担当制保育とは?一日の流れや保育の特徴・メリットを解説

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担当制保育とは、1人の保育士に対して少人数の子どもを割り振って保育を行う方法。主に0歳児などの乳児クラスを対象に取り入れられています。導入を始めている園も多いですが、どのようなメリットがあるのでしょうか?今回は、担当制保育の一日の流れやメリット、実践する上でのポイントなどを解説していきます。

担当制保育の特徴と内容

担当制保育とは、1人の保育士に対して少人数の子どもを割り振って保育を行う方法で、主に0歳児などの乳児クラスを対象に取り入れられています。

一般的には保育士1人に対し3〜5人の子どもを担当して保育を行います。

一斉保育とは違い少人数での保育を主体としており、子ども1人ひとりに対して余裕を持った細かな育児を実現できるのが大きなポイントです。

1人の保育士が受け持つ人数が限られているため負担が少なく、特定の子どもと親密に関わり、しっかり寄り添うことができます

例えば、3人の保育士で乳児の子ども10人を保育する場合、 

  • 保育士A → 4人の子どもを担当
  • 保育士B → 3人の子どもを担当
  • 保育士C → 3人の子どもを担当

上記のように割り振ります。
子どもの月齢や保育士の経験によって、担当する子どもを決めるといいでしょう。

担当制保育と一口にいってもその保育内容は園によってさまざまですが、基本的に一日を通して担当するグループの子どものお世話をします。

子どもにとって、特定の保育士が身の回りのお世話をしてくれることは心の安定にも欠かせません。
安心できることで、園での生活に馴染みやすく整ったリズムで生活することができます。

そして、常時安定的な保育を継続的に行うことが、この担当制保育の目的でもあるのです。

担当制保育の一日の流れ

担当制保育を実施する上では、一日の生活がゆったりと自然な流れで進められるように「流れる日課」を意識するのがポイントです。

担当制保育では、園での食事や排泄、睡眠、遊びなど、全て1人の担当保育士が行っていきます。

それによっていつも同じ場所で、同じ人と、同じ流れの生活になり、子どもたちが安心感を持って過ごすことができます。 

朝の出迎え
基本的に担当する保育士が担当児の受け入れを行います。
健康チェックや保護者からの引き継ぎなど、担当保育士が直接聞いて子どもの状態をしっかり把握し、その日の保育に役立てます。
遊び(室内や戸外)
遊びに関しても担当するグループ単位での行動となります。
園庭で遊ぶ場合、1グループずつ順番に外に連れて行くことにより、目が届きやすく少ない人数でのびのび遊ぶことができます。
時には全員で一緒に遊び、お友達との関わり方などを積極的に学ばせることもあるでしょう。
排泄、着替え
おむつ替えや着替えは、保育士1人で1人ずつ行います。
このときほとんどの場合、他の子どもたちは遊びながら待っているため、待機している間は一時的に他の保育士に見ていてもらいます。
食事
一日の中でも最もやることが多く、保育士間のスムーズな連携が求められるのが食事の時間です。
準備や食べている時の見守り、片付け、午睡の準備と、グループ毎に保育士同士でフォローしながらローテーションして進めて行きます。
午睡
食事を終えたら子どもを寝かしつけます。
こちらもグループ毎にローテーションして行います。
子どもによって睡眠への入り方がさまざまなため、いつも同じ保育士が見守ることで安心して眠りに付けるでしょう。
降園
お迎えの時間は忙しくゆっくり保護者と話すことはできないかもしれませんが、担当者だから気付ける子どもの成長などをお話するだけで保護者はとても安心します。
些細なことでも報告するつもりで子どもたちを観察しておく心掛けが大切です。

担当制保育のメリットとは?

担当制保育を取り入れることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

子どものちょっとした変化に気付ける

毎日決まった子どものお世話をする保育士は、子どもの心身の変化などにいち早く気付くことができるでしょう。

体調の変化やどうして泣いているのか、成長した部分、初めて食べたもの、初めて喋った言葉など、大切なことを見逃さずに保護者に共有できるのは大きなメリットといえます。 

成長に合わせた保育が可能

成長著しい乳児の子ども。

担当制であれば、1人ひとりの成長の段階に合わせて、適切なタイミングで無理のない育児を実施できます。

個々の要望に応えられる体制が整っていれば、保護者も安心して悩みなどを相談しやすく、柔軟な保育が行えます。

子どもの気持ちが安定しやすい

0歳児や1歳児の月齢の小さい子どもは、いつも特定の大人がそばでお世話してあげることが望ましいといえます。

一日の大半を保育園で過ごす子どもたち。
担当保育士は、第二のお母さんといっても過言ではありません。

毎日の関わりの中で徐々に担当保育士との愛着関係が形成され、情緒が安定しやすくなります

規則正しい生活を送ることができる

いつも決まったルーティーンで生活できるのも、担当制保育の良いところです。

子どもの人数が少ない分、他の子の都合に合わせて生活リズムが崩れるということが起こりにくく、無理のないスケジュールで、自然な流れの中で生活習慣を身に付けることができます。

保護者と信頼関係を築ける

少人数ならではの保育で、受け持つ子どもの様子を細かく把握できるため、保護者にも詳しく日々の様子を伝えられるでしょう。

日頃からコミュニケーションを取っているうちに信頼関係が生まれ、より質の高い保育につながります。

担当制保育を実践する上でのポイント

以下では、担当制保育を実践する上で、押さえておきたいポイントについて3つ紹介します。

他の保育士との連携が大切

担当を持っているとはいえ、保育において他の保育士や職員との助け合いは必要不可欠です。

1人で動いているように見えがちですが、それぞれの行動を観察しながら協力して適切に保育が進められると良いでしょう。

適宜情報を共有し、相談し合ったり、お互いに学んで知識を増やしていくことも大切です。

担当外の子どものことも知っておく

担当の子以外は見ない、ではなく、常にクラス全体を把握できるように心掛けておきたいですね。

普段あまり関わらない子どものお世話は大変ですし、担当していない子どもの変化には気付きにくかったりします。

他の保育士が行っている声掛けや関わり方を見て、ヘルプにまわった時などに困らないよう日頃から積極的に関わっておくことが求められます

同じ保育を提供できるように工夫する

担当制保育は複数の保育士によって構成される為、グループによって保育の質に偏りが出てしまうことがあります。

交代制を取り入れている園では、他の保育士の動きがわかりづらいものです。

そのため、日誌などを活用して情報を共有する仕組みづくりや、定期的に保育方針について改めて確認する時間を設けることが必要でしょう。

まとめ

「みんな一緒に」から「個人の主体性」に重みをおく保育制度は、今後も普及していくと考えられます。

メリットがたくさんある一方で、相性の問題やその保育の進め方が難しいと感じ、慣れるのに時間がかかる保育士もいるようです。

保育士として就職や転職を考えている方は、担当制保育について理解し、自分が求めている働き方に合っているか一度考えてみましょう。

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