お役立ち情報
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子どもたちが夢中になって遊ぶ「ごっこ遊び」ですが、実は子どもたちのさまざまな力を養う効果があります。子どもたちがごっこ遊びをより楽しみ、かつたくさんのことを学べるようにするには、保育園での関わり方が重要です。今回は、ごっこ遊びを通じて得られることや、保育園で子どもたちがごっこ遊びをしていたときの関わり方などについてまとめました。
「ごっこ遊び」は何か身近な人や物になりきったり、物を別の物に見立てて遊ぶ、子どもたちに人気の遊びです。
なりきるものは自分の近い存在である家族から好きなキャラクター、さらには動物や無機物まで何でもあり。
多くの場合2歳ごろからごっこ遊びに夢中になる子が増えますが、1歳ごろから物を見立てて遊ぶ姿も見受けられます。
単に子どもたちが何かの「ふり」をして楽しんでいるように見えますが、実は子どもたちにとってさまざまなメリットのある、発達段階における大切な遊びのひとつです。
子どもはごっこ遊びを通じて、さまざまな力を養います。
子どもたちはごっこ遊びで自分の役割や友達の役割、周りの風景、シーンなどを想像します。
遊具をお家に見立てたり、積み木を野菜に見立てるなど、目の前にあるものを別のものに見立てることも。
このように現実の世界に自分たちの世界を混ぜることによって、イメージを表現したりさまざまなことを考える想像力を養うことができます。
ごっこ遊びは友達と複数人で行うことが多く、誰が何の役割をするか、どういうシーンを作り上げているかなどのコミュニケーションを図ります。
他にも一緒に遊びたい子を誘ったり、普段会話しなかった子ともごっこ遊びのキャラクターを通じて話すことができたりと、子ども同士のコミュニケーションを促進することができます。
ごっこ遊びを複数人でやる場合、子どもたちはお互いに想像の世界を共有することになります。
どんなごっこ遊びをするのか、誰が何の役をするのかなどのルールを決めるほか、ごっこ遊びを楽しく続けるためにお互いがルールを守ることで、周りと協調する力を養うことができます。
ごっこ遊びに必要な材料を一緒に用意したり、人を集めるなどの協力する姿を見ることもできるでしょう。
ごっこ遊びは想像から発展する遊びのため、できることに限界がありません。
より楽しく遊ぶためにはどうしたらいいか、工夫したり模索することが子どもたちの考える力の向上につながります。
またごっこ遊びは先生が「こうしようね」と指示することも少ない遊びのため、子どもたちの考えが最も生きる遊びであるともいえるでしょう。
ごっこ遊びでは、そのときの役割やシーンに合わせて言葉遣いを変えたり、普段は使わないような言葉を使って会話することがあります。
例えば家族ごっこの場合、お母さん役の子は少し大人っぽい言葉遣いをしてみたり、赤ちゃん役の子は「バブー」という単語だけで会話を図るなど、言語においてさまざまな工夫をします。
また普段は方言を使用する子が、ごっこ遊びになると突然標準語で話すようになるなんてシーンも珍しくありません。
このように、ごっこ遊びを通じて子どもたちの言語能力を養うこともできるのです。
ごっこ遊びのねらいには、以下のようなものが挙げられるでしょう。
●ごっこ遊びで周りの人々とのコミュニケーションを図る
●他の友達とイメージを共有し、協力して一緒に遊ぶことで協調性を養う
●子どもたちの想像力を最大限に伸ばし、自分のイメージを表現することの楽しさを学ぶ
●自分の体験や憧れを自分なりに表現することの楽しさを学ぶ
●ごっこ遊びを通して友達のコミュニティを広げる
●さまざまな言葉のやり取りを楽しむ
乳児クラスの場合、「見立て遊び」で想像力を養うことを大きな目的とすると良いでしょう。
幼児クラスになると、自分の想像の世界を表現することができるようになるため、「なりきり」をして遊ぶことや、お友達と協力することを楽しめるようになります。
子どもたちの月齢に応じたねらいを作成しましょう。
ごっこ遊びに保育士が関わるときは、いくつかの注意点があります。
子どもたちの世界を崩さないように、あくまで寄り添う気持ちで関わりましょう。
子どもたちの想像する世界がいくら常識を逸脱していても、それを否定したり、固定概念を押し付けて無理に修正させようとしてはいけません。
現実にはない世界を想像し、表現することがごっこ遊びの一番の楽しみです。
「それは違うな」「こうじゃなくてこうだよ」という、子どもたちにとってネガティブになるような声掛けは控えましょう。
ごっこ遊びのルールは、子どもたちの世界にあります。
子どもたちのごっこ遊びに参加する場合は、その世界に入り込んで一緒に楽しむことが大切です。
「〇〇ママのお料理、先生も一緒に食べたいな!」「あれ?あっちで王様が呼んでるよ!」のように、子どもたちの想像の世界が広がるような関わり方を行いましょう。
業務などでごっこ遊びから抜けるときも、「ちょっと〇〇におつかいに行ってくるね!」のように、世界観を壊さないよう声掛けをすることがポイントです。
子どもたちがごっこ遊びを楽しめるように、夢中になって遊べるような環境を作ってあげましょう。
コーナー保育ができるようなスペースの確保や、おままごとで使えるおもちゃの用意など、子どもたちの様子を見ながら必要なものを揃えてあげることも大切です。
生活発表会などで一度使用し、もう使わなくなった衣装などを自由に使ってもらうのも良いでしょう。
ごっこ遊びでは子どもたちそれぞれの頭にあるイメージが繰り広げられるため、まれに意見が衝突してしまうことも。
その場合は、保育士が上手く仲立ちしてあげる必要があります。
「〇〇くんはこれがお野菜かと思ったけど、〇〇ちゃんはフルーツだと思ったのかな。じゃあ、新しいお野菜とフルーツを買いに行こうか」など、子どもたちの気持ちを代弁するような提案をしてあげると良いでしょう。
以下では、2歳児から年齢別にごっこ遊びのアイデアを紹介します。
好きなキャラクターになりきって遊ぶごっこ遊び。
ゴミ袋でマントやドレスを作ったり、画用紙で王冠を作って自分がなりたいヒーローやヒロインに変身します。
子どもたちなりの世界観に入り込んで遊ぶことで、想像力が広がります。
段ボールに好きな装飾を施し、自分だけの段ボール列車を作ったら、中に入って今度は車掌さんになってみる遊びです。
保育室に駅をいくつか作って、子どもたちの電車に訪れてもらいましょう。
もう少し年齢が上がるとより細かい装飾をしたり、切符や車掌さんの帽子を作ってみてもいいかもしれません。
お母さん・お父さん・兄弟姉妹・ペットなど、友達同士で家族構成を決めて家族になりきるごっこ遊びです。
それぞれの役割からおままごとが始まったり、お仕事ごっこが始まるなど、ごっこ遊びの幅も広がります。
実際の子どもたちにもさまざまな家庭環境がありますが、ごっこ遊びでは子どもたちが家族のイメージを自由に膨らませることが大切です。
あまり神経質にならず、子どもたちの想像の世界を見守るようにしましょう。
子どもたちが憧れる「〇〇やさん」を想像して、思い思いのお店を開いてもらいます。
陳列する商品はもちろん、自分の制服やお店のレイアウトなど、子どもたちが自由に想像することが多く、子どもたちの個性を見つけることができます。
本格的な製作につなげて、作品展のアイデアにもすることもできるでしょう。
ごっこ遊びは単なる子どもの遊びではなく、さまざまなメリットのある大切な遊びです。
子どもたちの想像の世界を崩さないように関わりながら、保育士も全力で楽しむことがポイント。
またごっこ遊びに夢中になれるような環境があるかどうか、改めて保育環境を振り返ってみましょう。
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