お役立ち情報
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保育園の運営主体が「株式会社」と「社会福祉法人」では、いったいどんな違いがあるのでしょうか。自分が理想とする職場環境や働き方と比較することで、転職の際の保育園選びに役立てるかもしれません。今回は、保育園の運営主体について、株式会社と社会福祉法人のメリット・デメリットについて解説します。
■目次
そもそも「株式」とは、資本を出資してくれた人に対して発行する証明書のこと。
つまり、「株式会社」とは、株式と引き換えにお金を調達し、お金を産み出していく会社のことです。
上記のことから、株式会社が運営する保育園は『営利法人』として利益を出すことを目的としています。
主に保育や介護などの社会福祉事業を行うことを目的として、社会福祉法に基づいて設立されている民間企業です。
地域福祉の充実・発展という「公共性」、利潤を目的としない「非営利性」、事業の持続という「安定性」が特徴です。
上記のことから、株式会社とは異なり『非営利法人』であり、設立するためには都道府県や市の認可が必要となります。
「株式会社」が運営する保育園のメリットは以下の通りです。
①新規園の立ち上げなど、一から携われる機会がある
②働きやすい制度・環境が整っている
③キャリアップが望みやすい
2000年以降に株式会社が参入してから、今では株式会社が運営する園が増えています。
その中で、新規の保育園を一から作り上げる場合、マニュアルや規則はありません。
そのため、一緒に働く職員みんなでアイデアを出しながら業務をこなしていくことになります。
今までの経験を存分に活かせる環境であり、みんなで作り上げる達成感を味わうことができます。
休日や福利厚生、雇用形態など、働きやすい制度・環境を積極的に取り入れている会社も多くあります。
保育業界では暗黙の了解だったサービス残業がなかったり、有給休暇が取りやすかったり、家族の転勤に合わせて勤務地を変更したり…
自身のライフスタイルに応じて多様な働き方を実現することが可能です。
株式会社の保育園の特徴の一つに、勤続年数が浅い保育士が多いことがあげられます。
勤続年数に関わらずやる気と保育力があれば、新規園の園長先生となる機会もあるでしょう。
会社の方針や事業展開によっては、施設の運営、現場職員の育成にも携われる機会もあります。
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「株式会社」が運営する保育園のデメリットは以下の通りです。
①ベテランの保育士が少ない
②行事などに前例がない場合がある
③本社に保育園運営のノウハウがない
株式会社の保育園は新しい園が多く、比較的、若い保育士が多い傾向にあります。
特に、事業参入したばかりの園では、園長のキャリアが不足している場合もあります。
安定して、着実に仕事に慣れていきたい保育士の方は、教育体制が不十分と感じるかもしれません。
開園して日が浅い保育園の場合、行事などの前例がない場合があります。
そのため、最初は手探りの状態で業務を進めることになるかもしれません。
普段の保育業務と並行して、行事に関する業務を一からやらなければいけないため、保育士にとってはかなりの負担になるでしょう。
事業参入して日が浅い会社であれば、保育園運営のノウハウがなく、保育士との意思の疎通が取りづらい場合もあります。
現場で働く保育士が「もっとこうしたほうがいい!」と伝えても、なかなか思いを汲み取ってもらえず難しいと感じる場面もあるでしょう。
そうなってしまうと、保育士のストレスの原因につながりかねません。
「社会福祉法人」が運営する保育園のメリットは以下の通りです。
①ベテランの保育士が多い
②安定して働ける
③急な転勤や異動の可能性が低い
長年安定した経営を続けている保育園には、経験を積んだベテランの保育士が多くいます。
教育体制や指導体制が整っており、安心して働くことができるでしょう。
法人の中には複数の園を運営しているところもあり、保育方針や理念を統一できるよう、系列園の保育士を集めて研修を行っているところもあります。
補助金や税金の優遇措置があり財政面に余裕があるなど、運営基盤が安定している園が多いです。
歴史が長いため、地域との関わりも深く、信頼度が高いと言えるでしょう。
中には、安定的な運営を行っていることから、保育士への待遇が手厚いところもあるようです。
1つの園を運営している法人は、地域に根ざしている場合が多いため、急な転勤や移動の可能性が低いと言えます。
また、株式会社の参入に伴い、社会福祉法人の中でも複数の園を運営する法人も増えてきました。
中には20以上の園を、県をまたいで運営している法人も。
この場合は、自分の希望勤務地を選ぶことが可能です。
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「社会福祉法人」が運営する保育園のデメリットは以下の通りです。
①人間関係が難しい
②新しいことにチャレンジできない
③キャリアアップが難しい
長年安定した経営を続けている保育園の中には、家族経営の保育園もあります。
そのため、園長やその家族の権限が強いケースも。
人間関係に気を遣ってしまい、自分の意見を言いにくい環境の要因にもなるでしょう。
社会福祉法人の保育園には、良くも悪くも長年の実績があります。
保育指導や行事に関する業務など、やり方が確立されているため、新しい業務効率化のアイデアや保育のやり方を提案しても、受け入れてもらうことは難しいでしょう。
慣習にとらわれず、新しいことに挑戦したいと思う人には息苦しいと感じるかもしれません。
メリットにある「ベテランの保育士が多い」という点は、一方でデメリットにもつながります。
将来のキャリアプランとして、リーダーや主任という役職に就きたい保育士もいるでしょう。
しかし、社会福祉法人の保育園は、ベテランの保育士が多いため役職に就かせてもらえず、キャリアアップすることが難しいことがあります。
「株式会社」と「社会福祉法人」の運営主体によって、保育園の職場環境や働き方は異なります。
早くキャリアアップをしたいと考えるなら「株式会社」、保育士として基本をきちんと身につけたいなら「社会福祉法人」、と自分の考えに合わせてしっかりと比較しましょう。
本記事を参考に、自分に合った保育園の運営主体を見つけてみてください。
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