うつ病になる保育士は多い!その原因や対処法について紹介

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実は、うつ病になる保育士は多いです。保育士は、仕事量も多く気持ちに余裕を持ちづらいため、精神的ストレスが限界を超えてから心身の不調に気づくことは少なくありません。「うつ病かな?」と感じた際は、いち早く治療することが大切です。今回は、保育士がうつ病になる原因や対処法について解説します。

うつ病とは?

うつ病とは、気分障害の一つであり、やる気が出ないといった精神的な症状と疲れやすい・身体がだるいといった身体的な症状が現れる病気のことをいいます。

気分障害は、うつ病の他に「双極性障害(躁うつ病)」などがあります。

双極性障害は、気分が落ち込むなどのうつ状態のみが見られるうつ病とは違い、躁状態とうつ状態を繰り返します。

うつ病と治療法が大きく異なるため、うつ病の治療をしてもなかなか治らない患者さんが実は双極性障害だった、ということもしばしばあるようです。

どちらにせよ、うつ病かな?と少しでも疑いがある場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。

うつ病の主な症状

前述でも述べた通り、うつ病の症状は「精神的」症状と「身体的」症状の2つが見られます。

うつ病の主な症状は、以下のものが挙げられます。

<精神的症状>

何事にも無関心になる

1日中気分が落ち込む

ぼーっとすることが増える

悲観的に物事を考える

仕事に集中できず、ミスが増える

喜んだり、楽しんだりできない

不安や焦り、イライラ感

…など

<身体的症状>

頭痛や肩こり

食欲不振

睡眠障害(不眠または過眠)

動悸

耳鳴り

身体のだるさや疲れやすさ

…など

うつ病の治療法

うつ病は、自然に治すことができない病気です。

そのため、専門的な治療を行わなければ悪化してしまい、生活に支障をきたしてしまうこともあります。

うつ病と診断された場合は、いち早く治療を始めることが大切です。

心身の休養
本格的な治療を始める前に、十分な休息をとって心と身体を休ませることが大切です。
精神的ストレスや身体的ストレスを軽減させることで、再発予防にもつながるため、ストレスを受ける環境から一度離れる必要があります。
保育園の場合は、短時間勤務に変更したり、少しの間休暇をもらえるよう保育園に相談してみましょう。
自分が休むことにより他の保育士に迷惑をかけてしまうと思い悩んでしまうかもしれませんが、ある程度の期間休息を取ることが、うつ病を治すための最善策です。
薬物治療
日本で用いられるうつ病の治療薬は、抗うつ薬です。
抗うつ薬には、脳内環境を元の状態に調整する役割があります。
効果が出るまでに時間がかかるため、根気強く続ける必要があります。
ただし、症状が緩和されたからと言って自己判断で止めてしまうと、再発の恐れがあるため、きちんと専門医の指示に従うことが大切です。
また、うつ病は、人によってさまざまな症状が出るため、その症状に合わせた治療薬を併用するケースもあります。
精神療法
精神療法は、うつ病の原因となったストレスを振り返って対処法を学び、再発防止を目的とした治療法です。
精神療法を受ける場合は、精神科や心療内科を受診し、主治医の判断で各精神療法の専門家を紹介してもらう流れが多いようです。
所要時間は1回あたり30分〜1時間程、頻度は週1回〜隔週、回数についても5〜20回と人によって異なります。
主な精神療法は、以下の2つが挙げられます。

認知行動療法・・・
物事を悲観的に捉えたり、考えたりする癖を改善し、うつ状態を悪化させる悪循環を絶つための精神療法。

対人関係療法・・・
自分の身近にいる他社との現在の関係に着目し、その対人関係における態度やコミュニケーションのあり方を考えていく精神療法。
その他の治療法
前述で述べた治療法の他にも、うつ病の専門的治療法として、さまざまな方法が用いられる場合があります。

・運動療法
・高照度光療法
・修正型電気けいれん療法
・経頭蓋磁気刺激法
…など

保育士がうつ病になる原因

あるアンケート調査では、保育士の約30%がうつ病と診断された経験があるという結果もあるほど、うつ病は身近な病気であるといえます。

保育士がうつ病になってしまう原因には、どのようなものがあるのでしょうか。

人間関係でのストレスが多い

子どもや保護者、職場の同僚など、毎日多くの人と関わる保育士の仕事。

その中の人間関係は、保育士の退職理由としても多く挙げられ、問題視されることも少なくありません。

特に保育の現場は女性が多く、保育園によっては悪口やいじめが横行している園もあります。

そういった職場環境の悪さに加えて、保護者との関係に悩んでしまい、うつ病になってしまう保育士もいます。

仕事量が多く休む暇がない

保育士の仕事は、保育の他にも、保護者対応や事務業務、行事の準備など多岐に渡ります。

就業時間内に仕事が終わらず、残業をしたり、仕事を持ち帰ったりすることは珍しくありません。

中には、休日に持ち帰った仕事を行う保育士もいるほどです。

こうした勤務環境では、プライベートの時間を過ごすこともできず、心身ともに疲れ切ってしまうでしょう。

責任が重い仕事内容

子どもの命を預かるという責任の重さから、ストレスを感じてしまうという保育士は少なくありません。

子どもが好きだからという理由で保育士になった方が多いですが、実際に働いてみると、プレッシャーの大きさから、仕事を楽しむ余裕が持てないと感じてしまうことも…。

責任感が人一倍強い方は、特に精神的負担となりうつ病になるリスクが高いようです。

保育士が「うつ病かな?」と感じたらしてほしいこと

うつ病の初期症状は、自分では気づきにくいと言われています。

前述で述べた症状や以下で述べるメンタルチェックを参考に、少しでも当てはまるものがあれば、なるべく早く医療機関を受診しましょう。

うつ病は、早く医療機関に受診すればするほど、回復する時間は短くなります。

また、気づいたとしても、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまうこともあるでしょう。

ですが、一人で抱え込んでしまうことは、かえってうつ病を悪化させる原因にもなりかねないため、家族や友人、信頼できる職場の人に相談することが大切です。

セルフでできる!メンタルチェック

仕事に対してほとんど興味がない、もしくは楽しめない

気分が落ち込んだり、憂うつになったり、絶望的な気持ちになる

寝つきが悪かったり、途中で目が覚めたり、もしくは寝すぎてしまう

疲れた感じがする、もしくは気力がない

あまり食欲がない、もしくは食べ過ぎてしまう

「自分はダメな人間だ」「人生の敗北者だ」と気に病む、もしくは自分自身や家族に申し訳なさを感じる

新聞を読んだり、テレビを見ることなどに集中することが難しい

他人が気づくほど話し方や動きが遅くなる、もしくは反対に落ち着きがなかったり、そわそわしたり、普段よりも動き回ることがある

「死んだほうがましだ」と思ったり、もしくは自分を何らかの方法で傷つけようと思ったことがある

上記のチェックリストで4個以上当てはまるものがある場合は、うつ状態の可能性があります。

精神科や心療内科での受診をおすすめします。

当てはまる数が少ない場合でも、自分なりのストレス解消法を見つけ、心と身体をリフレッシュさせることが大切です。

保育士がうつ病と診断されてしまったら?

うつ病と診断されてしまった場合の対応方法については、以下の通りです。

職場に相談する

基本的にはうつ病と診断された場合、仕事を継続することは難しく、休職もしくは退職することになるでしょう。

ただし、うつ病の症状の度合いによっては、継続することも可能です。

継続・休職・退職のどの選択をするかどうかは、一人で決めず、病院や保育園に相談して検討するようにしましょう。

自分の時間を大切に過ごす

これまで保育士として働き続け、プライベートの時間を持てなかった保育士は少なくありません。

少しの期間お休みをする場合は、自分の好きなことをする時間に充てるのも良いでしょう。

心も身体もリフレッシュでき、気分も良くなります。

今後の働き方について考える

うつ病が回復し保育士として復帰できたとしても、うつ病になった原因が取り除かれていなければ、再発してしまう可能性があります。

そのため、一度今後の働き方について考えると良いでしょう。

同じ職場で働く場合は、短時間勤務に変更してもらったり、しばらくの間は非常勤やアルバイトとして働くことも視野に入れておくことをおすすめします。

主治医からの許可を得て転職活動をする場合は、自分にできそうな仕事内容であるか、職場の雰囲気は自分にあっているか、といったことを確認しましょう。

大切なことは、給与が高いかどうかではなく、自分が無理なく働ける環境であるかということです。

転職エージェントを活用すれば、自分の事情も話しやすく、希望の条件に合った職場を紹介してくれます。

アドバイザーに相談する

 

まとめ

うつ病は、早く医療機関に受診すればするほど、回復する時間も短くなります。

少しでも「うつ病かもしれない」と感じた場合は、医療機関を受診しましょう。

また、一人で抱え込んでしまうかもしれませんが、周りの信頼できる人に相談することも大切です。

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