お役立ち情報
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「主体性を大切にする保育」といった言葉をよく耳にしますが、実際にどのようなものか問われると人それぞれに違いがあるものです。主体性を育むことを意識しながらも、振り返ると管理的な保育になってしまっているということはありませんか?今回は、保育における子どもの主体性について解説します。
■目次
主体性とは、自分の意思で判断して行動することです。
”主体性”というと、よく”自主性”と混合されますが、意味は異なります。
以下では、主体性と自主性との違いについて紹介します。
主体性も自主性も、どちらとも自ら進んで行うという点は共通です。
主体性はやるべきことを自分で考えて行うのに対して、自主性は決められたことを進んで行うということを指します。
昔教わったことを進んで行うのは、自主性になります。
これまで、保育士が環境を整えて保育の流れを考えておくことが当たり前とされてきました。
しかしそれは受け身の保育であり、主体性を育むことにはなりません。
具体的にはどういうことが主体性のある保育なのか、以下で紹介します。
まずは、保育園の発表会を例に、それぞれの保育の違いについて見てみましょう。
●保育士が今のクラスの子ども達にできそうなテーマを考え、役割も振り分ける
●子ども達は、言われた通りに踊りを覚えて発表会当日、保護者に披露する
●どのようなテーマで披露したいのかを子ども達に問う
●どんな役があれば良いか、どの役をしたいかなどは子ども達が決める
●その中で動きを決めていったり、セリフをアレンジしたりする
それぞれの保育の違いがお分かりいただけたでしょうか?
”保育士が管理した保育”では、記憶力の発表会となりがちです。
一方、”主体性を重視する保育”では、自分達で考えた世界で一つの発表会という印象があります。
このように、子ども達が自ら考え、何をするべきかを決め、やる気を持って取り組む環境であるかどうかが大きな違いといえるでしょう。
現在の保育では、主体性のある保育を目指しながらも、逆に保育士が管理的になる姿が多く見られます。
以下では、主体性のある保育に変える方法を紹介します。
保育園では集団生活をしているため、「みんなで一緒に同じ活動をするべき」と、保育士が固定観念を持つ傾向があります。
また、「早く1人で寝られるようになるべき」などという先入観などが子どもを管理的に動かしてしまっているようです。
多くの保育がこうした無意識の考え方により、子どもの主体性を奪っているのです。
<主体性のある保育に変えるには…>
「こうあるべき」という捉え方を脱するためには、一人ひとりの個性をしっかりと見ていくことです。
例えば、家庭で一人で寝ている子もいれば、親の隣で絵本を読んでもらって寝る子など家庭環境はさまざまです。
そのうえ、よく寝る子や寝ない子、トントンしてもらいたい子など子どものタイプも違います。
そういった一人ひとりの違いを理解していくと、保育士による一方的な固定観念で子どもを動かすという姿はなくなるでしょう。
子どもは、保育士の様子を見て真似したり憧れたりします。
そのため、保育士は自分の言動に責任を持たなくてはいけないとプレッシャーになることもあるでしょう。
それにより、「あれはダメ」「これはダメ」と管理的・干渉的になっている可能性もあります。
しかし、子どもに影響を与えるのは保育士だけではありません。
周りの環境や経験が、子どもの成長を大きく左右するのです。
<主体性のある保育に変えるには…>
干渉的・管理的になってしまう要因として、子どもを信じていないということも挙げられます。
子どもは失敗も含め、さまざまな経験をして大きくなります。
まずは、しっかりと信頼関係を築き上げ、子どもを信じて待ちましょう。
主体性を大切にする保育では、責任感が生まれたり自分で考える力が身についたりします。
それが今後の子ども達にどう影響するのでしょうか。
以下では、代表的なものをいくつか挙げます。
何か行動を始めるときに目的がないと、成果が出ることもなく意味のない行動になってしまいます。
一方、主体性があると、言葉と行動が一致して責任を持った行動ができるようになります。
この行動を幼いころから身につけることで、社会人になった際、非常に役立つでしょう。
主体性を身につけると、普段からどうすれば良いかと改善していこうとする考えができるようになります。
ピンチをチャンスと捉えて乗り越えることもできるでしょう。
また、生きていくうえで精神面が楽になり、鬱病など心の病になりにくいです。
自分の意見をしっかりと持っているため、周りの人を導いてまとめられるようになります。
責任感があるため、主導者にも向いているでしょう。
自分で道を切り開ける大人に成長できるかもしれませんね。
主体性を求めるのは、子どもだけではありません。
保育士自らも主体性があると、保育に対する取り組み方が随分と変わります。
以下では、保育士に求められる主体性について紹介します。
日々の保育は、去年までの指導案通りに行うことが多くはありませんか?
しかし、子ども達は去年の子ども達ではありません。
目の前の子ども達の様子を見て、やり方や内容などを提案できるようなことを求められます。
行事においても、いつも同じ行事を行うより、新しい行事を行う方が楽しいですね。
子どもの安全を考えて常に目を配ることは、保育士として当たり前のことです。
しかし、それを改善しようと行動に移せるかが鍵です。
見るだけで終わらずに、より良く環境を整えられるように取り組みましょう。
主体性を身につけると、たくさんのメリットがあることが分かりましたね。
今や、不安定で未来の予測が難しい世の中になってきており、主体性のある人材が求められているのです。
今までの常識も通用しなくなり、何が正解なのかも分かりません。
そんな中で生きていくために、どんな状況におかれても自分の判断で今やるべきことを身につけられるように子どもの頃から主体性を育む必要が求められています。
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