お役立ち情報
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個人面談は、普段の子どもたちの様子を親御さんに伝える絶好のチャンスです。保護者は親元を離れているときの様子を知りたいと、さまざまな質問をしてこられるため、新人保育士にとっては少々重圧かもしれませんね。でも大丈夫。対面での対応が苦手でも、子どもを大切に思っている気持ちはきっと伝わります。今回は、個別の対応に自信がない保育士さんに向けて、面談のコツをお教えします。
園で行う個人面談とは、父兄と担任保育士が1対1で話をする場を設けることです。
送迎時に顔を合わせることはあっても、なかなかじっくり話す機会はないですよね。
個人面談では子どもの様子を伝えたり聞いたりする、保育士にとっても父兄にとっても貴重な時間なのです。
この他にも個別に対応する目的がいくつかあります。
子どもの園での様子と家庭での様子を伝えあうことで、問題点や今後の方向性を確認することができます。
それぞれの環境での過ごし方を共有できるため、園と家庭が同じ方向を見て一貫した保育が実現できるのですね。
また、父兄からの子育てに関する悩みなどを聞いたりアドバイスしたりすることで、信頼関係も築けます。
園の教育方針は各家庭に伝わっていても、家庭での教育方針はなかなか知ることができません。
個別対応では、そんな普段では聞けない家庭のプライベートな部分を聞ける場です。
家庭の教育方針を知ることで、今後の保育活動における子どもとの関り方に活かせます。
人目を気にせず、邪魔も入らない個別の対応は、父兄とじっくり話し合える貴重な時間です。
他の父兄や子どもたちのいる前では言いづらかったことや、聞けなかったことを、話せる絶好の機会です。
とはいえ、時間は限られているため要領よく進めなければなりません。
うっかり世間話だけで終わってしまった…なんてことにならないよう、しっかり事前準備をしておきましょう。
おすすめは園での様子をまとめて原稿にしておく方法です。
保育記録などを見返して、
●ハマっていること
●友だちとの関係
●活動態度
●給食時間の様子
●午睡の様子
●最近できたこと
●気になる問題
などを箇条書きにして、書き込んでおくと良いですね。
文章するのではなく、一覧にしてパッとひと目見て内容が入ってくるように書いておくのがポイント。
そうすることで話の途中からでも伝いたい内容を探すことができ、伝え忘れを防げます。
次に子どもが家庭でどのように過ごしているか、聞きたいことをピックアップして、箇条書きにしておきます。
●ハマっている遊び
●食事の様子
●就寝時間など睡眠関係
●家庭の悩み、気になること
保育士から一方的に伝えるだけでなく、父兄からの話を聞く時間もきちんと取りましょう。
限られた時間の中で、いかに効率的に進められるかが重要です。
原稿を用意しておくことで、頭の中を整理することができ緊張も和らくでしょう。
当日慌てないためにも事前準備は大切です。
いよいよ当日。
当日ではどんなことに気を付けて進めていけばいいのでしょうか。
個人対応が上手くいくコツをご紹介します。
原稿を用意し準備万端にはなったものの、伝え忘れがないよう必死になるあまり保育士の話している時間が長くなってしまう、ということがあります。
慣れない個別対応という緊張から失敗してしまう例です。
この場は家庭と園の様子を伝えあう機会になるため、父兄の話にもしっかりと耳を傾けましょう。
●設けられた時間ずっと話そうとしなくて大丈夫
個別対応を苦手とする保育士には、時間いっぱい使って話さなければならないと思い込んでいる保育士が少なくありません。
設けられた時間のほとんどを保育士が話すとなると、ベテラン保育士でも大変なことです。
しかも保育士だけが一方的に話していては、家庭での様子が聞けません。
よって園と家庭での連携も取れなくなってしまい、本来の目的からズレてしまいます。
●父兄が話す時間を多めに取ろう
当日は、用意した原稿をもとにサラッと伝え、あとは質問をして自然に父兄が話す時間を多くすると上手くいくでしょう。
家庭での様子を聞き終えた後、まだ時間が余っている、けれど他に聞くことない…と心配しなくても大丈夫です。
父兄が話した内容に対して質問をすればOK。
その質問に対して父兄が話し、またその内容について聞く、という繰り返しをすれば話が尽きることなく有意義な時間が過ごせます。
緊張してしまう保育士であれば、父兄にたくさん話してもらえたらホッとしますよね。
しかも家庭での様子を詳しく知ることができ、父兄との信頼感も築け、結果的に良いこと尽くしの面談になります。
父兄からの質問には、答えられない内容もあるかと思います。
中には保育士を試すような意地悪な質問をする父兄も。
そんなときは、無理して答える必要はありません。
一旦保留にし、「確認してから改めてご連絡します」と一言断って、持ち帰るようにしましょう。
一番してはいけないのは、不確定なことを伝えてしまうことです。
そしてあたふたと焦る仕草は禁物。
揚げ足を取られる可能性と、言った言わないのトラブルに発展する可能性があるため、小さな事柄でも確実ではないことを答えるのは避けたほうが無難でしょう。
一旦保留にする場合は「私の独断では決められないことなので」や「検討します」などの断り文句がいいでしょう。
また、父兄からの要望が無理だと分かり切っている内容でも、即座に否定せず一旦持ち帰る姿勢を見せたほうがいいでしょう。
「園では、それは無理です」ではなく、「園で話し合ってみますね」と受け入れることで相手の気持ちを汲み取ります。
このような心配りは父兄からの信頼感を得られ、のちのちの保育活動がスムーズに行えます。
いざ1対1になって面と向かいながら話すとなると、いつもと違う雰囲気で戸惑ってしまうかもしれません。
それは保育士だけでなく父兄も同じです。
特に第1子となる子どもの親御さんは個別対応に慣れていないため、口が重くなる場合もあります。
親御さんが緊張しておりあまり質問してこない様子なら「園では野菜をよく残しますが、お家ではどうですか?」などのような質問をこちらから投げ掛けてみましょう。
しかし、園での様子を先に話してしまうと、親御さんが話しにくくなってしまうことも。
まずは話しやすい雰囲気作りを心がけ、答えたくなるような質問をしてみましょう。
それでも話が続かない場合、園での様子を伝えます。
家庭での様子を聞き、困っていることがあれば園での対処法をアドバイスできると良いですね。
面と向かって話し合う個別対応の時間、1対1というだけで緊張するのに、正面に座られたら余計に緊張してしまう保育士もいるのではないでしょうか。
座る配置を工夫することで、その緊張を和らげることができますよ。
机を4つ用意し、班になるようくっつけます。
そこに、父兄と保育士が正面にならないようお互いずらして座ります。
こうすれば顏は見られますが正面ではないので、圧は減るでしょう。
最近は飛沫感染に配慮して、むしろそのような座り方が推奨されていることもあります。
個人面談は、園と保護者が互いに連携を取りながら、子どもの成長を支えるために必要な機会です。
子どものより良い成長に繋げるために行う、ということを念頭におきしっかり行っていきたいですね。
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