保育士が園長になる方法とは? 仕事内容や必要なスキルを解説

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保育士を長年経験していると、最終的なステップアップとして自分の理想とする保育園を作ってみたい、と思うのは自然なことではないでしょうか。保育園の責任者である園長は、そこで働く職員や子ども達を守らなければいけない重要な仕事です。今回は、園長になるための具体的なルート、仕事内容や必要なスキルについてご紹介したいと思います。

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公立保育園と私立保育園では園長になるルートが異なる

保育園には、地方自治体(市区町村)が運営している公立保育園と、社会福祉法人や学校法人をはじめ、NPO法人や民間企業などが運営する私立保育園の2種類があります。

そして、園長になるためのルートはそれぞれで異なります。

ただ公立・私立ともに共通していえることは、園長になりたいのであれば、担任・リーダー・主任保育士を経験し、十分な保育の知識と技術を身につける必要があるということでしょう。

公立保育園の場合

公立の場合は、保育士は地方公務員にあたるので、公務員試験に合格し正職員であること、そして10年以上の保育士経験が必要です。

昇格試験を受験し、自治体からの承認を受けてから公立保育園の園長となることができます。

私立保育園の場合

私立の場合は、基本的に資格は必要なく誰でも園長になれますが、独自の基準で園長を選定しているところが多い傾向

家族経営している保育園の場合は、園長職は親から子どもへ、または親族へと引き継がれることがほとんどです。

また法人が新規に保育園を開園する場合、園長職を募集にかけている求人も。

これは法人から雇われている園長ということになりますので、保育士資格や経験不問とする求人もあり、経験が少なくてもチャンスはあります。

自分で保育園を立ち上げる場合、ハードルは高いですが、経験と知識をいかして挑戦してみてもいいかもしれません。

>>>あわせて読みたい「保育士の役職は何がある?仕事内容やなるための条件を解説

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園長はどのような仕事をするの?

園長は現場からは少し離れたところでから、保育園が子ども達にとってよりよいものになるように、健やかに過ごせる場所であるように見守ります。

そのためにも、広い視野をもちあらゆることに注意していくことが大切です。

具体的にどのような仕事をするのか、いくつか挙げてみました。

地域や行政との連携

資金の管理

安全管理と衛生管理

人事・採用活動

クラス全体の雰囲気の把握

苦情など保護者の対応

職員のマネジメント

行事の挨拶や会議の出席

書類の確認

職員の健康管理

地域や行政との連携

保育園を経営していくうえで、地域や行政との連携は欠かせません。

保育園は地域に強く根付いていくものであるため、子ども達を地域全体で見守り、安心して過ごせる環境づくりが大切です。

地域での行事は、現在の保育の動向やその地域の環境について情報収集するためにも欠かせません。

行政には、補助金の申請や書類の届け出などで関わることがあります。

資金の管理

運営に関わる経費や保育士の給与等に関して資金を管理します。

国や自治体から支給される措置費補助金の収入、そして経費などの支出から計算した予算計画をもとに行います。

金銭面に関してはミスが許されない大変重要な仕事であるので、事務長もしくは運営する園長が基本的に行うことが多いでしょう。

安全管理と衛生管理

子ども達が一日の大半を過ごす保育園は、安全面と衛生面に特に注意を払う必要があります。

園庭の遊具や砂場、保育室の窓やベランダなど定期的に点検をし、子ども達がケガしないように園内の設備点検を定期的に行います

また毎日の検食チェックも。子ども達に適切な味付けか、異物混入や異変は見られないかも確認します。

もちろん園長以外の職員が担当することもありますが、園長は、常に保育園の安全管理と衛生管理に気を配らければいけません。

人事・採用活動

保育園の雰囲気や保育の質を高めるような保育士を採用することも園長の仕事です。

新規募集の場合は、保育士の派遣会社の担当者と話をしたり養成学校への求人を出すことも。

見学者の受け入れや採用面接などの出席も行います。

クラス全体の雰囲気の把握

保育園全体の管理をするために、職員会議に必ず出席し、各クラスの状況を把握することが大切です。

クラスで何か流行っている病気がないか、トラブルがないかなど対策をとるためにも知っておく必要があります。

苦情など保護者の対応

園内でのトラブルは、主任が対処できない場合、園長が保護者と直接面談することがあります。

園全体の責任者である園長は、何かトラブルや事故が起こったときに説明責任を問われるため、常に意識して保護者とのコミュニケーションをとっておく必要があります。

職員のマネジメント

保育の質を上げるためには、現場で直接子どもと関わっている保育士のマネジメントがとても重要です。

職員のスキルを上げるために、積極的なアドバイスや研修など学びの場を作ることも必要でしょう。

一人ひとりの職員の保育の評価をきちんと行い、モチベーションにつなげることも保育士の質を高めることにつながります。

行事の挨拶や会議の出席

運動会や生活発表会での行事などの挨拶や、職員会議、管理職の重要な会議、系列園での出席は必ずしなければいけない職務です。

園長はその保育園の質を表すものであるため、しっかりとした対応が求められます。

書類の確認

保護者向けの園だよりの内容は、適切なものかどうか園長が必ず最終チェックする必要があります。

保育士の指導計画書や保育日誌なども目を通さなければならず、事務仕事が多いです。

また緊急時、保護者にお伝えしなければならない配布物も沢山あります。

保護者にきちんと理解が得られるような書類を作成しなければなりません。

職員の健康管理

職員の健康管理も重要です。

毎年行われる健康診断の結果に基づいて、必要があれば面談し、身体面のみだけではなくメンタル面のフォローも必要となってきます。

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園長になるためのスキルとは

現場で働く保育士がその職務に集中できるように、また保育園で過ごす子ども達が安全に楽しく過ごせるように、園長の責任はとても重大です。

園長になるためのスキルは、誰でも持っているものではありません。

そしてそれは経験だけでカバーできるものではなく、どのような保育園にしたいか、どう子どもと関わっていきたいかという具体的なビジョン、そして熱い思いも必要です。

コミュニケーション能力

保育園を運営していくには、職員や保護者だけでなく、地域の方々、行政など関わる人がたくさんいます。

自分一人だけで運営することは決して出来ませんし、多方面への細やかなアプローチが必要になります。

そこでしっかりと理解を得られることで、経営が安定するといっても過言ではないでしょう。

保育士やその環境への気配り

現場から離れている園長は、現場の声が少し届きにくくなっています。

できるだけ現場に顔を出し、現場の保育士や子ども達の声を聞くことで、保育園の運営に活かせるでしょう。

冷静に対応する能力

子どもはいつも元気に動いているため、小さなことから大きなことまでいつもトラブルが起こっています。

クラス担任や主任が対応できないくらいの大きなトラブルがあった場合、園長が冷静に対処できるか、保護者にきちんと説明ができるかということは、現場の保育士にとても大きな安心感を与えます

現場の保育士のフォローもしつつ、冷静な判断が求められるでしょう。

>>>あわせて読みたい「保育士はコミュニケーション能力が重要!ポイントや磨き方を紹介」

まとめ

園長は、子どもの命を預かる保育園の運営と管理を任される責任ある仕事。

経験をしっかりつんで、保育士としてのスキルを磨く必要があります。

より具体的なビジョンが明確になり、強い熱意を持っているのであれば、園長へのキャリアアップに挑戦してみましょう。

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