絶対にNGです。
子どもは恐怖で支配され、何がいけないのか分からず、ただ怖い思いをするだけです。
また保育園で脅しの言葉を言われたと知った場合、保護者も不信感を抱きます。
保育のプロとして、子どもに嘘を付いたり怖がらせることは、あってはいけないことです。
イヤイヤ期の子どもに手を焼いてしまうのは、保育士さんも保護者も一緒ですね。
しかし、イヤイヤ期は長く続くものではありません。
一時的な成長の過程に過ぎないと割り切ったり、正しい知識や対処法を身に付けておくことで、ストレスなく乗り切りることができるでしょう。
長く保育士を続けていると「イヤイヤ」すらも可愛く感じるものです。
保育士側が不安にならず、温かい気持ちで受け止めてあげてください。
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