保育士がアンガーマネジメントをするメリットは?方法も紹介

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アンガーマネジメントは、怒りの感情をうまくコントロールする手法として注目されています。保育にも効果的であると考えられ、保育士の研修にも取り入れられていますよ。感情を制御しようとしても、場面によってはついイラッとしてしまう人もいるのではないでしょうか。今回はアンガーマネジメントのメリットと、保育士におすすめの具体的な方法を紹介します。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、怒りの感情とうまく付き合うために考案された心理トレーニングのこと。

1970年代のアメリカにおいて、犯罪者を対象に行われた矯正プログラムが始まりでした。

【目的】
怒らないことを目指すのではなく、怒りの感情をうまく自分でコントロールすること。

公私問わずストレスを感じる人が多い現代では、人間関係を良好にするための手段として注目されています。

参照:一般社団法人日本アンガーマネジメント協会|アンガーマネジメントとは?

保育士がアンガーマネジメントを取り入れるメリット

職業柄多くの人と関わる保育士がアンガーマネジメントを取り入れるメリットは、3つあります。

  • 1.気持ちの切り替え方を学べる
  • 2.保育の質の向上につながる
  • 3.園の人間関係に活かせる

保育士は子どもの命を預かるため責任が重く、働くうえで過剰なストレスがかかることもあります。

普段は怒らないことでも、ストレスが溜まってつい怒ってしまったという経験がある人もいることでしょう。

ここからは、保育士にとってのアンガーマネジメントのメリットについて、詳しく紹介します。

気持ちの切り替え方を学べる

アンガーマネジメントを知ることで、気持ちの切り替え方を学べます。

怒りの感情は誰にでもあるものです。

ただし、ずっとイライラしていては、周りに悪影響を与えます。

子どもの前ではもちろん、同僚の前でも怒りの感情をあらわにすることは、仕事によくない効果をもたらすことでしょう。

保育士の立場によっては、パワハラと捉えられてしまうこともあります。

怒りに対処する適切な方法を知ることで、気持ちをうまく切り替えられるようになりますよ。

保育の質の向上につながる

怒りの感情にうまく対処することは、保育の質の向上にもつながります。

感情の波が激しいと、子どもにとってよい保育はなかなかできません。

また、子どもの姿がよく見えず、適切な援助が行えない場面もあるでしょう。

自分の怒りと向き合い、対処することで、感情の起伏を抑えられます。

気持ちがフラットな状態をできるだけ維持すれば、保育の質が向上しますよ。

園の人間関係に活かせる

アンガーマネジメントは園の人間関係にも活かせます。

子ども相手なら許せることも、同僚相手では許せずに怒ってしまうこともあるでしょう。

ただし、感情の起伏が大きかったり、機嫌が悪かったりすると「あの人はいつも怒っているから相談しづらい」と捉えられ、チームプレイの妨げになってしまうこともあります。

保育の現場では職員同士の連携が重要です。

行事はもちろん、日常の保育場面でもスムーズに連携をとることで、子どもによりよい環境を提供できます。

アンガーマネジメントを取り入れることは円滑なコミュニケーションにつながり、職場の人間関係にもよい影響をもたらしますよ。

>>>あわせて読みたい「保育士が子供に怒りすぎてしまう原因は?対処法や叱るときのコツ」

保育士におすすめのアンガーマネジメント

ここでは保育士におすすめの、仕事中にできるアンガーマネジメントを4つ紹介します。

  • 1.ゆっくり深呼吸をする
  • 2.息を6秒間止める
  • 3.気持ちを切り替えられる方法を前もって考えておく
  • 4.イライラしたときのことを振り返り、原因を考える

特に呼吸に関する方法は、意識すればすぐにできるためおすすめですよ。

ここから1つずつ実践方法を紹介していきます。

ゆっくり深呼吸をする

怒りを感じたときには、ゆっくり息を吸って吐きましょう。

感情が高まってイライラすると、交感神経が優位になって血圧も上がります。

どんどん怒りが増して、不要な言葉を言ってしまった経験がある人もいることでしょう。

公私問わず、心無い言葉を言って後悔した人もいると思います。

気持ちを落ち着けるには、交感神経と反対の働きをする副交感神経が大きな影響をもたらします。

ゆっくりと深呼吸することで副交感神経が活発になり、少しずつ怒りを落ち着けられますよ。

参照:ウェルビーイングクリニック駒沢公園|「怒り」はどのくらい身体へ影響を及ぼすのか?
参照:ウェルビーイングクリニック駒沢公園|自律神経という切り口で「怒り」の対処法を考える

保育士向けポイント
深呼吸を行ううえでは必要な物がないため、保育中でも気軽にできておすすめです。
意識して深呼吸をし、怒りを落ち着けてから行動するようにしましょう。

息を6秒間止める

イライラしたときは、息を6秒間止めましょう

人間の怒りのピークは6秒といわれています。

6秒経つと怒りが増幅せず、少しずつ気持ちが落ち着くため、ぐっと息を止めてやり過ごしましょう。

また、息を止めることで意識が呼吸に集中し、イライラしていた事柄からも注目をそらせますよ。

保育士向けポイント
保育中であれば子どもからは目をそらさず、「1、2、3……」と心の中で数を数えながら息を止めます。
6秒経過した後は穏やかに声掛けをしながら、相手に対応しましょう。

気持ちを切り替える方法を前もって考えておく

怒りを感じた場合に備えて、事前に気持ちを切り替える方法を考えておきましょう。

水を飲む、ハンドクリームを塗るといった、簡単にできる気持ちの切り替え方法を用意しておきます。

怒りの対象から意識をそらすことで、距離を置いて冷静に物事を考えられるようになりますよ。

ハンドクリームであれば好きなブランドや匂いなど、こだわりの物を用意してもよいでしょう。

参照:一般財団法人茨城県メディカルセンター|怒りが健康に与える影響とは?アンガーマネジメントを身につけよう!(2022年7月)

保育士向けポイント
職業柄手洗いや消毒の回数が多く、手荒れに悩む保育士もいることでしょう。
ハンドクリームなら手先のケアもできるため、特に冬場の乾燥する時期にぴったりです。
前もって自分がリラックスでき、気持ちを切り替えられる方法を用意しておくことで、少しずつ怒りにも対処できるようになります。

イライラしたときのことを振り返り、原因を考える

こちらは休憩時間やトイレに行ったときなど、少し時間ができた際におすすめの方法です。

1人になってイライラしたときのことを振り返り、怒りの原因を考えてみましょう。

原因を知ることで対応方法を考えたり、原因を取り除く努力ができたりします。

保育士向けポイント
仕事が自分の思い通りにいかなかった場面や子どもの言葉に感情が高ぶった場面など、保育士によってさまざまな状況があることでしょう。
振り返る際はイライラした場面を記録しておくと、自分がどういう状況で怒りやすいのか把握しやすくなりおすすめです。
自分の考え方の傾向や怒りやすいポイントをおさえることで、似た場面に遭遇したときに対処しやすくなりますよ。

保育士がアンガーマネジメントに取り組む際の注意点

保育士がアンガーマネジメントに取り組むうえで気を付けることは、すぐにできなくても気にしないことです。

アンガーマネジメントは、誰もが最初から完璧にできるわけではありません。

人によって性格や取り囲む環境が違い、合う方法と合わない方法があります。

一度できなかったからといって諦めたり悲しんだりせずに、継続して取り組むことが重要です。

続けることで習慣化し、いつの間にか怒りに対処できていたという場合もあります。

色々なアンガーマネジメント方法を試しながら、自分に合った方法を見つけてみてくださいね。

まとめ

今回は保育士がアンガーマネジメントを取り入れるメリットと、具体的な実践方法を4つ紹介しました。

多くの人と関わり、責任も重い保育士はストレスを抱えやすく、怒りを感じる場面もあるでしょう。

怒りへの対処法を知り適切に対応することで、うまく自分の感情と付き合えるようになります。

自分に合った方法を試し、よりよい保育に活かしてくださいね。

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