「保育の質」とは?概要や具体的な取り組み事例を解説!

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こども家庭庁は、2025年度以降の保育政策の新たな方向性として、政策の軸を「量」から「質」へと転換することを発表しました。しかし、具体的に何を指すのか、どのように改善していくべきなのか疑問に思う保育士の方も多いのではないでしょうか。本記事では、「保育の質」の具体的な内容や、「保育の質」向上に向けた取り組みについて解説します。  

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「保育の質」とは

こども家庭庁は、2025年度以降の保育政策の新たな方向性として、政策の軸を「量」から「質」へと転換することを発表しました。

待機児童の大幅な減少を受け、待機児童解消を目的とした数値目標は設けず、地域のニーズに応じた質の高い保育を目指します。

「保育の質」の柱は、以下の通りです。

地域の保育ニーズへの対応

子育て家庭支援の推進

保育人材の確保とDX活用による業務改善

①地域の保育ニーズへの対応

地域ごとの保育ニーズを把握し、適切な保育サービスを提供することが求められます。

例えば、待機児童が多い地域では保育施設の増設、人口減少地域では地域型保育や異年齢保育の導入などが求められるでしょう。

また、夜間や休日保育を必要とする家庭向けに柔軟な運営体制を整えるなど、地域特有の状況に応じた対応が必要となるため、自治体や保育施設が連携し、地域住民からの意見を反映させる取り組みが進められています。

②子育て家庭支援の推進  

保護者が安心して子育てできる環境を整えるため、育児相談窓口や地域の子育て支援センターの充実が進められています。

また、子育て世帯への情報提供を強化するため、SNSやアプリを活用した情報発信や、子育てイベントの開催が行われています。

これらの取り組みを通じて、子どもの健全な成長と保護者の精神的安定を図っています。  

③保育人材の確保とDX活用  

保育の質を維持・向上させるためには、優れた保育人材の確保が欠かせません。

保育士資格取得を支援する奨学金制度や、復職を目指す潜在保育士への再研修プログラムが推進されています。

また、働きやすい職場環境を整備するため、労働条件の改善やワークライフバランスを重視した勤務形態の導入が進んでいます。

加えて、デジタルトランスフォーメーション(DX)の活用により、業務効率化が図られています

例えば、保育記録のデジタル化や、子どもの健康管理アプリの導入が保育士の負担軽減に寄与しています。

このような動きによって、保育士がより子どもと向き合う時間を確保できるようになり、質の高い保育の提供につながるでしょう。

参照:「保育政策の新たな方向性」について|こども家庭庁

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「保育の質」向上に向けた取り組み

保育士の専門性向上や環境改善、保護者との連携強化など、さまざまな観点から保育の質を高める取り組みが進められています。

ここでは保育の質向上に向けた具体的な取り組みを解説します。

保育士の専門性の向上 

定期的な研修や資格取得支援を通じて、保育士のスキルアップを促進することが求められています。

これにより、質の高い保育サービスを提供できる人材の育成を目指しています。

また、保育士が最新の保育方法や教育理論を学べるよう、専門家を招いた講習会やワークショップの開催も行っています。

保育環境の改善

施設の安全基準や子ども一人あたりの保育士配置基準を見直し、快適かつ安全な環境づくりを推進しています。

具体的には、老朽化した施設の改修や遊具の定期点検を行い、子どもたちが安心して過ごせる空間を提供しています。

また、自然との触れ合いを促進するため、屋外保育エリアの充実や地域社会と連携した活動を取り入れる取り組みも進められています。

>>>あわせて読みたい「【2025年最新版】保育士の配置基準とは?見直しや計算方法」

保護者との連携強化

保護者が保育内容を把握しやすくするための情報提供や、子育て支援を目的とした相談窓口の整備などが進められています。

保育所では、保護者参加型のイベントや日々の活動を共有するための連絡アプリの導入が行われており、保育士と保護者との円滑なコミュニケーションを図っています。

評価・改善の仕組みの導入

保育所ごとの自己評価や第三者評価を実施し、定期的に保育の質を見直す仕組みを構築しています。

この仕組みにより、保育現場での良い取り組みが他の施設にも共有されるようになり、全体の質の向上につながるとされています。

また、評価結果を基にした改善計画を具体的に策定し、進捗を定期的に確認することで、保育サービスの透明性を高められるでしょう。

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まとめ

こども家庭庁が示した「保育の質」の向上に向けた新たな方向性は、保育士にとって大きな転換期となります。

「保育の質」の向上には、専門性の強化や保育環境の改善、保護者との連携強化が不可欠です。

保育士自身も新たな役割を担い、より質の高い保育を実現するための取り組みが求められています。

理想の職場でその役割を果たすためには、ぜひ『保育求人ラボ』に登録し、自分に合った環境で成長を続けていきましょう。

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