保育で取り入れたい!伝承遊びのねらいとおすすめの遊び方

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近年の携帯ゲームの出現や社会環境の変化により、「伝承遊び」をする子どもは少なくなりました。しかし、伝承遊びは、子ども主体で簡単に遊ぶことができ、さまざまな力を養えるため、保育に積極的に取り入れてほしい遊びです。今回は、伝承遊びのねらいとおすすめの遊び方について解説します。

伝承遊びとは?

かくれんぼやけん玉、こま回しなど、昔から親しまれ伝えられてきた遊びを「伝承遊び」と言います。

昔遊びや伝統遊びとも呼ばれ、子どもの頃に遊んだことがある方も多いのではないでしょうか。

集まった人数や場所に合わせて、遊び方や楽しみ方を自分たちで工夫できることが、伝承遊びの特徴です。

伝承遊びのねらい

保育園で伝承遊びを行うねらいは、以下の点があげられます。

日本の伝統的な遊びや文化に触れることができる

先生や友達とコミュニケーションが取れる

子ども主体で遊び方や楽しみ方を工夫できる

伝承遊びは、古くから親しまれているため、世代を超えて楽しむことができます。

中には、地域のおじいちゃんやおばあちゃんを園にお招きして、伝承遊びで交流するところも。

他にも、伝承遊びを通して子どものさまざまな力を育むことができます。

例えば竹馬では、バランス感覚や諦めない気持ち、かるたでは文字を覚えたり、絵探しをすることで聴く力を養うことにつながるでしょう。

【年齢別】おすすめの伝承遊び

0~1歳児

わらべうた「ととけっこう」

子どもと1対1で遊べる”わらべうた”です。歌に合わせて、両手を顔の前で左右に揺らし、「おはよう」で手を左右に開きます。

歌詞の「豆鉄砲」の部分は、子どもの名前に変えるのがおすすめです。

目の前に急に現れる顔に、子ども達は喜んで笑ってくれるでしょう。

 

わらべうた「いっぽんばしこちょこちょ」

リズミカルな歌と動きに集中させて、最後に「こちょこちょ」とくすぐって楽しませてあげる”わらべうた”です。

繰り返し遊ぶことで、子どもはこの後に面白いことが起こると予測し、くすぐられることを楽しみに待っています。

子どもの機嫌がよくないときや、ぐずっているときでも、笑顔にできる遊びです。

 

2~3歳児

なべなべそこぬけ

2人から始まって3人、4人、6人…とどんどん人数を増やしながら遊べます。

「なべなべそこぬけ♪」のリズムに合わせて、手をつないだまま座ったり背中合わせになります。

友達と気持ちを合わせる楽しさと、上手にできたときの達成感が味わえる遊びです。

徐々に人数も増えていくため、自然とコミュニケーションが増えそうですね。

 

いろはにこんぺいとう

ゴムひもやなわとびを使う遊びです。

鬼役の2人がひもを持ち、それ以外の子ども達はひもに触れないようにまたいだりくぐったりしながら反対側まで行けるかを競います。

なわとびが苦手な子どもでも、全身の運動になるためおすすめです。

最初は保育士2人が鬼役となり、慣れてきたら、1人ずつ子どもと交代して鬼役をやっていくとよいでしょう。

 

缶ぽっくり

子どもの頃、空き缶や竹で遊んだ方もいるのではないでしょうか。

この遊びでは、バランス感覚を養うことができます。

あわせて、足の指先を鍛えることができ、正しい歩行につながります。

足を乗せた土台をひもで引っ張りあげながら、一歩一歩踏み出す動作は難しいかもしれません。

徐々に慣れていき、歩くとパカパカ音が鳴ることに楽しさを感じるようになるでしょう。

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4~5歳児

あんたがたどこさ

あんたがたどこさは、”わらべうた”の中の「てまりうた」の一つです。

ボールを使うパターンや、何も使わないパターンなど遊び方は数通りです。

天気を気にせず、屋外や屋内で遊ぶことができます。

リズムに合わせて体を動かすため、自然とリズム感覚が身につくでしょう。

 

缶蹴り

他の遊びよりも少し頭を使う外遊びです。

鬼ごっことかくれんぼが合体したような遊び方で、缶一つで遊ぶことができます。
(缶がない場合は、ボール以外の他のもので代用しましょう。)

鬼を2~3人に増やして遊ぶなど、アレンジを加えればより一層楽しむことができます。

遊びが長引いてしまい、鬼がなかなか交代できない場合は、5分など時間設定を設けて鬼を交代させると、子どもも飽きずに遊ぶことができます。

 

竹とんぼ

くるくるっと棒を手でこすり合わせて空中に飛ばす懐かしのおもちゃ、竹とんぼ。

牛乳パックや紙コップなど、身近なもので簡単に作って遊ぶことができます。

園庭や保育室などで、飛ばして遊んでみましょう。

<準備するもの>

  • 牛乳パック 1本
  • ストロー 1本
  • はさみ
  • セロハンテープ

<作り方>

牛乳パックを開いて、1.7cmの幅でカットする

ストローをじゃばらの下でカットする(じゃばらがない場合はそのままでOK)

ストローの先に1.5cm切り込みを入れる

①でカットした牛乳パックを半分に折り、ストローの切り込みに差し込む

④で差し込んだ部分をセロハンテープで固定する

牛乳パックのテープを貼った部分の上を、斜め下に折り曲げる

折った部分を広げて完成

 

伝承遊びを遊ぶためのポイント

話し合いの機会を設ける

チーム戦や勝ち負けがある遊びとなると、どうしても勝ちにこだわりたいという子どもが出てくるでしょう。

その場合は、子ども主体で話し合いをする時間を設けましょう。

遊びのルールや、どうしたらみんなが楽しめるかを話し合うことで、知恵や工夫を出し合う良い機会になります。

遊びに適したスペース

遊びによっては、大きなスペースが必要になる場合もあります。

大人数で遊ぶのに、遊ぶスペースが狭くてケガにつながる、というようなことはないように注意しましょう。

室内で遊ぶ場合は、周囲のものやお友達に気を付ける、屋外で遊ぶ場合は、しっかりとお友達同士の声が聞こえる範囲内で遊ぶ、などルールを設けて遊べると安心です。

遊びの回数を重ねる

同じ遊びの回数を重ねることで、その遊びの楽しさや魅力を感じていきます。

最初は保育士と一緒にルールや遊び方を学びながら、遊びましょう。

徐々に遊びに慣れてきたら、子ども同士で遊ばせたり、子ども独自の工夫やアレンジを加えた遊びにしたりと、新しい発見につなげる機会を作ってあげましょう。

また、その際は、子ども達がどのように取り組んでいるか、困っていることはないかなど、しっかりと観察しておくことが大切です。

まとめ

日本の伝統や文化に触れることができる「伝承遊び」。

子ども主体で簡単に遊ぶことができるため、さまざまな力を育むことができます。

これを機に、保育に積極的に伝承遊びを取り入れ、子どもの学びと成長につなげましょう。

 

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