お役立ち情報
お役立ち情報
保育園の園外活動で散歩や遠足に行く際は、危険な植物に注意する必要があります。危険な植物は、私達の身近なところにあり、「この植物も危険なの?」と意外に思うものが危険な植物だったりします。子どもが口にしてしまったり、触れてしまうと中毒症状を引き起こす可能性があるため、あらかじめ把握しておく必要があります。今回は、保育士が知っておくべき危険な植物について解説します。
■目次
散歩や遠足などの園外活動を通して、自然と触れ合う機会を作る保育園は多いでしょう。
虫捕りをして遊んだり、植物に触れて親しみを持ったり…
子どもの成長においても、自然遊びは欠かすことができない保育活動の一つです。
ですが、そんな自然と触れ合う遊びの中には、危険な生き物や植物が潜んでいます。
一歩間違えれば、死に至る危険性もあるため、保育士は十分注意する必要があるのです。
「子どもが誤食してしまった…」なんてことにならないよう、以下を参考に危険な植物についてしっかりと確認しておきましょう。
>>>あわせて読みたい「保育園での外遊びで注意したい危険な虫!その特徴や対処法を紹介」
危険な植物は、大人であれば誰しも目にしたことがあるようなものばかりです。
「これも危険なの!?」と意外に思う植物も中にはあるかもしれません。
以下では、保育士が知っておくべき危険な植物を紹介します。
アサガオは、子どもの頃から触れる機会が多い植物の一つです。
アサガオを摘んで色水遊びを楽しんだり、保育園で育てて観察することもあるでしょう。
そんなアサガオの種には、激しい症状を引き起こす毒があります。
その症状は、主に下痢や腹痛、嘔吐で、稀に神経症状や血尿、血圧低下などを引き起こすことがあります。
種を粉末にしたものをほんのわずかに摂取してしまうとすぐに症状を引き起こしてしまうため、子どもが誤食しないよう常に注意することが重要です。
野菜の栽培を行っている保育園の中には、育てやすい野菜の一つとしてジャガイモを栽培している園も多いのではないでしょうか?
食べる機会も多いジャガイモも、実は危険な植物の一つです。
ジャガイモの芽や皮には毒が含まれており、食べると吐き気や下痢、嘔吐、腹痛、めまいなどの症状を引き起こします。
保育園で収穫した後に調理して食べるとなった際は、芽は完全に取り除き、緑色の皮は深くむくなどの対応が必要です。
梅雨の時期に見られるアジサイも、花や葉に毒がある危険な植物です。
誤って食べてしまうと、嘔吐や痙攣、めまい、吐き気、息切れなどの症状を引き起こします。
これまでに死亡例はありませんが、子どものみならず大人までもアジサイの誤食で体調を崩した事例があります。
アジサイに触れただけで症状を引き起こすことはありませんが、道路脇や公園で見かける機会も多い植物です。
子どもが誤って食べてしまわないよう、保育士は目を離さないよう注意しましょう。
ジャガイモと同様、野菜栽培を行っている保育園で育てる機会も多いであろうトマトも危険な植物の一つです。
子どもの中には、成熟するまで待ちきれず、小さいうちに採ってしまいたい…と思う子もいるかもしれません。
ですが、未成熟のトマトは、ジャガイモの芽に含まれる成分と似た成分が含まれており、弱い毒があります。
大量に食べなければ症状は出ませんが、食べ過ぎてしまうと下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。
子ども達と収穫をする際は、十分に熟しているか判断したうえで行いましょう。
見た目が可愛らしいチューリップは、口にしなくても危険な植物です。
毒は弱いですが、花をはじめ、茎や葉、球根と花全体が毒を含んでいます。
その中でも球根は、素手で触ると手がかぶれる危険があります。
チューリップを見つけても触れないよう注意し、観察のみで楽しむようにしましょう。
街路樹や公園で見られるイチョウの木にできるギンナン。
ギンナンは、10歳未満の子どもが5〜6個ほど食べてギンナン中毒を引き起こした症例があるため、小さい子どもが食べるには危険とされています。
嘔吐や下痢、呼吸困難、痙攣などを引き起こすことがあるため、近くを通る際は十分注意しましょう。
白い鈴のような花をたくさんつけるスズランは、特に根と花に毒を含む成分があります。
万が一口にしてしまうと、不整脈や嘔吐、下痢、血圧低下、心臓麻痺などの症状を引き起こし、最悪の場合、死に至る危険性があります。
また、草全体にも毒があるため、子どもが素手で触らないよう注意が必要です。
もしも触れてしまった場合は、すぐに水で洗い流すようにしてくださいね。
赤くて小さい実が特徴的なナンテンは、見かける機会も多い植物です。
公園で見つかればごっこ遊びの道具として使いやすいですが、実や葉には有毒成分が含まれています。
大量に食べない限り症状が出ることはありませんが、実や葉を誤って食べることがないようにしましょう。
症状としては、知覚や運動神経の麻痺などを引き起こす危険があり、葉の部分は、大脳や呼吸中枢の興奮、のちに麻痺を引き起こす可能性があります。
アサガオと同様、ヨウシュヤマゴボウを色水遊びに使ったことがある保育園もあるのではないでしょうか?
ヨウシュヤマゴボウは、果実を含め根や葉に毒を持つ危険な植物です。
万が一口にしてしまうと、嘔吐や下痢、腹痛を引き起こし、重症化すると痙攣を起こし、最悪の場合死に至ります。
また、果汁が直接皮膚に触れてしまうと皮膚炎を引き起こすことも…。
ぶどうのような見た目から、一度は食べてみたいと思う子どももいるかもしれませんが、誤食しないよう気を付けてくださいね。
万が一、子どもが危険な植物を誤食してしまった際に保育士がすべきことは、以下の通りです。
もしものときに備えて、手順を確認しておきましょう。
❶水や牛乳を飲ませる
❷子どもを膝の上に抱きかかえ、頭を低くした状態で、喉の奥を人差し指で押して吐かせる
※気管に入らないよう、必ず頭の位置は下げた状態にしてください。救急車を呼んで到着を待っている間に『中毒110番・電話サービス』に連絡をしましょう。
『中毒110番・電話サービス』は、植物をはじめとしたさまざまな毒によって起こる急性中毒の対処法や情報提供をしてくれるサービスです。
ただし、既に中毒症状が発生していて緊急性が高い状況である場合に限られます。
子どもの氏名や年齢などの情報はもちろん、中毒症状が発生した状況(摂取量や摂取経路、発生時刻)などがきちんと伝えられるよう把握しておきましょう。
●大阪中毒110番(365日24時間対応)
072-727-2499●つくば中毒110番(365日24時間対応)
029-852-9999参照:公益財団法人 日本中毒情報センター|「中毒110番・電話サ-ビス」
園外活動で公園や遠足に行く際、植物などの自然に触れる機会もあるでしょう。
私達の身近な場所には、命を脅かすような危険な植物が潜んでいます。
特にチューリップやスズランなどの花を保育室に飾るという場合は、子どもの手が届かない場所に置くなどの配慮をしましょう。
子どもが触ったり誤食をしないよう、十分に注意することが大切です。
『保育求人ラボ』では、お一人おひとりのやりたいことや条件をヒアリングし、最適な転職活動をサポートします。
まずは相談だけでもOK!自分に合った環境で保育を行いたい、とお考えの方はぜひお気軽にご連絡くださいね。