お役立ち情報
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多くの保育園で行われている午睡。なぜ保育園には午睡が必要なのかご存知でしょうか?午睡には、子どもの成長を促すうえで、非常に大切な役割があります。今回は、保育園での午睡に関するねらいや目安時間、保育士が配慮すべきポイントについて解説します。
■目次
保育園での午睡の大きなねらいは「子どもの身体と頭を休ませること」です。
午睡は、保育園での長い1日を過ごす子ども達にとって必要不可欠な習慣の一つです。
休みを取り入れることにより、集団生活ならではの疲れや緊張を和らげ、午睡後の活動を元気に過ごすことができます。
つまり、午睡は子どもの心身の健康のために行われているのです。
年齢によって、午睡のタイミングや目安時間は異なります。
また子どもの生活リズムやペースは過程によって異なるため、一人ひとりに合わせた午睡を行うことも大切です。
保育園での午睡を行う際の年齢別の目安時間は、以下の通りです。
月齢が低い子どもの場合は、1日の大半を寝て過ごすことが多いでしょう。
3か月〜5か月になると、生活リズムが整い始め、午前寝と午後寝の計2回の午睡をします。
6か月頃からは、午前寝はしなくなり、午睡のみで体力が続くようになります。
このように0歳児は、月齢によって睡眠時間の差が大きいため、一人ひとりの発達状況に応じて時間設定をすることが大切です。
1〜2歳の目安時間は、午後1回で1〜2時間程度とされています。
0歳児ほどの睡眠時間は必要とはしませんが、まだ長めの午睡時間が必要です。
ただし、その度合いは子どもによって異なるため、臨機応変な対応が求められます。
3歳頃になると午睡を必要としない子どもも出てきます。
布団に横になって休むだけでも十分に休息することができるでしょう。
お昼寝をしたい子どもだけ1時間〜1時間半程度午睡を取り入れる保育園もあるようです。
4〜5歳児は、午睡を取り入れない保育園が多く見受けられます。
中には午睡を廃止し、就学に備えた勉強時間に充てたり、絵本を読む時間にしたりする園もあります。
ただし、子どもの中にはお昼寝をしたい子もいるため、1時間を目安に午睡を行うと良さそうです。
保育園での午睡のメリット・デメリットは、以下の通りです。
子どもは保育園で長い1日を過ごすことで、心も身体も疲れてしまいます。
加えて眠くなると、機嫌を損ねてしまい、ぐずってしまう原因となるのです。
午睡を取り入れることで、午前中の疲れが取り除かれ、子ども達の心と身体はリフレッシュされます。
また、午後からの活動も元気に参加することができます。
厚生労働省の「未就学児の睡眠指針」によると、生後6か月の赤ちゃんの睡眠時間は13~14時間、1~3歳児の睡眠時間は11~12時間、3~6歳児の睡眠時間は10~11時間とされています。
しかし近年の生活習慣の変化により、睡眠時間を十分に取れていない子どもが増えています。
午睡は、こうした睡眠不足を解消し、子ども達の健やかな成長を促すといったメリットがあるのです。
参照:厚生労働省|「未就学児の睡眠指針」
午睡の時間に寝すぎてしまうと、かえって夜に眠ることができず、生活リズムを崩してしまう原因となります。
適切な睡眠時間は個人差があり、同じ年齢の子どもでも異なるため、保育士は保護者と密に情報を共有する必要があります。
子どもの中には、午睡の時間でも眠くない子もいます。
そういった子どもを無理矢理寝かしつけてしまうと、精神的にストレスを感じてしまう場合もあります。
日頃から子どもをじっくりと観察し、どのタイミングで眠くなるのかといったことが分かると、寝かしつけも上手くいくかもしれません。
午睡の時間は、ときに子ども達の命に関わる危険が起きることも…。
保育士は、子ども達から目を離さず注意深く見守ることが大切です。
保育士が午睡中に配慮すべきポイントについては、以下の通りです。
子ども達がスムーズに眠るためには、眠りやすい環境を作る必要があります。
快適な環境にするために、午睡の際は以下の点をチェックしてみましょう。
子どもにとって「眠りやすい環境=安心できる場所」です。
特に小さい子どもは敏感であるため、小さな変化でも落ち着かなくなってしまいます。
午睡の際は、上記の点を踏まえたうえで常に同じ保育室を利用し、オルゴール調の静かな音楽や子守唄を歌うなど、心地よい空間を作り上げましょう。
保育園での午睡のときに起こる事故としてSIDS(乳幼児突然死症候群)や窒息が挙げられます。
特に寝かせる際、うつぶせで寝かせたときの方がSIDSの発生率が高いことが研究者の調査からも分かっているため、子どもにうつぶせ寝をさせることは避ける必要があります。
寝返りによって、うつぶせ寝になっていた場合は、その都度あお向けにしましょう。
子どもの呼吸の状態を定期的に確認することも、保育士の重要な仕事です。
作業になることなく、きちんとマニュアルに沿って観察することが大切です。
基本的には、0歳児は5分おき、1〜2歳児は10分おきに午睡チェックを行うようにしましょう。
また、午睡チェックの担当となった保育士が他の業務に当たることはNGです。
しっかりと担当者を決め、変更の際は、丁寧に引き継ぎを行う必要があります。
背中をトントンとする方法を試したことがある保育士は多いのではないでしょうか?
赤ちゃんは胎内でお母さんの心音を聴きながら過ごしていたため、背中をトントンとされると安心するといわれています。
一定のリズムで、少し強めにトントンとするのがポイントです。
学年やクラスを分けて午睡を行う際、部屋は違えど、周りから聞こえてくる声や音が気になって眠れないという子どももいます。
そんなときにオルゴール調の音楽を流したり、子守唄を流してあげると、周りの音が気にならなくなり、子どもは眠りにつくことができます。
子どもは、よく知っている人の声や体温、心音などに安心感を覚えます。
ときには、保育士も寝たふりをするとより効果的です。
保育園での午睡は、子どもの心身の成長を促すうえで、非常に重要な活動となります。
しかし、子どもによって適切な睡眠時間は異なるため、同じ対応をしてしまうとたちまちデメリットにつながってしまう恐れがあります。
午睡の時間を心地よいものにするためにも、日頃から子ども達の様子を観察しておくことが大切です。
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