お役立ち情報
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保育園の魅力の一つでもある、色鮮やかな壁面装飾。壁面装飾があると、保育室も明るく、子ども達も生き生きとして見えることでしょう。しかし、壁面装飾を作るのは大変な作業であり、負担に感じてしまう保育士は少なくありません。このような壁面装飾には、子ども達にどのような効果があるのでしょうか。今回は、保育士が行う壁面装飾の意義やポイントなどについてご紹介します。
■目次
保育園の壁面装飾の意義は、以下の点が挙げられます。
●季節に応じた壁面装飾を、季節感を感じる
●子ども達の感性を刺激する
●色彩感覚が養われる
●子ども達が作ったものである場合は、コミュニケーションツールになる
壁面装飾は、保育士の負担になることから賛否両論ありますが、上記のように保育において良い影響を与えることが分かりますね。
壁面装飾が保育園内にあるかないかで、その印象は大きく変わります。
色とりどりの壁面装飾は、保育室を明るくし、子どもが新しい発見をすることにもつながるでしょう。
また、子ども達で壁面装飾を作る場合は、子ども達同士が協力し合い、ひとつのものを作り上げることで達成感を味わえるようにもなります。
保育施設によっては、華美な壁面装飾が施されているところもあります。
ただ単に、明るくすればいいという問題ではなく、きちんと壁面装飾の効果を知ったうえで作る必要があります。
以下では、子どもに与える壁面装飾の具体的な効果を紹介します。
長期休暇や連休明け、月曜日など、子ども達は情緒不安定になりがちです。
そんなときに、自分の好きな壁面装飾が飾ってあると、保育士や友達同士のコミュニケーションツールにもなり、保育士の語り掛け次第で気持ちを切り替えることができます。
特に自分の作った壁面装飾があると、作成したときの楽しい気持ちが蘇ることもあります。
壁面装飾は、子どもに「自分はひとりじゃない」という感覚を思い起こさせて、保育園が安心して過ごせる場所だと認識させる役割があるのです。
壁面装飾は、子ども達の考える力を養います。
手洗い場やトイレ、廊下などでは、「このようにすればよい」ということを学びます。
また、分からなくなってしまったら「どうしたらいいかな?」と自分で絵を見て考えます。
もしも、方法が間違っていたら保育士と一緒に確認することもできます。
保育士からの指示だけではなく、壁面装飾を見て楽しく学べるため、保育園生活がより充実したものになりますね。
たとえば、保育園で食事の際にお箸を持つ練習を始めるとします。
クラスだよりや園だよりなどで、「おうちでも練習しておいてください」という連絡をすると思いますが、文章だけでは、保育園で取り組んでいる内容は伝わりにくいです。
食事の際のマナーやお箸の持ち方についての壁面装飾をすれば、保護者がお迎えで保育園に訪れた際、そのような取り組みが行われていることを実感することができます。
壁面装飾は、保護者と大事な情報を共有するためのツールになることも忘れてはいけません。
保育室でよく見る壁面装飾ですが、それ以外にも玄関内の壁面や廊下、トイレ、階段、手洗い場、給食室など…多くの場所に飾られています。
ただ単に空いている場所に飾りつけをしているわけではなく、それぞれの場所にはしっかりとした意図があります。
例えばトイレの場合、コンクリートやタイルで作られているものがほとんどで、光があまり入らない場所にあることも少なくありません。
なんとなく殺風景で、殺伐とした印象を与えてしまうため、トイレに行きたがらない子もいます。
そんなときに、壁面装飾があると子ども達の気分が明るくなり、トイレに入る不安が軽減するのです。
このように、目的に合った壁面装飾を作ることで、子ども達の意識は変わっていきます。
手洗い場では手洗いをしたくなるような壁面装飾、廊下では走らずゆっくり歩くための壁面装飾、給食室前では食育についても壁面装飾など目的によって変えるとよいでしょう。
子ども達にとっては非常に大切な壁面装飾ですが、保育士にとっては労力を使う仕事です。
もちろん壁面装飾作りが好きな保育士もいますが、子ども主体でさまざまな工夫をすることで、より充実したものになります。
以下では、保育士が押さえるべき壁面装飾を創るポイントを紹介します。
以上児であれば保育士だけではなく、一緒に子ども達と作るのもおすすめです。
子ども達と一緒に作ると、子ども達の記憶の中にも楽しい時間の思い出が残ります。
コミュニケーションツールとしても活躍し、何より成功体験につながります。
保育園での子ども達の様子を壁面装飾として飾ることも可能です。
秋にお芋ほりをした体験やお散歩の様子などを園内に張り出すことで、季節感を感じることはもちろん、楽しい思い出を思い起こすことにもつながります。
壁面装飾として飾る写真は、子ども達に選ばせてもいいかもしれませんね。
>>>あわせて読みたい「保育ドキュメンテーションとは?実践方法やメリットとデメリット」
保育士や保護者の目線と子どもの目線は全く違います。
もちろん保護者が見える位置に配置することも大切ですが、何のための壁面装飾かを考えるようにしましょう。
子どもの目線で、どこに何があるとよいのかを考えることが大切です。
配置を考えるにあたって、子ども達と一緒に飾りつけするのもいいですね。
トイレや水回りは、細菌が多い場所ですし、水汚れもしやすい場所です。
壁面装飾にラミネート加工すると、それらを守ることができて、作品も長持ちします。
消毒やお手入れもしやすいため、水回りの壁面装飾では、ラミネートを忘れないようにしましょう。
あまりに華美な装飾は、子ども達を混乱させてしまいます。
何が必要かを吟味し、ごちゃごちゃしないように統一感を出すことをおすすめします。
また、一人で製作してしまうと華美になっていても気づけない可能性があるため、他の保育士にも確認してもらいアドバイスをもらいましょう。
壁面装飾は、子どもに多くの効果をもたらしますが、注意すべき点もあります。
それは、いわゆる気になる子への配慮です。
保育園には、保育上何かしら課題を持っている子がいます。
そういった子は、壁面装飾があることで落ち着かなくなることもあります。
ADHD(注意欠陥多動性障害)の場合は、刺激が少ない環境を与えることが大切であるため、刺激の少ない部屋を提供することも必要でしょう。
保育園によっては、壁面装飾がある場所を、保育園の入り口や廊下など限定しているところもあります。
保育園にはさまざまな特性を持った子どもがいるため、その特性を大切にしながら、保育園で楽しい時間を過ごせるように工夫することが大切ではないでしょうか。
>>>あわせて読みたい「保育士が知っておくべき子どものADHD!その特徴や接し方は?」
壁面装飾は、保育園を充実したものにするためにも非常に大切なものです。
作る際は、必ず目的を持ち、目的にあったものを作成するようにしましょう。
保育士の負担を軽減させるためにも、子ども達に楽しんでもらうためにも、子ども達を主体とした壁面装飾作りをするとよいでしょう。
ただし、さまざまな特性の子がいるため、壁面装飾の場所を限定するなどの配慮は忘れないようにしましょう。
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