【4歳児クラスの担任になったら】4歳児保育のポイントを紹介

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イヤイヤがひどい「魔の2歳児」、自己主張が強くなる「悪魔の3歳児」を乗り越え、4歳の子どもは「天使の4歳児」とも呼ばれています。意思の疎通がスムーズになり、保育園生活も安定してくるため、新卒保育士が4歳児クラスの担任を受け持つケースも多いようです。「天使」とはいえ、4歳児クラスになると保育士1名が受け持つ子どもの人数は30名に増えます。事故やトラブルには十分気をつけなくてはいけません。ここでは、4歳児クラスの担任になった際に知っておきたい保育のポイントや4歳児の発達、4歳児に適した遊びなどを紹介していきます。

4歳児ってどんな時期?

【動き・遊びについて】

スキップや片足跳びなど体の動きが巧みになってくる

ジャングルジムやブランコなど全身を使う遊具で遊ぶことができる

花や草、虫、空や天気など自然や生き物に興味を持つようになる

色彩への関心が高まる

ハサミや紐を扱えるようになる

【生活面について】

一人で食事を食べる、排泄する、衣服の着脱をするなど、生活面が安定してくる

身の回りを自分で片づけることができる

うがい、手洗い、鼻をかむなども自然にやろうとする

会話をしながら食事をとるなど、ことなる行動を同時にできる

自分で目的を立てて何かを制作する

【言葉や表現について】

歌の歌詞や絵本の内容を覚える

「現在・過去・未来」を表す言葉を使えるようになる

「大きい・小さい」「長い・短い」など比較の言葉を使う

想像力が豊かになり、自分で空想したり想像したストーリーを話す

自分の行動について理由を言えるようになる

【心の発達について】

自分と他人の区別がはっきりしてくる

自分が「見られている」という自意識が芽生え、羞恥心や競争心が強くなる

自我やプライドが高まり、子ども同士のけんかが増える

思うようにいかないと、自分なりに葛藤するようになる

発達には個人差がありますが、上記は4歳児の目安として参考にしてください。

一方で、

  • じっとしていられずウロウロしていることが多い
  • 集団生活にうまく適応できない
  • 直前に伝えたことをすぐに忘れてしまう
  • ものをなくすことが非常に多い
  • 一人遊びに没頭することが多く、遊びを切り上げられない
  • 場の空気を読むことができない
  • 他者に興味を示さない
  • 話そうとしない
  • いつもの「やり方」「手順」が崩れることを極端に嫌う
  • 予定の変更を受け入れられない
  • ものを置く位置が常に同じでことなることを嫌う
  • 急に大声をあげたり、突発的な行動が多い

など、気になる行動があれば、複数の保育士で注意深く観察する必要があります。

4歳児になると、

  • おしゃべりが好きでよく話す子ども、あまり話さない子ども
  • 集中力が高く同じ遊びを長く続ける子ども、すぐ飽きてしまう子ども

など、子どもの性格的な特徴も見えやすくなってきます。

様子を見て大丈夫な範囲か、専門医への受診が必要か、園として適切に判断できるよう、4歳児の発達について正しい知識を身につけておきましょう。
>>>あわせて読みたい「【保育士なら知っておきたい】発達障害の特徴や保育について」

4歳児の保育で知っておきたいポイント

想像力や表現力を高める

4歳児は、一人でできる範囲がぐんと広がり、3歳児よりも安定した園生活が送れるようになってきます。

想像力や表現力もより豊かになり、「できた」「自分で作った」という達成感や充実感も味わえる時期です。

制作などを通して、どんどん想像力や表現力を高めてあげたいですね。

自己肯定感を育む

自分と他人の区別がつき、時には「おともだちのようにうまくできない」と比較して落ち込んだり葛藤することも。

一人ひとりの個性を尊重し、頑張る姿勢や意欲をたくさんほめることで、自己肯定感を育んでいくのが保育のポイントです。

人間関係に注意

社会性が出てくる反面、「◯◯くん(ちゃん)とあそびたい」などの人間関係も生じてきます。

2〜3歳児によく見られた「おもちゃを取った、取られた」などのトラブルより、4歳児のトラブルはより複雑になるでしょう。

子どもの気持ちをしっかり受け止めるだけではなく、「トラブルの理由、原因」を知り、子どもの訴えをしっかり聞く姿勢も大切です。

保育士がトラブルの原因を知ろうとせず、主観で一方的に叱責や指示をすることのないようにしましょう。

全体を把握する

4歳児クラスになると、配置基準により子ども30名に対して保育士1名となります。

運動能力も発達するため、目を離した隙に危険な行動を取ったり、子ども同士が走って接触してしまうということも。

「言い聞かせれば分かるようになってくる年齢」と安心しすぎるのは禁物です。

「お部屋の中では走りまわらない」など事前に言い聞かせても、遊びが楽しくなって興奮してくると、つい夢中になってしまいます。

クラス全体の動きをよく把握し、事故やトラブルのないよう常に目配せや声がけを心がけましょう。
参照:児童福祉施設最低基準 - 厚生労働省


4歳児におすすめの遊びを紹介

想像力が豊かになり、「表現」することが大好きな4歳児。

工作やお絵描きはもちろん、園庭で砂山を作ったり、創作意欲が満たされる遊びをどんどん取り入れていきたいですね。

ここでは、4歳児におすすめの遊びや絵本について紹介します。

自由に作ろう!制作遊び

表現力が豊かになるだけでなく、手先も器用になる4歳児。

折り紙など、細かい手先を使う制作もできるようになってきます。

ハサミや絵の具を使って、さらに完成度の高い作品作りに挑戦してみてもよいですね。

牛乳パックや紙皿、紙コップなど身近なものを使って、様々な作品を作ってみましょう。

 

4歳児におすすめの絵本

社会性が出てきて、自意識も高まる4歳児。

子ども同士との関わりの中でうまくいかないことも増えてくるでしょう。

心がホッとしたり、元気になれたり、想像力もかりたてられるような絵本は4歳児に特におすすめです。

自然に興味を持つ年齢でもあるため、空や雲、花など、自然について楽しく学べる絵本もよいですね。

出典:amazon.co.jp

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協調性も育てる集団遊び

4歳児になると、ルールのある集団遊びも楽しめるようになってきます。

鬼ごっこやフルーツバスケットなどの定番の遊びの他にも、さまざまなバリエーションの集団遊びを知っておきたいですね。

集団遊びは体力作りの一環ともなります。

楽しみながらたくさん体を動かしていきましょう。

 

まとめ

年中さんとも呼ばれる4歳児は、一見安定して園生活が送れているように見えるものの、子ども同士のトラブルも増えてくる時期です。

子どもによっては、集団生活の中でうまくいかないことも多々あるかもしれません。

気持ちを上手に話せる子どもと、うまく話せない子どもの個人差もあるでしょう。

保育士として子どもの気持ちに温かく寄り添い、肯定的に接していくことで、安心して園生活を送れるようサポートしていきたいですね。

 

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