お役立ち情報
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保育園の給食を食べない子がいて困っている……そんな悩みをお持ちの保育士や保護者の方は少なくありません。食べてくれない期間が続くと、栄養面など心配になってしまいますよね。子どもが給食を食べないのには理由があり、適切な援助をする必要があります。そこで今回は、子どもが保育園の給食を食べない原因と対処法についてまとめました。
■目次
子どもの健全な成長のために、バランスよく作られている給食。
長時間の保育園生活を乗り切るためにも、給食をしっかり食べることは欠かせません。
しかし、給食を食べない子どもには、一人ひとりに食べられない理由があります。
まずは、保育士がその理由や気持ちに寄り添うことが求められます。
「保育園では給食を絶対に食べなければいけないんだ」というプレッシャーを与えてしまうと、かえって食事が難しくなる可能性も。
食事の時間が辛いものにならないためにも、その子に合った対処方法を見極めてフォローしていくことが大切です。
子どもが保育園で給食を食べない理由としては、主に以下のようなものが考えられます。
●好き嫌い
●食わず嫌い
●お腹が空いていない
●環境が落ち着かない
●家庭の味と違う など
これらの理由について、一つずつ解説していきましょう。
子どもの好き嫌いは給食を食べない大きな要因の一つですが、実は食べ物の好き嫌いが起こることは成長過程においてごく自然なことだといわれています。
これは、子どもの舌が非常に敏感であることに関係しているのです。
子どもの舌は、味を感じる味蕾(みらい)という細胞の数が大人よりも多いため、甘い・しょっぱい・苦い・酸っぱいといったたくさんの味を感じ取りやすくなっています。
そのため、好き嫌いをするということは味をしっかり感じている証拠ともいえます。
好き嫌いをする子どもには、少しずついろんな味に慣れさせていき、味覚の幅を広げてあげることが必要です。
好き嫌いと同様に、食わず嫌いをする子どもも意外と多いものです。
見慣れない食材や、何の野菜なのか原形がわからないものが入っていると、味が想像できず避けがちになります。
見た目や匂いにも影響されやすいため、食べたことがないものに対してわけもなく嫌うということが起こります。
さらに、食べる場所も少なからず影響します。
保育園という家庭とは違う場所での食事は、いつも食べているものでも食べられなくなったり、拒否したりする場合があります。
午前中の活動量が少ないために、まだお腹が空いていないというケースもあります。
空腹を感じるリズムが整わないと、食欲が低下し、食べることへの関心自体が薄れる可能性があります。
お腹が減っていなければ、おいしさも感じにくいでしょう。
「食べたい」という気持ちを引き出す工夫が必要ですね。
いつもは給食を食べるのに、今日は食べようとしない……。
そんなときは、体調不良を疑ってみてください。
よくある症状は、お腹が痛い・熱がある・眠いなどです。
0歳〜2歳児はもちろん、3歳児以降の子どもでも自分自身の体調が悪いことに気づかなかったり、言い出せなかったりする場合があります。
保育士が普段から子どもたちの食べ具合をよく把握しておき、いつもとの違いに気づけるようにすることが大切です。
食に対する関心の度合いは、育ってきた家庭環境などにより差があるものです。
食べることが大好きな子もいれば、あまり関心がない子もいます。
特に現代では、お菓子やジュースなど好きなものがいつでも手に入り、食べ物が豊富にある環境が一般的です。
そのため、食への関心を持てなくなっている子どもが増えているといわれています。
>>>あわせて読みたい「保育士が食具の持ち方を教える方法を解説!スムーズな促し方は?」
給食を食べない子どもには、どのような対応をしたらよいのでしょうか。
以下で詳しく説明します。
子どもが給食を食べなくても、それを無理に食べさせることはやめましょう。
食事を強要してしまうと、食べること自体が苦痛になり、ますます食べられなくなってしまう可能性があります。
自主的に食べる練習としておすすめなのが、何を食べるか自分で選ばせる方法です。
「今日のおかずの中で一番好きなのはどれ?」と質問し、一番食べられそうなものを選んでもらいます。
そしてそれが食べられたら「じゃあ次に好きなのはどれ?」と聞いてみます。
子どもは“好きなものを選んで食べている”という感覚を味わうことにより、食べさせられている強制感がなくなります。
この“自分の意思で食べる”というのがポイントです。
給食を少しでも食べられたら、たくさん褒めてあげましょう。
褒めることで自信がつき、継続させることができます。
「今日はお魚が食べられた」「今日は野菜が食べられた」など、少しずつ食に対する自信をつけていくことが大切です。
また、苦手だと思っていたものでも、食べてみると意外とおいしいと感じたり、好きな味だったりするため、子どもがチャレンジしやすいような声掛けを行ってみましょう。
食育とは、食に関する知識を習得し、健康的な食生活を送れる人間を育てることをいいます。
保育所保育指針でも、具体的な食育目標が掲げられています。
保育園での食育活動の例としては、
●食べ物を題材にした紙芝居や絵本を読む
●生の野菜に触れてみる
●自分で育てて収穫したものを食べる
●料理を楽しむ
●厨房があれば見学する
などが挙げられます。
食べ物を食べるだけでなく、子どもが食に主体的に関わることで、さまざまな発見が生まれるでしょう。
毎日の給食は、楽しい雰囲気の中で食べたいですよね。
給食が子どもにとって“楽しい時間”になるよう、環境を整えてあげましょう。
音楽をかけたり、保育士が美味しそうに食べる姿を見せたりしながら、食事は楽しいものという認識を持たせられるとよいですね。
さらに、“みんなで食べるから美味しい”と思えるような意識づけができると、保育園での給食がより楽しみになるかもしれません。
>>>あわせて読みたい「保育における食育のねらいとは?子どもが喜ぶアイデアや工夫など」
>>>あわせて読みたい「保育園でのクッキングは食育にもなる!ねらいや注意点を紹介」
保育園の給食を食べられるようになるには、家庭との連携が必要不可欠です。
保育園での給食の様子について連絡帳などを通じて保護者に伝え、こまめに情報を共有しましょう。
「今日は○○が食べられました」「少しずつ口に運ぶことができました」など、食べられた事実を伝えれば保護者も安心するはずです。
また、なかなか給食が食べられない子には、家庭でできることを提案してみるのもよいでしょう。
毎月配布される給食の献立表を見ながら「今日は何かな?」「今日の給食は何がおいしかった?」と尋ねて会話を広げることが、食への関心を持つきっかけにもなりそうです。
また、配膳のお手伝いをする、パパやママと料理を楽しむ、保育園と同じメニューを作ってみる、といったことも効果的です。
>>>あわせて読みたい「保育士さん必見!連絡帳の書き方のポイントや注意点を解説」
>>>あわせて読みたい「悩んだときに使える!保育園で書く連絡帳の例文やコツを紹介!」
今回は、保育園の給食を食べない子どもへの対応について紹介しました。
子どもが給食を食べてくれないと保育士は焦ってしまいますが、様子を見ていくうちに少しずつ食べられるようになるものです。
一人ひとりをよく観察して、適切な対処法を探っていきましょう。
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