「我慢できない子ども」が増えている?その理由と対応方法

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子どもの問題行動にストレスを抱えてしまう保育士は、意外にも少なくありません。その中でも我慢できない子どもは、どのように接したら良いのか、対処したら良いのか、頭を抱える保育士も多いのではないでしょうか。今回は、「我慢できない子ども」に関するその理由と対応方法について解説します。

子どもの我慢は2種類ある

まず、我慢には「受け身の我慢」と「自己抑制の我慢」の2種類があります。

それぞれの我慢の特徴について見てみましょう。

「受け身の我慢」・・・

親や先生など人から無理強いをされて行う我慢。

「自己抑制の我慢」・・・

目標のために自分に言い聞かせて行う我慢。

「受け身の我慢」は、一方的に「我慢しなさい!」と無理強いをされ続けると、子どもの自己肯定感は低くなります。

一方で「自己抑制の我慢」を身につけると、自主性や自立心を育むことにつながります。

「自己抑制の我慢」ができない子どもは自己主張が強くなり、人間関係にも影響を与えかねないため、幼児期からきちんと身につけることが大切です。

「我慢できない子ども」が増えている理由とは?

自分の欲求が通らないと、お友達に噛みつく・叩く・物を投げる・待てないといった問題行動を起こす子ども達が増えていると言われています。

昔と現代を比較すると、保育園の普及や保育園で預かる子どもの人数が増えていることもあり、そのような「我慢できない子ども」が目立っていることが理由として挙げられます。

保育園においては、このような子ども達に対して正しく対処することが求められているのです。

子どもが我慢できない理由とは?

子どもが我慢できない理由については、以下の通りです。

我慢をしないといけない理由が分からない

ただ単に、我慢をしないといけない理由が分からないということが理由の一つとして挙げられます。

「我慢をしなさい」とただ言われることは、欲求を制御されてしまう子どもに苦痛というイメージが与えられてしまいます。

そうなってしまうと、さらに我慢することが嫌になってしまうため、きちんと言葉で「なぜ我慢をしなければいけないのか」ということを教えることが大切です。

愛情不足のサイン

2つ目の理由として、愛情不足のサインが挙げられます。

いわゆる試し行動であり、わざと親や保育士の気を引かせるために駄々をこねたり、何かをねだったりという行動をしている可能性もあります。

この場合も粘り強く、きちんと我慢をする理由を説明しましょう。

もしもスキンシップが要求なのであれば、可能な限りそれに応じてあげることも大切です。
>>>あわせて読みたい「保育士に愛情不足の子どもは分かる?その特徴と対応方法について」

我慢できない子どもへの対応方法

我慢できない子どもへの対応方法については、以下の通りです。

我慢が必要な理由と次の行動を説明

特に2〜3歳児は、理由を説明しても完全に理解することはできませんが、それでもきちんと言葉で我慢が必要な理由を説明することが大切です。

またあわせて、どのように行動すれば良いかも説明してあげると子ども達は理解しやすいでしょう。

例えば、すぐにブランコで遊びたいのに待たなければいけないとき「他のお友達もブランコで遊びたいから、順番に並んで待ってようね」というように説明してあげると分かりやすいです。

我慢した後の楽しみを伝える

例えば、騒いでいる子どもに落ち着いて話を聞いてもらいたいときなど、何かを途中でやめさせたいときは、その後にある楽しみを伝えると効果的です。

「ここに座ったら、楽しいゲームが始まるよ」と伝えると、子ども達も「それをやりたい!」という気持ちに切り替わりやすくなります。

我慢ができたときは認めて褒める

我慢することができたときには、認めて褒めてあげましょう。

子どもは保育士に褒められることで「我慢して良かった」と思い、その行動を繰り返すようになります。

我慢ができたときは、すかさず認めて褒めてあげることが大切です。

「自分で決めたこと!」と感じさせる

子ども主体で次の行動に促すようにサポートし、子どもが「自分で決めた!」と思えるような仕組み作りをすることもおすすめです。

例えばお昼ご飯の時間、なかなか席につかない子どもに対して「お昼の時間だから、早く食べよう」と声をかけるよりも、時間の5分前に「お昼の時間だけど、あと5分遊ぶ?どうする?」と子どもに答えを委ねてみましょう。

子どもが自分でどうするかを決めることで、気持ちが切り替えやすく、次の行動に移りやすいです。

我慢できない子どもへのNGな対応方法

一方で我慢できない子どもへのNGな対応方法については、以下の通りです。

命令口調や怒ること

命令口調や怒りながら、我慢をさせることは子どもにとって逆効果になります。

前述でも述べたように、何かを無理強いすることは自己肯定感の低下につながるほか、子どもに苦痛なイメージを与えかねません。

中には「怒られた」というマイナス感情から、さらに頑固になってしまう子も…。

時間をかけて我慢することの大切さを伝え、子ども自ら次の行動に移せるような声かけを意識しましょう。

「鬼が来る」などと脅して我慢させる

子どもが言うことを聞かないとき、「鬼が来るよ」「怖いおばけが来ちゃうよ」と言って脅すようなことは、あまりおすすめできません。

特に繊細な子どもにとっては、刺激が強すぎてしまう可能性もあります。

恐怖心を植え付けるよりも、優しい口調で我慢が必要な理由を伝えてあげましょう。

まとめ

「我慢できない子ども」に頭を抱える保育士は少なくありません。

我慢できない理由は子どもそれぞれですが、共通して言えることは、きちんと我慢が必要な理由を伝えることです。

まだ言語を完璧に理解できなくても、時間をかけて説明することで「自己抑制の我慢」を身につけることができるでしょう。

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