お役立ち情報
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たくさんの子どもたちを預かる保育園には、ヒヤリハットがつきものです。ヒヤリハットを放置することは、命に関わる大きな事故を引き起こす可能性があります。未然に事故を防ぐためにも、保育園でのヒヤリハット対策は必要不可欠です。そこで本記事では、保育園で起こりやすいヒヤリハット事例や対策について解説します。
■目次
仕事中に危ないことが起きて「ヒヤッとした」「ハッとした」経験はありませんか?
ヒヤリハットとは、幸い事故には至らなかったが、その危険性をはらんでいた事柄のことをいいます。
このとき、「大事にならなくてよかった」と放置するのは厳禁です。
子どもは好奇心旺盛で危機管理能力が未熟なため、保育現場には常にヒヤリハットがつきまといます。
>>>あわせて読みたい「【場面別】保育園で起こりやすい事故!未然に防ぐためには?」
保育園で発生するヒヤリハットには、どのようなものがあるでしょうか。
具体的な事例をご紹介します。
●うつぶせで寝ていた
●毛布やタオルケットが顔にかかりそうになっていた
●子どもが毛布やタオルケットの中に潜っていた
●子どもの体が、他の子どもの上に乗っていた
午睡中に起こりやすい事故として、窒息やSIDS(乳幼児突然死症候群)が挙げられます。
SIDSは乳幼児が突然死する原因不明の病気のこと。
厚生労働省の調査によると、令和元年には78名の乳幼児がSIDSで亡くなっており、乳児期の死亡原因としては第4位となっています。
うつぶせで寝たときの方が発生率が高いSIDS。
窒息のリスクもあるため、午睡は必ずあおむけに寝かせ、ブレスチェックも怠らないようにしましょう。
参照:厚生労働省|「乳幼児突然死症候群(SIDS)について」
>>>あわせて読みたい「保育園での午睡のねらいとは?目安時間や配慮すべきポイント」
●スーパーボールなどの小さいおもちゃが乳児の近くに落ちていた
●シールをはがして舐めていた
●虫を捕まえて口に入れようとしていた
●シャボン玉液をストローで吸いそうになった
0歳~3歳児は、あらゆるものを口に入れたがります。
これは、触ったり口に含んだりすることで情報を収集する幼児特有の学習行為。
しかし、一歩間違うと大きな事故につながってしまいます。
月齢に合った大きさのおもちゃを使用する、部品やゴミが落ちていないかを確認するなど、環境の整備を徹底しましょう。
また、3歳以上の子どもであっても状況によっては誤飲の危険性があるため、注意が必要です。
●子ども同士がアレルギー成分の入ったおやつの交換をしていた
●アレルギーを持つ子どもに、誤って一般給食を配膳しそうになった
●アレルギー成分を含む食材を触った手で、アレルギー児に触れてしまった
●好き嫌いのある子どもが、友だちに給食を食べてもらっていた
食物アレルギーは命に関わる重大な事故につながります。
アレルギー児がいる場合は、給食の配膳やおやつの提供で間違いが起きないように意識しましょう。
また、食物アレルギーは触っただけでもアレルギー反応を起こしてしまう場合があります。
保育士自身はもちろん、子ども同士のやりとりにも注意する必要があります。
>>>あわせて読みたい「保育士が知っておくべきアレルギー対応!対策や対応の流れを解説」
●ブランコの近くを子どもが通り、ぶつかりそうになった
●滑り台の上で、後ろの子どもが前の子どもを押していた
●遊具を本来の遊び方とは違う方法で使っていた
●遊具が老朽化し、嫌な音を立てている
遊具などの園庭遊びで怪我をしてしまう子どもは少なくありません。
しかし、些細なヒヤリハットを見逃し続けると、最悪の場合、死亡事故につながる可能性があります。
大人は遊具の正しい使い方を知っていますが、子どもが同じような使い方で遊ぶとは限りません。
そばで見守りながら、子どもの目線で危険をチェックしていきましょう。
●窓やドアを乱暴に閉めていた
●廊下を走っていた子どもたちがぶつかりそうになった
●トイレの床が濡れていて、子どもが滑ってしまった
●子どもが椅子の上に登っていた
保育園内にも危険な場所はたくさんあります。
窓やドアに指を挟んだり、子ども同士が衝突して転んでしまうことも少なくありません。
子どもたちには、室内でのマナーをきちんと指導していきましょう。
また、子どもが落ち着いて遊べるような環境を整えることも大切です。
●子どもが野良猫を追いかけて走り出した
●乱暴な運転をする自転車に接触しそうになった
●子どもが落ちている煙草に興味を持っていた
●停車している車に触ろうとしていた
保育園が行うお散歩は、子どもたちに交通ルールを教える機会にもなります。
しかし、園の外に出ることで子どもたちのテンションが上がってしまい、保育士をハラハラさせてしまうことも……。
いつもはおとなしくしている子どもが突然飛び出すことも珍しくありません。
広い視野で全体の動きを見ながら、安全なお散歩を行いましょう。
>>>あわせて読みたい「保育園の散歩のねらいとは?トラブルを防いで安全に楽しむ方法」
事故を防ぐために、保育園で行うべきヒヤリハット対策について解説します。
保育士がヒヤリハットに気づいたときは、すぐに園内で報告・共有するようにしましょう。
このとき、ヒヤリハットを報告した保育士に対して「そんなことが起きるなんて不注意すぎる」「もっと注意深く子どもを見るべきだ」などと叱責するのはNG。
ヒヤリハット対策として最も避けたいのは、保育士が報告しづらい空気を作ってしまうことです。
保育士同士がヒヤリハットについて意見交換したり、アドバイスし合える環境を整えましょう。
ヒヤリハット対策には、子どもの目線で危険を確認することが必要不可欠です。
❶物理的に子どもの目線に立つ
子どもは大人よりも身長が低いため、大人とは見えている世界が異なります。
遊具や室内の安全確認は、必ず子どもの目線で行うようにしましょう。
❷心理的に子どもの目線に立つ
子どもは、大人が想定しない行動を起こすことが少なくありません。
そのため、「子どもはこんなことをしたくなるかもしれない」という発想をいくつか箇条書きに残し、それを踏まえてヒヤリハット対策を考えるのがおすすめです。
保育士がヒヤリハットに気づいたときは、ヒヤリハット報告書に記載しましょう。
ヒヤリハット報告書に書く項目は園によって異なりますが、5W1Hを意識すると簡潔にまとめることができます。
5W1H | 内容 |
---|---|
When | ヒヤリハットに気づいた日時 |
Where | ヒヤリハットの発生場所 |
Who | 対象となる子どもの名前 |
What | 具体的に起きた出来事 |
Why | 原因として考えられること |
How | どのように対応したのか |
また、上記に加えて改善策を記入するのもおすすめです。
子どもは、度々大人の予想を超えた行動を起こすもの。どんなに注意していてもヒヤリハットは発生してしまいます。
ヒヤリハット報告書は始末書ではないため、書くことをためらう必要はありません。気づきを共有し、事故を防ぐことが大切です。
今回は、保育園で起こりやすいヒヤリハットについてまとめました。
保育現場では常に発生してしまうヒヤリハット。
「大事にならなくてよかった」と安堵することが、次の事故につながります。
本記事で紹介したヒヤリハット事例などを参考に、安全な保育を行っていきましょう。
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