新人保育士向け!保育園の身体測定のやり方は?ねらいや注意点

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身体測定は毎月実施するという保育園も多いため、保育士としては正しいやり方を身につけておきたいところですよね。特に身体測定を初めて行う新人保育士さんの場合、測定方法が分からず戸惑うこともあるかもしれません。今回は、保育園の身体測定に関する正しいやり方やねらいなどについて解説します。

保育園で身体測定を実施するねらい

子どもの成長を記録するために行われる、保育園の身体測定。

その頻度は、保育園によって異なりますが、毎月実施するという園が多いようです。

そんな保育園で身体測定を実施するねらいは、以下の点が挙げられます。

自分の身長の高さや体重の重さに興味を持つ

自分自身の成長に関心を持ち、健康でいることの大切さを知る

保育園での身体測定は、子どもたちが自分の成長に興味を持ったり、喜びを感じたりすることができる良い機会です。

また、大きくなったことを喜ぶだけではなく、「もっとたくさんご飯を食べて大きくなりたい」という気持ちを持ってもらうきっかけにもなるかもしれません。

他にも、集団生活において必要となる順番を守ることや列に並ぶという練習をする機会にもなります。

 

保育園で身体測定を実施する際に準備することは?

以下では、保育園で身体測定を実施する際に準備することについて説明します。

必要な器具を整備しておく

身体測定の内容は、保育園によってさまざまです。

身長と体重のみを測る園もあれば、あわせて頭囲や胸囲を測る園もあります。

そのため、身体測定の内容にあわせて必要な器具を準備し、当日までに整備しておく必要があります。

身長計
乳幼児は仰臥式(ぎょうがしき)もしくは学童用、一般用のいずれかをを用意します。
それぞれ尺柱などが正しく直角で、横規がなめらかに滑るものを準備しましょう。

体重計
デジタル式体重計もしくは分銅式台秤のどちらかを用意しましょう。
(感度が10g単位内のもの)
使用する前に必ず事前に検査をし、メモリなどにくるいがないかを確認して調整する必要があります。

巻尺
布製の新しい巻尺を準備しましょう。
金属製巻尺は怪我をする危険性があるため、身体測定で使用することはNGです。

参照:厚生労働省|「別紙 計測器具及び計測方法(乳幼児身体発育調査必携より抜粋)」

保育士の役割分担を決める

保育士同士で話し合い、役割分担を決めておきましょう。

きちんと役割分担が決められていないと、進行が上手くいかず、子どもたちを待たせてしまうことが考えられます。

計測する人・結果を記入する人・誘導する人…といったように細かく役割分担を決めておくことで、子どもを待たせることなくスムーズに進行することができます。

子どもの順番決め

当日にバタバタとならないためにも、あらかじめ計測する子どもの順番を決めておきましょう。

例えば、クラスを2つのグループに分けて、計測と衣服の着脱を同時進行で進めるのも良い方法です。

また、手のかかる子どもの間に着脱が一人でできる子どもや静かに順番待ちができる子どもを配置するなど、順番を工夫することでペースよく進めることができるでしょう。

加えて、一人で衣服を脱いで畳んで静かに待っている子どもの姿が、周りの子どもたちに良い影響をもたらすかもしれません。

トイレの確認をする

結果に違いが出ることのないよう、計測前に子どもたちにトイレの確認をすることも必要です。

乳児クラスの場合は、オムツに排せつをしていないかを確認し、必要があれば新しいオムツに交換しましょう。

幼児クラスの場合は、「トイレに行こうね」などと声かけをし、トイレに行くよう促しましょう

 

保育園での身体測定の正しいやり方は?

以下では、保育園での身体測定の正しいやり方を紹介します。

身長

0歳児/1歳児

0〜1歳児は、仰向けの体勢(仰臥位)で計測ができる乳児用身長計で行います。

足を伸ばしたり、頭を垂直に保つ必要があるため、2名の保育士がいると良いでしょう。

<計測のやり方>

子どもを仰向けにして身長計の台の上に寝かせる

補助担当の保育士は、子どもの頭頂点を固定板につけて顔が垂直になるように保つ

計測担当の保育士は、子どもの片側に立ち、子どもの頭に近い方の手で子どもの両ひざを軽く抑えて足を伸ばす

もう片方の手で移動板を滑らせて子どもの足の裏に当て、台板と垂直になるようにする

2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

2歳児以上になったら、一般の身長計での計測が可能になります。

子どもにきちんと背筋を伸ばしてもらうときや顎を引いてもらうときは、子どもの目線に立って声かけを行うと良いでしょう。

また、子どもの頭は尺柱につかないこともあるため、強く押し付けないよう注意です。

<計測のやり方>

尺柱を背に直立させて計測する

尺柱にかかと・臀部・胸背部をしっかりとつけてもらい、足先は30度くらいの角度に開いた状態でまっすぐ立ってもらう

肩の力は抜き、両腕は軽く手の平を内側にして自然に垂らす

顎は引いて、目線はまっすぐ正面を見るようにする

計測担当の保育士は、子どもの片側に立ち、可動水平桿を手で静かに下げて軽く頭頂部に触れて目盛を読む

体重

0歳児/1歳児

0〜1歳児の場合は、体重計にかごを乗せて計測します。

その際、目盛りが0になったことを確認してから子どもをかごの中に入れましょう。

保育園によっては、保育士が子どもを抱っこした状態で体重計に乗り、保育士の本来の体重と差し引いて子どもの体重を算出する方法で行っているところもあります。

<計測のやり方>

体重計にかごを乗せ、目盛りを0に設定する

仰向けもしくは座位で、子どもをかごの中に入れる

指針が静止してから、少なくとも10g単位で目盛りを読む  
 (デジタル式体重計の場合は、表示された値を記録する)

2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

あらかじめ子どもたちには、体重計にはゆっくりと乗り、乗った後は動かないようにと声かけしましょう。

また、値が変わってしまうため、計測の際は身体が机や壁などに触れていないことを確認することも重要です。

<計測のやり方>

体重計の目盛りが0になっていることを確認する

子どもを体重計の中央にゆっくり乗せる

指針が静止してから、少なくとも10g単位で目盛りを読む  
 (デジタル式体重計の場合は、表示された値を記録する)

胸囲

子どもたちは上半身は裸で、0〜1歳児はあおむけの状態、2歳児以上は立った状態で計測します。

不安や緊張から胸に力が入ってしまうこともあるため、保育士は笑顔で話しかけ、子どもの緊張感を和らげましょう。

<計測のやり方>

両腕を軽く側方に開いてもらい、肩甲骨直下部から乳頭点を通るように巻尺をあてる

計測値は、自然の呼吸をしているときの呼気と吸気の間で読む

頭囲

0〜1歳児はあおむけの状態、2歳児以上は座位や立った状態で行います。

頭部の前方は左右の眉のすぐ上を、後方は後頭部の一番出っ張ているところを通る周径を計測します。

特に前方は、額の出っ張っているところを通らないように注意しましょう。

<計測のやり方>

計測担当の保育士は、手に巻尺の0点を持ち、反対の手で後頭部の一番出っ張っているところを確認し、左右の高さが同じくらいになるように巻尺を廻す

前頭部まで廻して交差させたら、左右の眉のすぐ上を通る周径を計測する

参照:厚生労働省|「別紙 計測器具及び計測方法(乳幼児身体発育調査必携より抜粋)」

 

保育園で身体測定を行う際の注意点

保育園で身体測定を行う際の注意点は、以下の通りです。

部屋の温度に配慮する

身体測定を行う際、子どもは服を脱いで計測を行います。

また、計測の直前で一人ずつ脱ぐのではなく、効率を考えてまとめて脱いでそのまま列に並んで待ってもらうケースが多いです。

そのため、身体を冷やさないよう部屋を暖かくしておくなど、室温には十分配慮することが大切です。

泣いている子どもには強要しない

子どもの中には、身体測定の雰囲気に慣れていなかったりすることから泣き出してしまう子も多いです。

乳児の場合は、保育士同士で協力して速やかに計測を終わらせることもできるでしょう。

ですが、幼児の場合は無理に強要してしまうと、その後の身体測定を嫌がってしまう可能性もあります。

そのため、泣いている子どもに対しては順番を後回しにし、保育士が寄り添って、気持ちを落ち着かせる時間を作ることが大切です。

必要な器具の事前準備きちんと行う

身体測定では、身体測定の内容に応じて必要な器具を用意する必要があります。

事前にきちんと準備していないと、子どもを待たせてしまったり、スムーズに進められない原因となってしまいます。

あらかじめ必要な器具を揃えたり、不備がないかを確認したりして、当日は万全な状態で迎えられるようにしましょう。

 

まとめ

今回は、保育園の身体測定に関する正しいやり方やねらいなどについて解説しました。

保育園での身体測定は、子どもが自分の成長に興味を持ったり、喜びを感じたりすることができる良い機会となります。

また、保育士の声かけによって「もっと大きくなりたい!」という気持ちを膨らませることにつながるかもしれません。

身体測定の正しいやり方を身につけて、子どもたちの成長を見守っていきましょう。

 

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