お役立ち情報
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砂遊びは保育園の子どもたちに人気の戸外遊びの1つで、子どもの発達を促す活動でもあります。ねらいを持って砂遊びを保育に取り入れることで、より子どもたちの力を伸ばせますよ。今回は、砂遊びのメリットや実際に保育士が現場で設定していたねらい、年齢別の保育士の関わり方をまとめました。注意点にも触れているため、日々の保育の参考にしてくださいね。
■目次
保育園での砂遊びのねらいは4つあります。
ねらいを意識して砂遊びに取り組むことで、より日々の戸外活動が充実しますよ。
ここからおおよその対象年齢を踏まえて、砂遊びのねらいを1つずつ紹介します。
出典:amazon.co.jp
身近な環境に興味を示し、なんでも手で触ってみようとする0歳から1歳の時期におすすめです。
子どもは自ら触って確認することで、周囲の物への理解を深めていきます。
晴れた日にはさらさら、雨の後はしっとりしているなど、日や場所による変化を楽しんでもよいでしょう。
保育士や友達とのやり取りが増える、2~3歳が対象のねらいとしておすすめです。
保育士と一緒に遊ぶことで、子どもは用具の使い方や遊び方を学びます。
ともに遊んで楽しさを共有することは、子どもとの信頼関係の深まりにもつながりますよ。
また、子どもが友達と一緒に遊ぶことで、子ども同士の交友関係が広がる場合もあります。
子どもの人間関係の成長を支えたい場合のねらいとしてもよいでしょう。
2歳以上になると、何かになったつもりで遊びを楽しむ“見立て遊び”が活発になります。
目の前にはない物事について少しずつ想像できるようになり、自分なりのイメージを膨らませて遊ぶことが増えます。
具体的には、砂で作ったご飯を用いてお家ごっこやレストランごっこをすることがありますよ。
砂遊びを通して、子どもの想像力を高めたいときのねらいとしてもおすすめです。
4~5歳になるとより想像力が増し、イメージしたものを詳細に再現しようとする姿が見られます。
友達と協力して、砂で大きなものを作って遊ぶこともありますよ。
また、語彙が増え表現力も豊かになるため、自分のイメージを言葉で相手に伝えようとすることが増えます。
友達と関わって遊ぶことが多い時期であるため、コミュニケーション能力の伸びを後押ししたいときのねらいとしてもよいでしょう。
保育園で砂遊びを子どもがするメリットは4つあります。
以下で詳しく解説します。
参照:ナツメ社|発達の気になる子へのケース別生活動作・運動・学習サポート実例集
砂遊びでは砂をつまむ、手で握るといった、手先を使う動きが多く行われます。
積極的に手先を動かすことで、指先の発達に働きかけることが可能です。
また、成長に伴って砂遊び道具も使うようになり、道具を扱う器用さも養われますよ。
近くで砂遊びをするうちにお互いに興味を持ち、一緒に遊ぶようになる場合があります。
お互いの思いがぶつかり、けんかになることもありますが、これは成長過程の1つです。
また、砂遊びでは材料の豊富さから、大きなものも作れます。
保育士や友達と一緒に砂で大きなものを作る中で、人間関係も深められますよ。
砂は軽くて扱いやすい反面、ちょっとした衝撃でもすぐに壊れてしまう性質があります。
思いがけずスコップがぶつかってしまい、作ったものが崩れてしまったという場面が遊びの中で多く見られます。
壊れてしまったからといってすぐに諦めず、何度も作り直すことで、子どもの忍耐力が育まれますよ。
また、どうして壊れてしまったのか考えることで、作り方を工夫するきっかけにもなるでしょう。
砂は扱いやすく形を自在に変えられるため、自分が想像したものを表現する材料として最適です。
自分のイメージを表現するにはどうしたらよいのか、子どもたちは試行錯誤しながらじっくりと取り組みます。
砂遊びの経験を重ねることで、子どもの表現力を高められますよ。
子どもの年齢によって、砂遊びのときの適切な保育士の関わり方は異なります。
ここでは0歳から5歳までの子どもが砂遊びをする時の保育士の関わり方について紹介します。
0歳でも砂遊びは可能ですが、必ず傍に保育士がついて行いましょう。
0歳は1人で座れるようになるのが砂遊び開始の目安です。
砂を口に入れたり、目や鼻に砂が付着したりする危険性があるため、傍を離れずに見守ることが大切です。
子どもと一緒に砂の感触を楽しむのはもちろん、スコップを使って見せるのもよいですね。
1歳の砂遊びでは、砂遊び道具を十分に準備しておきましょう。
保育士やお兄さん・お姉さんが使っている砂遊び道具に興味を持ち、自分も使ってみたいと思うようになる時期です。
スコップやバケツ、カップなど、なんでも欲しいというケースもあります。
砂遊び道具の数が子どもの人数に対して少ないと取り合いになり、喧嘩に発展するリスクもあるため注意が必要です。
砂遊び道具を十分に用意して、事前にトラブルを防ぎましょう。
一緒に砂遊びをするときは、保育士が型抜きした砂をあげたり、スコップで砂をすくったりするとよいですよ。
子どもと同じ道具を使い、正しい使い方を見せるのも、子どもにとっては学びになります。
2歳は見立て遊びが楽しくなる時期であるため、保育士も一緒に砂でごっこ遊びをするとよいでしょう。
ご飯を作ったり、時には保育士がお客さんになったりして、ごっこ遊びを盛り上げるのもおすすめです。
「パンください」「お魚ありますか?」と、具体的に声を掛けながら子どもの遊びのイメージを支えましょう。
また、中には特定の砂遊び道具に強い思いがある子どももいます。
見た目は同じでも子どもなりのこだわりがあり、お気に入りの砂遊び道具がないと感情が爆発してしまうケースがあります。
事前に保育士同士で情報を共有し、砂遊び道具を確保しておくとスムーズに遊ぶことができるでしょう。
保育士は子どもの遊びを近くで見守りながら、必要に応じて子ども同士の仲立ちをします。
友達と関わりながらごっこ遊びを展開していくため、楽しく遊んでいるときは見守りに徹しましょう。
時には言葉でうまく自分の思いを伝えられなかったり、感情をコントロールできず喧嘩に発展してしまったりすることもあります。
トラブルになってしまった場合は保育士が仲立ちとなり、お互いの気持ちを言葉にして代弁します。
保育士はあくまで代弁役であるため、保育士の思いで良し悪しを決めることのないように気を付けましょう。
>>>あわせて読みたい「【保育園でのごっこ遊び】メリットや保育士の関わり方とは?」
4歳は、子ども同士の遊びがさらに広がる時期です。
保育士は子どもたちの様子を見守りつつ、必要な環境を整えましょう。
子ども同士の遊びが盛り上がっている場面では介入せず、どんな遊びをしているのか、どんな道具があったら遊びがより発展するのかを考察しましょう。
また、4歳は砂で大きな山や川を作ることに魅力を感じる時期でもあります。
作っている途中でどうしてもうまくいかない場合は、ほかの友達がどうやって作っているのか観察するように促してもよいでしょう。
保育士が答えを言わずに子ども同士での解決を目指すことで、子どもたちは自分で物事をやり遂げる経験を積めるのです。
5歳になると、子ども同士で意見を出し合いながら遊びを進めるようになります。
友達と協力して大きな砂のお城を作ったり、複雑な道を作ったりしますよ。
子どもの遊びが崩れてしまいそうなときや、子どもだけではどうにもならない場合に限り、保育士がサポートするとよいでしょう。
また、遊びが何日間か継続して行われるようになるのも特徴です。
ほかの学年の職員にも伝えて、砂で作ったものを残しておいてあげると、より遊びが発展しますよ。
>>>あわせて読みたい「保育士にとって何歳児が大変?年齢別に対応のポイントを解説」
以下では、砂遊びをするときの注意点を解説します。
砂場で遊ぶ前に危険なものが落ちていないか、目視で砂場の安全をよくチェックしましょう。
ゴミやガラスなどの危険物が落ちている場合は取り除きます。
砂場にかかっているネットは足が引っ掛かりやすいため、外した後の置き場にも配慮が必要です。
また、公園では砂場に動物の排せつ物が紛れている場合があります。
散歩前に保育士が公園へ行って先に状況を見ておくと、公園に到着してから子どもたちがスムーズに遊べますよ。
特に0~1歳の乳児が砂遊びをする場合は、砂を口に入れないように声掛けや見守りをしましょう。
年齢が上がってもごっこ遊びで食べたふりをしているときに、誤って砂を口に入れてしまうことがあります。
万が一口に入れてしまった場合はすぐに口から出し、うがいをして水でよく口内をゆすぎましょう。
友達に向かって砂を投げると、砂が目に入って眼球が傷つく場合があります。
砂を投げてしまったときに伝えるのはもちろん、砂遊びで危険な行動が見られる場合は、遊ぶ前に砂を投げないことを改めて子どもに伝えましょう。
また、後ろに人がいることに気付かず、穴を掘っているときに砂を後ろに投げてしまうケースもあります。
もし目に砂が入ってしまった場合は、流水で洗い流しましょう。
流した後にまばたきをすると砂が取れやすくなるため、「目をぱちぱちしてね」と声掛けをして、まばたきを促します。
>>>あわせて読みたい「保育士必見!保育園での事故や怪我を防ぐヒヤリハットとは」
今回は、保育園で砂遊びをするメリットやねらい、そして保育士の関わり方についてまとめました。
砂遊びはメリットが豊富で、ねらいを持って取り組むことで子どもの成長をさらに後押しできます。
年齢はおおまかな目安であるため、目の前の子どもの姿を大切にしてどのような援助が適切なのか試しながら行ってくださいね。
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