【場面別】保育園で起こりやすい事故!未然に防ぐためには?

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保育士は、子どもの命を守る役割があります。しかし、ちょっとした不注意や配慮の不足から、残念な事故を引き起こしてしまうことが多々あることが現状です。事故を起こさないためには、十分に対策することが大切です。今回は、場面別に見た保育園で起こりやすい事故の事例や未然に防ぐ方法について解説します。

保育園での事故はどれくらいある?

内閣府によると、令和3年の1年間に発生した認定こども園・幼稚園・保育所等での事故の件数は、1,872件となっています。

そのうち5件は死亡という大きな事故が起きており、その内訳は食べ物による窒息事故が1件、原因不明が4件となっています。

事故が発生した場所は、認可保育所で2件、認可外保育施設で3件です。

保育園での事故は、大小関わらず毎年発生しています。

また、重大事故の報告が義務付けられた2015年からその件数は増え続けているのが現状です。
参照:内閣府|「「令和3年教育・保育施設等における事故報告集計」の公表について」

【場面別】保育園で起こりやすい事故事例

場面別に見た保育園で起こりやすい事故の事例は、以下の通りです。

午睡中
●うつぶせ寝をしていた
●睡眠中に鼻が詰まってしまい、息がしづらそうだった
●顔にブランケットがかかりそうになっていた

保育園での午睡では、SIDS(乳幼児突然死症候群)や窒息などの事故が起こりやすいです。
特にうつぶせで寝かしつけた場合、SIDS(乳幼児突然死症候群)の発生率は高いとされています。
そのため、常にあお向けで寝ているか、保育士は確認をする必要があります。
また、寝相だけではなく呼吸が妨害されることのないよう、タオルやブランケットが顔を覆っていないか注意することも大切です。
プール・水遊び
●プールの中で足を滑らせ、溺れそうになった
●水を大量に飲み込み、息が詰まりそうになった
●プールサイドで転倒しそうになった

プールや水遊びは、子ども達が大好きな活動の一つですね。
夢中になって遊ぶあまり、重大な事故に発展してしまう可能性が高い場面でもあります。
保育士は、子どもから目を離さないことはもちろん、役割分担を決めて十分な人数配置をすることが大切です。
散歩・園外活動
●子どもが急に道路に飛び出してしまい、事故に遭いそうになった
●公園にあるゴミで遊びそうになった
●公園の物につまずいて、転倒しそうになった

散歩や園外活動では、交通事故や事件に注意する必要があります。
子ども達とあらかじめ約束事を決めていても、中には突然走り出してしまう子もいるでしょう。
散歩や園外活動を実施する際は、事前に散歩ルートを下見したり、時間帯を決めたりと十分に計画を立て、子どもを危険から守ることが求められます。
食事中
●食べ物を喉に詰まらせ、窒息しそうになった
●多くの食べ物を詰め込み過ぎてしまい、苦しそうになった
●アレルギーを持っている子どもに、誤ってその食べ物を配膳しそうになった

特に小さい乳幼児は、自分で噛んで飲み込むという能力が未発達であるため、たとえ一口サイズであっても喉に詰まらせてしまう可能性があります。
保育士は、子どもが最後まで食べ終わるまで傍についてあげましょう。
また、食事中は、食物アレルギーに関わる事故が発生しやすい場面でもあります。
事故を未然に防ぐためにも、使う食器の色を分けたり、アレルギーを持つ子どもについて保育園全体に共有するといった配慮をすることが重要です。
誤飲
●床に落ちていた玩具やゴミを口に入れてしまいそうになった
●ハイハイしているとき、ゴミが口に入ってしまった
●活動で使用した風船の割れた破片やテープを口に入れてしまった

誤飲が発生しやすい子どもの年齢は、0〜2歳が多く、特に1歳未満児は誤って飲み込んでしまうことが多く見受けられます。
小さい乳幼児が遊ぶ場所は、小さい玩具が落ちていないか、保育園内にゴミが落ちていないかを常に確認することが重要です。
また、玩具が壊れていたり、欠けていたりしないかを定期的に点検することも大切です。

保育園での事故を未然に防ぐためには?

保育園での起こりやすい事故は、しっかりと対策をすることで未然に防ぐことができます。

保育園での事故を未然に防ぐための方法は、以下の通りです。

事故が起きやすい場所の特定

子どもは、保育士が予想していない場所で転倒したり、衝突をしたりすることがほとんどです。

日頃から子ども達をよく観察し、事故が起きやすい場所を事前に特定することが事故防止につながります。

ここでの大切なポイントは、子ども目線になって考えること

保育士目線では、危険と捉えることができず見落としてしまい、その結果事故が起きてしまうこともあります。

子どもにとって危険な場所や設備については、チェックリストを作成し、定期的に点検・改善していくことが重要です。

保育士間での「報連相(報告・連絡・相談)」の徹底

保育士間での報連相(報告・連絡・相談)は、保育園での事故防止において非常に重要です。

どんなに些細なことであっても、保育士間で共有することで事故やケガを防止することにつながります。

例えば「子どもがちょっとした段差でつまずいた」「おままごとで使う食べ物の玩具を口に入れていた」など、日頃の保育で気づいたことがあればすぐに報告をしましょう。

特に新人保育士は、ベテラン保育士が気づくことでも分からない場合が多いです。

保育士間できちんと報連相を行うことで、新人保育士も初めて気づくことができ、危険を回避することができるでしょう。

重大事故が起きやすい場面では要注意

前述の事故事例で挙げたような場面では、重大事故が起きやすいため、十分に注意する必要があります。

特に乳幼児は、午睡中の窒息やプール・水遊びでの溺水といった事故が多い傾向にあります。

保育士を十分に配置し、少しの間でも子どもから目を離さないようにしたり、気づいたことがあれば早急に改善するようにしましょう。

まとめ

保育園における重大事故の発生件数は、その報告が義務付けられた2015年より増え続けています。

その中には、あらかじめ対策を講じていれば防げていたものもあるかもしれません。

同じ事故を繰り返さないためにも、日頃から保育士間での情報共有を徹底したり、事前に事故が起きやすい場所を把握しておくことが事故防止につながります。

保育士は、子どもが安心安全に過ごせる環境を作ることが大切なのです。

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