お役立ち情報
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経験を積んだ保育士がほぼ必ずといっていいほど担当することとなる、新人保育士の育成教育。どのように関わっていけば、新人保育士のやる気を引き出し、成長を後押しできるのでしょうか。今回は、新人保育士を育成するうえで大切にしたい指導のコツをご紹介します。
■目次
新人保育士は期待と不安、そして緊張などさまざまな気持ちが交錯して入職してきます。
子どもたちに好かれる保育士になりたい、子どもたちとしっかり向き合える保育士になりたい、保育士としてのスキルを学びたい…などいろんな思いがあることでしょう。
けれど実際は、理想と現実とのギャップに悩むことも少なくはありません。 その内容をいくつかご紹介します。
一番多い悩みは、人間関係がうまく築けないということ。
保育園というのは、園長先生を核として副園長や主任、各クラスリーダー、担任、看護師、栄養士や調理師などの給食関係者など、職員一人ひとりの役割がきちんと分かれています。
いろんな年齢の職員がいますし、保育の方法もさまざまです。
そんな中で、先輩保育士からのアドバイスがほしいけど緊張して聞けない…先輩保育士の指示がよくわからずミスしてしまう……などということは、よくあること。
質問しやすい雰囲気づくりや積極的な声かけがあれば、少しずつ職員の中に溶け込めるようになりますが、最初はどうしても関係づくりに悩んでしまうことが多いようです。
また子どもとの関わり方、保護者とのコミュニケーションをどのようにとっていいのかわからない新人保育士もいます。
保護者とはすぐにお互い打ち解け、信頼関係が結べるものではありません。
経験を積んだ保育士であれば、その方法がわかるようになりますが、新人保育士の場合はうまく対応できずに1人で抱え込んでしまうこともあるようです。
保育士の仕事は、子どもの保育だけではありません。
日誌の作成や連絡帳の記入、製作物など考えること、覚えること、やるべきことがたくさんです。
特に運動会や参観日、生活発表会などの行事前では新人保育士でも「まず自分で考えてみて」と任されることがあります。
そんな環境の中で、新人保育士はどのようにすればいいのかわからず、無駄に悩んでしまい、時間だけが過ぎていく……といったことも。
自分から先輩保育士にヘルプを出すこともできずに、1人で悩み考え込んでしまうこともあるようです。
新人保育士同士比べられることは本人たちも望んでいることではなく、本当につらいことです。
子どもたちとの関わり方、食事介助やトイレトレーニングの方法などの保育技術、ピアノや手遊びなどのレパートリーの差、保護者とのコミュニケーションの拙さなど、新人保育士同士で比べられると非常に焦りを感じます。
本当はそれぞれに長所があるはず。
それなのに短所ばかり指摘され、比較されれば当然自信を無くしてしまうでしょう。
このような新人保育士の悩みを踏まえた上で、新人保育士を育成する側としては、どのように関わっていけばいいのでしょうか。
新人保育士は初めは、子どもの1日の流れを把握するだけで精一杯。
子どもをゆっくり見る余裕もないほど、いっぱいいっぱいです。
そのため指示を行う場合は、「〇時までに着替えを終えましょう」「〇時から片付けを始めましょう」「〇時からお昼寝です」と時間を設定し、具体的にわかりやすく具体的に伝えましょう。
保育の中のルーティンワークをマニュアル化し、それに沿って説明すると保育の流れがつかみやすくなります。
子どもの生活の流れに慣れてきたら、子どもの視点で保育ができるように声かけしてみましょう。
まず子どものいいところを見つけ、共有しあうことを提案します。
このようにどんな小さな発見でもお互いに伝えあうことで、コミュニケーションがうまく取れるようになります。
きっと新人保育士も、楽しんで保育ができるようになるでしょう。
業務に慣れてきた新人保育士は、少しずつ自分らしい保育が出来るようになってきます。
と自分の成長を認めてもらえると、先輩は自分のことを見てくれていると嬉しくなって信頼関係が深まったり、仕事への熱意も高まってくるでしょう。
人は認められることで成長し、自分の個性や能力を十分に発揮できます。
1人の保育士として成長していることを認め、対等の立場で仕事をするように心がけましょう。
初めて新人保育士を育成する場合は、自分に余裕が持てずに焦ることもあるでしょう。
雰囲気がピリピリしていると、新人保育士が聞きたいことを聞けず、それがミスの原因につながってしまうことも。
先輩・後輩という上下関係をきっちりつくってしまうと、子どもたちもその雰囲気を感じ取ってしまい、気持ちよくのびのびと過ごすことができません。
新人保育士が安心できるように、お互いの視点で自分のクラスの保育について語り合う場を設けるようにしましょう。
特に、職員会議は職員同士の信頼関係が深まる絶好のチャンスです。
新人保育士に意見を求めたり、またその意見を取り入れたりすることで、新人保育士も職員の一員という自覚ができ仕事に対して意欲が高まるでしょう。
日々の仕事の中で新人保育士に「わからないことがあったら聞いてね」と声をかけることはありませんか?
何気なく行ってしまうこの声かけですが、実は新人保育士にはあまり向きません。
話しかけるタイミングがなかったり、話しかけづらい雰囲気であったりすると、新人保育士は自己解決しようとして、それがミスの原因につながるのです。
と、こちらから投げ掛けるようにしましょう。
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新人保育士がミスしてしまったり、仕事が遅かったりした場合、イライラしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、そんなときにきつい口調で指導してしまうのは逆効果かつ、お互いの成長にもつながりません。
のように、突き放すのではなく、共に悩み共に考える姿勢が大切。
この過程を通じて、新人保育士が自分の中で自分らしい保育を生み出すことができるのです。
また育成する側も保育士としてのスキルをあげ、ステップアップすることにつながります。
保育士は子どもの成長を支える仕事であり、その保育の現場は、子どもにとって居心地がいいものでなければいけません。
そのため新人保育士を1人の職員として認め、共に子どもたちにとって何が大切か、ということを考えていくことが大切です。
お互いに支え合う関係性がないと、子どもの姿からどんな小さな喜びを発見することはできません。
保育士として考えるべきことは、子どものために何ができるかという子ども主体の目線。
「先生大好き!保育園楽しい!」そう子どもたちに笑顔でいってもらえるような保育士になってもらうことが、何よりも大切なことです。
新人保育士は、いろいろな思いを抱え毎日の保育を行っています。
育成する側は日々頑張っていることを認め、安心して仕事ができる環境を整えてあげるべきです。
そして子どもたちにとって居心地がいい場所をつくるために、共に悩み・考え・成長していってほしいと思います。
保育士目線ではなく、子ども主体の保育園を一緒につくるという視点を忘れてはいけませんよ。
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