お役立ち情報
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保育園外での活動を行う際、最も注意したいのは危険な虫です。虫によっては、強力な毒を持つものもおり、最悪の場合、死に至るケースも…。子ども達の安全を守るためにも、危険な虫や万が一に備えた応急処置の知識は身につけておきたいですよね。今回は、身近に潜む危険な虫の特徴や対処法について解説します。
■目次
晴れの日が続き、過ごしやすい気温になると、自然遊びを始めとした外遊びを実施する保育園も多いのではないでしょうか。
そこで注意したいのが、危険な虫です。
好奇心旺盛な子どもは、怖いもの知らずで何でも触ってしまう可能性が高いため、保育士は十分に注意する必要があります。
以下では、身近にいる危険な虫とその対処法について紹介します。
住宅地や樹木の裏など、よく見る機会が多い毛虫。
毛虫は、触らないことが基本です。
毛虫の毛に触れてしまうと、数時間後に皮膚が赤く腫れ、徐々に激しいかゆみや痛み、蕁麻疹のようなブツブツなどの症状が出ます。
また、毛虫に直接触れていなくても、毛が付着した葉や枝に触ったり、風に飛ばされてきた毛に触れることで症状が出る場合もあります。
応急処置を行う際は、子どもの皮膚に残っている毛に毒がついているため、保育士は患部に直接触れないよう注意しましょう。
ムカデは、主に石や岩、落ち葉の下などに生息しています。
基本的にムカデは自分から咬むことはありませんが、例えば植木鉢を移動させる際、気が付かずに触ってしまうなど、ムカデを刺激することで人を咬むことがあります。
ムカデに咬まれると、咬まれた箇所に激痛が走り、赤く腫れあがります。
痛みは数時間程で治まりますが、長い時間が経ってからさらに腫れあがったり、しびれやかゆみの症状が出る場合もあります。
また、稀にめまいや吐き気、発熱といった全身症状が出ることもあるため、その際は速やかに医療機関を受診しましょう。
スズメバチは、住宅地などでも見かける機会が多く、特に8月〜10月は動きが活発になる季節です。
毎年何人もの人がスズメバチに刺されて亡くなっているため、十分注意する必要があります。
スズメバチに刺されると、刺された箇所に激痛を生じ、その後赤く腫れあがります。
また、体内にハチ毒に対する抗体ができるため、次にハチに刺されてしまった場合、人によっては、アレルギー反応を起こし、アナフィラキシーの症状が出ます。
アナフィラキシーを引き起こすと、呼吸困難や血圧低下を起こし、最悪の場合、死に至る危険も…。
特に、アレルギー体質の人や過去に一度ハチに刺されたことがある人は要注意です。
セアカゴケグモは、元々は外来種であり、現在は全国各地で発見されています。
腹部背面にある赤色の模様が特徴で、主に住宅地や公園、駐車場などの人工物の隙間や側溝の内部などに巣を作っています。
セアカゴケグモに咬まれた際の主な症状は、咬まれた箇所に激しい痛みを生じ、発汗や発熱、発疹が起こる場合もあります。
稀に、咬まれてから3〜4時間後に吐き気や嘔吐、めまい、頭痛、高血圧、呼吸困難、排尿困難、全身の関節痛といった全身症状が起こる場合もあります。
セアカゴケグモの毒によって死亡することは非常に稀ですが、乳幼児の場合は進行が早く重症化しやすいため、注意が必要です。
主に野山や森林に生息し、身近な草むらにもいるマダニ。
皮膚に取り付いて吸血するため、もしも草むらや藪などに入った場合は、全身をチェックしましょう。
マダニの中にはごく稀にウイルスを持ったものもおり、このマダニに吸血されると重症熱性血小板減少症候群などの感染症を発症する可能性もあります。
現状、治療薬がなく死に至る可能性が高いため、マダニに吸血されて発熱が生じた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
また、マダニは皮膚に取り付くと数日から1週間程血を吸い続けます。
吸血中のマダニを無理に引き抜こうとした場合、マダニの一部が皮膚内に残ってしまうこともあるため、医療機関で処置してもらうのが得策です。
保育園で危険な虫に刺されてしまったときの応急処置は、以下の通りです。
子どもが虫に刺されてしまったら、速やかに応急処置で対処する必要があります。
基本的な応急処置の方法は、以下の通りです。
❶流水で患部を洗い、毒素を洗い流す
❷腫れたり、かゆみがある場合は、冷たい水で絞ったタオルで患部を冷やす
❸毒素を洗い流したら、市販の赤ちゃん用の虫刺されの薬を塗る
❹吐き気や呼吸困難、ショック状態などの症状がないか経過観察する
(ハチに刺された場合は、後から症状が出ることもあるため、当日中に医療機関を受診する)子どもが虫に刺された場合、医療機関へ連れていくべきかの判断に迷う保育士の方もいるでしょう。
以下では、医療機関への受診の目安を症状別にまとめました。
以下では、子どもが保育活動の中で危険な虫に刺されてしまった際に、やってはいけないNGなことについて紹介します。
虫に刺された箇所をそのまま何もせずに放置してしまうと、雑菌などが入り悪化する可能性があります。
たとえ、虫に刺された箇所が何もなっていない場合でも、きちんと応急処置を行いましょう。
虫に刺された場合は、患部を良く洗い流し清潔な状態にすることが大切です。
虫に刺された箇所をかきむしってしまうと、患部に細菌が感染し、とびひになってしまうことも…。
爪で掻き壊さないよう注意するほか、爪を短く切ってあげることも悪化を防ぐ対策の一つです。
患部を冷やすとかゆみが軽減されるため、冷たい水を絞ったタオルや保冷剤で冷やしてあげましょう。
掻き壊した傷口には、黄色ブドウ球菌や溶連菌などの細菌が繁殖しています。
そのため、傷口をガーゼなどで塞いでしまうと、細菌の増殖を促すことにつながります。
傷口は、水で綺麗に洗い流した後に絆創膏で覆いましょう。
例えばハチに刺された場合、毒針はすぐに抜くことで、毒が身体全体に回るのを防ぐことができます。
ですが、針がなかなか見つからず、患部をえぐったりしてしまうと、かえって状態を悪化させてしまいます。
針を見つけられない場合は、無理に抜こうとせず、速やかに医療機関を受診しましょう。
保育園外での外遊びを行う際は、以下の対策を行うことで、危険な虫からの被害を防ぐことができます。
散歩や遠足、自然遊びなどの園外での活動を行う際は、必ず保育士が下見を行うでしょう。
下見の際は「近くにハチの巣がないか」「背が高い草が生い茂っている場所はないか」といったことも確認することが大切です。
とある事例では「下見をしたときは問題なかったが、いざ当日行ってみたら実はハチの巣があった」というように、下見をしていても見つけられなかったケースがあるようです。
下見をする際は、30秒〜1分程、周囲の景色を観察して危険な虫がいそうな箇所はないかを確認しましょう。
虫が多いところに出かける際は、可能な限り長袖・長ズボンを着用し、肌の露出を少なくすることが大切です。
また、頭部を守るための帽子や、草むらに入って虫に咬まれないようスニーカーを履くことも野外活動の基本となります。
ただし、ハチは黒いものを攻撃する習性があるため、黒っぽい服装は避けましょう。
肌が露出している部分には、虫よけスプレーなどの虫よけ剤を使い、虫を肌に寄せ付けないことも対策の一つです。
ただし、虫よけ剤を使う際は、あらかじめ保護者にお知らせしたうえで使うようにしましょう。
肌への刺激が少なく、年齢問わず安心して使える、イカリジンが配合された虫よけ剤がおすすめです。
危険な虫は、草むらの中に多く潜んでいます。
場所によっては、前述で挙げた虫以外にもマムシやヘビ、カエルなど毒を持つ生物がいることも…。
また、虫が好む水たまり周辺での遊びも避けましょう。
毒を持つような危険な虫は、私達の身近な場所にいることがほとんどです。
身体は小さくても、場合によっては死に至る程の毒を持つ虫もいるため、油断は禁物です。
子ども達を守るためにも、外遊びを行う際はしっかりと対策をしたうえで実施しましょう。
また、万が一の場合に備えて、応急処置の知識を身につけておくことも大切です。
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