保育教諭とは?認定こども園での仕事内容やなり方、メリットなど

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働き方が多様化している現在、保育業界もさまざまなニーズに応えるべく「保育園と幼稚園の一体型」である認定こども園が誕生しました。そこで働いているのが保育教諭と呼ばれる人たちです。今回は、保育教諭の仕事に着目し、保育士との違いや資格取得のメリットについてご紹介します。

保育教諭はどんな人のことを指す?

保育教諭は、幼稚園教諭と保育士資格の2つをもち、かつ幼稚園と保育園の一体型である認定こども園で働いている人のこと。

誤解されやすいですが保育教諭という資格自体は存在せず、上記の条件を満たした人のことを指します。

たとえ幼稚園教諭と保育士資格を持っていても保育園で働いていれば、それは保育士ということになります。

あくまでも認定こども園で働いているということがポイントなのです。

幅広い知識と経験が必要な保育教諭

認定こども園では、年齢・保育の必要の有無によって1~3号認定に分けられます。

1号認定は3~5歳児で保育を必要としない子ども、2号認定は3~5歳児で保育を必要とする子ども、3号認定は0~2歳児で保育を必要とする子どものこと。

保育教諭は自分が担当する子どもたちがどの区分かによって、業務内容が大きく変わってくるのです。

保育を必要とする2・3号認定の子どもたちに対しては保育士としての働き方を行い、保育を必要としない1号認定の子どもたちに関しては幼児教育も同時に行うため、まさに幅広い知識と経験が必要になってくるのです。

認定こども園にはどのような種類がある?

2015年の子ども子育て支援新制度により、小学校に入学前の子どもたちの教育や保育のさまざまなニーズに対応できるように認定こども園が誕生しました。

認定こども園は保護者が働いている・働いていないに関わらず利用可能であり、教育や保育を一体的に行う保育施設です。

専業主婦層の育児不安の軽減や、待機児童問題に大きく貢献している施設でもあります。

保育教諭の勤務先であるこの認定こども園には、いくつかの種類があります。

①地方裁量型認定こども園
幼稚園や保育園の認可がない地域の保育・教育施設が認定こども園として必要な機能を果たすもの。
②保育所型認定こども園
認可保育所が、保育が必要でない子どもを受け入れることで、認定こども園の役割を果たすもの。
③幼稚園型認定こども園
認可幼稚園が、保育を必要とする子どもを受け入れることで、認定こども園の役割を果たすもの。
④幼保連携型認定こども園
幼稚園と保育園のそれぞれの機能が一体化して小学校入学前までの保育および教育をおこない、認定こども園としての役割を果たすもの。

特に④の幼保連携型認定こども園は、働く保護者のために子どもの保育を行う保育園的役割と、小学校入学前の基本的な知識を身につけ教育を行う幼稚園的役割があります。

そのため、その場で働く人も原則として保育士免許と幼稚園教諭免許が必要になるのです。

>>>あわせて読みたい「認定こども園ってなに?4つの種類や保育士が働くメリットなど」

保育教諭の具体的な仕事内容は?

保育教諭の仕事内容は、一般的な保育士・幼稚園教諭の仕事内容と似通っています。

しかし両面の業務を行うことから、柔軟な対応が必要になるでしょう。

子どもに応じて保育・幼児教育を柔軟に変える

1~3号認定のうち、どの子どもたちを担当するかによって仕事内容も変化してきます。

保育を必要とする2・3号認定の子どもたちの場合は保育士1号認定の子どもたちに対しては幼稚園教諭と似たような働き方になってくるでしょう。

特に3号認定の未満児の子どもたちは、まだ自分のことを自分でできない時期であり、食事・排泄・着脱を含めた身の回りの世話やその他保育が主となってきます。

1号認定の子どもたちには、幼児教育を目的とする幼稚園的役割のなかで月齢や発達状況に合わせて援助し、自律性と社会性、基本的な生活習慣を身に着けることができるように援助することが大切です。

行事の企画・運営

また、行事の企画や運営も重要な仕事です。

教育的な役割から保育園よりも幼稚園の方が行事ごとが多く、幼稚園の側面も含めた認定こども園においても行事ごとが多い傾向があります。

お誕生日会や運動会、お遊戯会をはじめ、季節の行事の企画や運営、英会話や造形、運動教室などがある場合は、外部講師との連絡、調整などその仕事内容は多岐にわたります。

企画力やスムーズに進行するマネジメント手法なども、保育教諭には必要になってくるでしょう。

園全体の環境づくり

トラブルなく1日を過ごせるようにする安全管理や、日常生活の中での保護者とのやり取りや連携なども大切です。

さまざまな保育・幼児教育を施す認定こども園では、子ども一人ひとりに対して柔軟に対応方法を変える必要があります。

とはいえ保育教諭は、園にいる全ての子どもたちが平等に楽しく過ごせるように工夫することも重要。

子どもへの対応方法は変えても、ひいきをしたり放置してしまうことのないよう、良い園環境を作っていきましょう。

保育教諭にはどうやってなれる?

先述した通り「保育教諭」という資格が存在するわけではなく、保育士と幼稚園教諭の2つの免許を持ち、認定こども園で勤務することで保育教諭の肩書を得ることができます

そのため保育教諭になるには、保育士資格・幼稚園教諭の2つの資格を取得する必要があります。

>>>あわせて読みたい「保育士になるには〜資格取得の方法をわかりやすく解説〜」

認定こども園に勤務するにはこの2つの資格を持つ保育教諭である必要がありますが、いずれかしか保持していない保育者が保育教諭を目指しやすいよう、資格取得にかける時間やコストをカットできる特例制度も設けられています。

また経過措置といい、保育士・幼稚園教諭いずれかの資格を保持している場合は2025年3月末までは保育教諭として働けるという制度も。

この経過措置を利用して、働きながらどちらかの資格取得を目指すということも可能です。

保育教諭になりたいと考えている方は、ぜひ特例制度や経過措置を利用してみましょう。

参照:厚生労働省|幼稚園教諭免許状を有する者における保育士資格取得特例
   厚生労働省|幼保連携型認定こども園における保育教諭の幼稚園教諭免許状の更新について

保育教諭として働くメリット

認定こども園は保護者が働いている・働いていないに関わらず子どもを預けることができるため、さまざまな家庭環境の子どもたちが集まっています。

子どもたちの背景を一つの枠組みに入れず、幅広い視野をもって子どもたちと関わることができるということは、保育教諭として働くメリットであるといえるでしょう。

また認定こども園は年々増加しており、待機児童や保育士不足問題の側面からもその需要は高まりつつあります。

保育所や幼稚園のそれぞれの特色を活かした新しい保育施設の形として注目を集めているため、保育教諭として経験を積んでいくことでスキルアップにもつながるでしょう。

まとめ

保育教諭は、幼保一体化が進む保育現場の中でとても重要な役割を果たしています。

認定こども園の増加で需要も高まっているため、特例制度や経過措置を利用して保育教諭の資格にチャレンジしてみるのもいいでしょう。

保育に関して幅広い視野で子どもたちを接することができ、保育士のスキルアップにもつながります。

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