お役立ち情報
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人一倍敏感で繊細であるHSCの子どもに対して、接し方に悩む保育士は多いのではないでしょうか?5人に1人の割合で該当するHSCの子どもは、発達障害とは異なり、生まれ持つ性質なのです。今回は、HSCの子どもに関する、保育士ができる接し方や配慮すべきことについて解説します。
HSCとは、生まれつき繊細で非常に敏感な子どものことを指します。
HSCは、Highly Sensitive Childの略称で、繊細で敏感な大人の場合はHSP(Highly Sensitive Person)といいます。
人種や性別に関係なく、5人に1人の割合で該当するとされていますが、治療が必要な病気でないため、医療機関でHSCと診断されることはありません。
HSCは、多くの人が生まれ持つ性質であり、その子どもの個性として尊重してあげることが大切なのです。
ですが、繊細で人一倍敏感であるが故に、傷つきやすかったり、疲れやすかったり、わがままと誤解されてしまうこともあります。
また、保育園での集団生活においては、周りの環境から大きなストレスを感じてしまうことも…。
そういったストレスや辛さを保育士が理解し、寄り添ってあげることが、子どもにとっても、保護者にとっても大きな支えになるでしょう。
HSCを提唱したアメリカの心理学者、アーロン博士によると、HSCの子どもは、以下の特徴があるとしています。
物事を深く考えるため、他の子どもよりも、行動に移すまでに時間がかかってしまいます。
また、少しの情報からさまざまなことを想像して考える思考力を持っています。
そのため、ちょっとした冗談に対して深く考えてしまい、疲れてしまうということも…。
HSCの子どもは、そうでない子どもよりも感覚刺激に非常に敏感です。
例えば、人が多い場所や大きな音、臭い、環境の変化などに対して過剰なほどに反応してしまいます。
また、人に言われた些細な一言にも傷ついてしまい、引きずってしまうこともあります。
このような刺激の多い場所は、疲れやすいため、その子どもが1人になって落ち着けるような場所を用意してあげると安心です。
ポジティブな感情とネガティブな感情の両方に強く反応し、自分のことのように喜んだり、悲しんだりします。
代表的な例として、他の子どもが怒られているところを目の当たりにすると、自分が怒られているように感じてしまうことが挙げられます。
加えて、人の仕草や目線、声色などにも敏感であるため、その人の機嫌や思っていることを感じ取れるのも特徴です。
人や環境などの些細な変化に対する感覚が鋭いため、気が散りやすかったり、集中できなかったりします。
例えば、他の人が気づかないようなかすかな臭いや音、わずかな味の違いなどが気になってしまいます。
そのため、給食が苦手だったり、多くの人が集まるような行事への参加を嫌がったりすることも…。
保育士ができるHSCの子どもへの接し方は、以下の通りです。
HSCの子どもは、集団行動が苦手という特徴があります。
そのため、無理に集団で遊ばせるのではなく、少人数で遊ばせるようにしましょう。
精神的負担やお友達への気遣いも少なくなり、HSCの子どもにとっては、遊びやすい環境となります。
非常に敏感で、感受性豊かなHSCの子どもは、他の子どもよりもできないことがあったり、嫌がることが多く見受けられます。
そんな子どもを「なんでできないの!」と否定したり、叱ることはNGです。
保育士は、きちんと受け入れ、その子どもに合ったペースで保育を進めることが大切です。
これは全ての子どもにもいえることですが、良いところを見つけたらたくさん褒めてあげましょう。
例えば、些細なことにも敏感なHSCの子どもですが、他の子どもや大人が気づかないような部分にも気づくことができます。
また、感受性が豊かで共感力が高いため、お友達に対して優しく寄り添い、気持ちを理解することもできます。
一見誤解されてしまうHSCの子どもですが、その子どもならではの良い面を見つけて褒めることで、自己肯定感を高めることにもつながるのです。
HSCの子どもに対して保育士がすべきことは、以下の通りです。
その子どもにとって、どんなことが刺激になり、どんなことが苦手なのかをきちんと把握することが大切です。
HSCの子どもにとって刺激になるものが身近にあることは、ときに大きなストレスにつながったり、保育園へ行きたくないというきっかけになります。
可能な限り、その刺激となるものを避けるようにすることで、子どもの精神的負担を軽減することにつながります。
保育園の楽しみの一つでもある運動会や発表会といった行事や集団での活動は、HSCの子どもにとっては苦手に感じることもあります。
その場合は、無理に参加させたり、集団のペースに合わせないように配慮することが大切です。
他にも、個別援助や保育室の環境を整えるなど、その子どもに合った対応をすることで、心と身体を守ることができます。
保育園の職員全体での情報共有や理解も大切なポイントです。
具体的にどのようなことが苦手なのか、刺激となるのか、対応方法について共有しましょう。
情報共有をすることで、こんなときはどうするかといった際の意見交換もしやすくなります。
また、職員全体で見守るという体制を整えることで、万が一のトラブルにも備えることができ、保護者からの安心を得ることもできます。
HSCは、生まれ持った子どもの性質です。
繊細で敏感であるが故に、疲れやすく傷つきやすいといった特徴があります。
特にHSCの子どもは、自分の感情を言葉で表現することが苦手なため、急に泣き出してしまったり、かんしゃくを起こしたり、保育士も戸惑うことがあるかもしれません。
HSCに対する理解を深め、きちんと子どもに寄り添うことが大切なのです。
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