お役立ち情報
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保育士が転職する際、面接で前職の退職理由を聞かれることがあります。これをうまく説明できないと、悪い印象を与えたりマイナスに捉えられたりすることがあるため、注意が必要です。しかし、退職理由をどのように伝えたらよいか、適切な言い回しに悩むこともあるでしょう。そこで今回は、保育士の面接で退職理由を伝える際のポイントや、具体的な回答例を紹介します。
■目次
保育士が転職する際、退職理由の答え方について悩むケースがよくあります。
これは、保育士が退職する理由の多くがネガティブなものであるためです。
東京都で働く保育士を対象とした調査によると、保育士が現在の職場を退職したいと考える理由は以下の通りです。
上記のデータから分かる通り、労働環境に対する悩みが上位を占めています。
中には、「もしかして自分だけ?」「自分には忍耐力がない……」などと悲観的になってしまい、周囲に打ち明けられず苦しんでいる人もいるかもしれません。
しかし、誰もが同じことで悩んでいると思うと、少し気が楽になるのではないでしょうか。
面接官が退職理由を尋ねる背景には、次のような理由があります。
面接官は応募者がどんなビジョンを持って転職しようとしているのかを知ることで、園との相性をチェックし、それを評価しています。
また、「転職後は心機一転頑張ってくれるのか」「またすぐ辞めてしまわないか」という点を見極めるために、退職理由を聞いている場合もあります。
退職理由の上手な伝え方を知る前に、まずは避けるべき伝え方をチェックしましょう。
人間関係の悪化や給料の低さなど、ネガティブな退職理由をそのまま伝えるのはNG。
ありのままに伝えてしまうと、「転職後も同じ理由ですぐに辞めてしまうのではないか」と不安視されてしまう可能性があります。
退職理由が自分の力ではどうにもできない問題だったとしても、環境や人のせいにすることは、相手に悪い印象を与えかねません。
面接官は応募者の不平不満を聞きたいわけではないということを覚えておきましょう。
問題を改善するために、どのような行動をしたかに焦点を当てて話すことが大切です。
少しでも面接での印象を良くしようとして、嘘の退職理由を作り上げてしまう人もいるかもしれません。
しかし、一度嘘をつくとまた苦しい嘘を重ねて矛盾が生じてしまったり、罪悪感を抱いたりすることにもなりかねないため、避けた方がよいでしょう。
何らかの不満があって転職を決めたことは、面接官も十分理解しています。
そのため、嘘はつかずに正直に答えるのがベターです。
>>>あわせて読みたい「【保育士の面接対策】よくある質問やマナー・服装について解説」
ここからは、退職理由の上手な伝え方を紹介します。
退職理由は伝え方次第で与える印象が変わってくるため、できるだけポジティブに、この先を見据えた答え方ができるとよいでしょう。
どのような職場でも、少なからず人間関係に悩むことはあります。
「園長が厳しすぎる」「職員に一体感がない」「保育士同士のコミュニケーションがうまくいかない」などの不満は、一方で自分がもっと良い人間関係を構築したいという意欲の表れでもあります。
この前向きな気持ちを相手に伝えましょう。
回答例
職員同士の連携を重視した環境で働きたいと思い、転職を決意しました。
以前の園では、保育士が各々の理想に基づいた保育を行い、のびのびとした雰囲気の中で保育活動を行っていました。
この経験から個々での力を向上させることができたため、今後は職員同士で一緒に何かを作り上げられるような環境で、チームワークを大切にした保育を実現していきたいと考えています。
保育士の給料の低さは、退職理由の上位に挙がっています。
残業や休日出勤があると報酬が見合っていないと感じやすく、給与水準の低さを認識してしまうのです。
しかし、保育園は国から支給される補助金で運営されており、保育士がいくら頑張っても、それを給料に反映させることが難しいという事情があります。
給与の低さが退職理由となる場合、目先の給与や手当だけではなく、将来的なキャリアについてどう思っているかも伝えることが重要です。
将来的にも意欲的に貢献し成長していく意向を見せることで、「長期的な視野で頑張ってくれそう」と評価してもらえるでしょう。
回答例
以前の職場では多様な保育活動を積極的に取り入れていたため、幅広い経験を積むことができました。
しかし、その努力が十分に評価されない状況に疑問を感じていました。
やりがいはあったものの、仕事へのモチベーションを維持することが困難になり、適切な評価が得られる職場環境を求めて転職を決意しました。
キャリアアップ制度が整っている貴園で、精一杯保育士としての経験を積んでいきたいと考えています。
多くの保育士が、業務量の多さに悩んでいます。
そんな保育士の負担を少しでも軽減させようと、さまざまな取り組みを行っている保育園も少なくありません。
面接では、この点に焦点を当てて回答してみるとよいでしょう。
回答例
以前勤めていた園では、書類作成や保護者への連絡が手書きや電話に依存しており、常に残業が発生していました。
もっと効率よく仕事ができないかと悩んでいたところ、インターネットを活用したシステムで業務の負担軽減に努めている貴園の存在を知り、非常に魅力を感じて転職を決意しました。
業務の効率化によって、子どもたちと過ごす時間が増えることは、大きなメリットだと感じています。
体調不良で働けなくなった場合、自己管理能力がないのではないか、と認識されてしまう可能性があります。
この場合「今は体調に問題はない」ということを明確に伝え、安心してもらうことが大切です。
回答例
以前の園では忙しさから仕事と生活のバランスを保つことが難しく、体調を崩してしまいました。
その際は悔しい思いもしましたが、通院と静養に専念した結果、現在は体調が回復しており問題はありません。
休養中は自分の働き方をゆっくり見直すことができ、仕事を一人で抱え込まないことや、先輩や同僚に助けを求めることの大切さに改めて気付くことができました。
今後は体調に十分気を付けながら、貴園で力を発揮していきたいと思っております。
退職理由は、転職の面接では必ずと言ってよいほど質問されるものです。
そのため、事前に回答を準備しておくことで、当日焦ることがないようにしましょう。
まずは応募する保育園をリサーチし、情報を得ておくことが大切です。
上手に退職理由を伝え、応募先にマッチする人材であることをアピールしましょう。
>>>あわせて読みたい「【保育士の転職】志望動機をうまく書くための書き方やコツを解説」
今回は、保育士の面接で退職理由を伝える際のポイントや回答例を紹介しました。
面接では伝えづらい退職理由ですが、ポジティブに伝えることを心掛ければマイナスな印象は持たれないでしょう。
本記事を参考にして、自信を持って面接に臨んでくださいね。
面接で何を聞かれるか不安に思っている方もいるでしょう。
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