公務員保育士になるには?私立保育士との違いやメリットなど

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保育園には、私立と公立があり、公立の保育施設に勤務する保育士は、地方公務員に位置付けられます。職業的にも給与的にも安定している公務員は、一度は誰しも憧れたことがある存在ではないでしょうか。今回は、保育士が地方公務員になるにはどうすればいいのか、また私立保育士の違いについて解説します。

保育園に勤務する保育士は2種類! その違いは?

保育士には、公立保育園に勤務する公立保育士と私立保育園に勤務する私立保育士の2種類があります。

以下では、それぞれの違いについて紹介します。

公立保育士とは

公立保育園は、母体が地方自治体にあるため、そこに勤務する保育士は地方公務員扱いとなります。

ほとんどが児童福祉法の基準を満たしている認可保育園であり、保育方針も同じ地方自治体であれば同一のものです。

標準保育時間が決められており、延長保育や休日保育は行っていません。

そのため、勤務時間は決められており、残業はなしで給与は保障されているという非常にありがたい職場です。

しかし、2〜4年に1度、同地域の公立保育園で異動があるのが特徴です。

私立保育士とは

一方、私立保育士は、母体が社会福祉法人やNPO法人、株式会社などさまざまです。

それぞれの保育園に運営方針があるため、自分に合ったところを探すことができます。

給与は、それぞれの運営母体の業績によって影響するため、一律とは言えないのが現状です。

また、保育園によって異なりますが、行事前などの繁忙期は、サービス残業や持ち帰り仕事が多くなるところも珍しくありません。

異動に関しては、運営している保育園が1か所のみの場合、異動はありませんが、複数運営している場合は、異動の可能性もあります。

>>>あわせて読みたい「私立保育園の特徴は?公立との違いやメリット・デメリットを紹介」

 

公務員保育士になるにはどうすればいい?

公務員保育士になるには地方公務員試験を受ける必要があります。

しかし、ただ公務員試験を受けるだけで、保育園に就職できるわけではありません。

合格すると1年間その地域の採用候補者名簿に登録され、保育施設の採用状況などから採用通知を待つ必要があります。

すぐに配属先が決まればいいのですが、もし決まらなければ再度次の年に公務員試験を受ける必要があるのです。

公務員保育士は、とても魅力的な地位だけに、非常に狭き門といっても過言ではありません。

 

気になる公務員保育士試験とは?

自治体により、公務員試験の内容はさまざまです。

気になる地域の募集が出たときは、すぐにチェックしておくといいでしょう。

受験資格

受験資格は、各自治体によって異なります。

多くの場合、保育士資格保持者、もしくは次年度4月までに保育士資格取得見込みのある人が対象です。

年齢制限や居住地などが設けられていることもあり、自分が対象となるのか確認しておく必要があります。

 

募集はいつ頃?

公務員保育士の募集時期はおおよそ6月〜8月にありますが、自治体によって異なります。

一般的には、1次試験の1ヶ月前に募集がかかることが多く、場合によっては、試験直前に募集がかかることもあります。

地方公務員を希望する場合は、常にアンテナを張って、市役所の窓口で確認をしたり、ホームページをこまめにチェックしたりするようにしましょう。

また、視野を広げて、自分の住んでいる地域だけでなく、少し離れた場所や行ってみたい地域などの募集もチェックしてみるのもおすすめです。

 

公務員保育士試験の試験内容や勉強方法は?

公務員保育士試験は、1次試験と2次試験に分かれており、自治体によっては3次試験を行うところもあるようです。

以下では、公務員保育士試験の試験内容やその勉強方法について紹介します。

1次試験

ほとんどの1次試験は、教養科目と専門科目の2種類があります。

それぞれの出題されやすい分野は、以下の通りです。

<教養科目>

文章理解

判断推理

数的推理

資料解釈


<専門科目>

社会福祉

子どもの家庭福祉

保育の心理学

保育原理/保育内容

子どもの保育

2次試験

2次試験の内容についても、自治体によってさまざまです。

基本的には、以下のような内容の試験が行なわれることが多いようです。

面接・・・

ほとんどの場合、個人面接ですが、中には集団面接を実施する自治体もあります。
質問内容としては、なぜ公務員を選んだのか・その自治体を選んだ理由などが聞かれるようです。

小論文・・・

決められた課題に沿って小論文を書きます。
課題は、試験当日に発表されることがほとんどです。
また、その内容は、自身の保育観を問うような内容が多いようです。

グループワーク・・・

自治体によっては、グループワークを試験に取り入れているところもあります。
司会・タイムキーパー・書記といった役割も決め、協調性やコミュニケーション力などが見られるようです。

実技・・・

ピアノ演奏や絵本の読み聞かせ、工作など、保育園によってさまざまです。
いずれも、限られた時間内で終わらせることが重要です。

勉強方法はどうしたらいい?

保育士試験と違って、公務員保育士の資格試験は、保育士になるための勉強だけをすればいいというわけではありません。

資格試験の勉強法には、予備校に通う、もしくは独学の2種類の方法があります。

公務員試験の範囲は非常に広く、また判断推理や数的推理を解くにもコツが必要です。

もし金銭的に少し余裕があったり、絶対に落とせないといった場合は、予備校に通ってみてもいいかもしれません。

独学の場合は、過去問を存分に活用することはもちろん、試験の傾向も調べて把握しましょう。

また、面接練習は必ず行い、どのようなことを質問されるのかある程度イメージしておくことをおすすめします。

ただ、ありきたりの事を丁寧に言うのではなく、自分の言葉でしっかりと発言することが大切です。

 

保育士が公務員保育士になるメリット・デメリットとは?

公務員保育士を目指すことで、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

一番のメリットは、給与面が安定しているというところではないでしょうか。

地方公務員として給与が発生するため、業績に左右されることがありません。

また、勤務し続けていれば昇給制度により、さらに給与が上がるでしょう。

福利厚生面がしっかりしているところも魅力的です。

育児休暇制度や育児時間、有給休暇など、私立保育園では取りづらく実績が少ないところでも、公務員であれば心配することはありません。

加えて、出産後も働きやすい環境が整えられているところがほとんどです。

デメリット

公務員保育士のデメリットは、なんといっても競争率の高さでしょう。

公務員であるため、保育士の募集が頻繁にはありません。

さらには倍率も高いことから、公務員一本に絞るのは少し不安があるかもしれません。

また、異動もあることが難点と考える人もいるでしょう。

長く同じところで働き続けることが難しいため、人間関係が構築しにくいと感じる可能性があります。

原則異動は拒否することはできないため、新しい環境に慣れるまで大変かもしれません。

 

まとめ

公務員保育士になることで、給与面や福利厚生などさまざまな恩恵を受けることができます。

これが一番、公務員保育士の人気が高い理由でしょう。

しかし、異動や人間関係の再構築などデメリットももちろんあります。

難易度も高く狭き門ですが、公務員保育士になってみたいと思う方は、ぜひチャレンジしてみてもいいかもしれません。

 

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