保育園での絵本の読み聞かせ|ねらいや読み聞かせるコツは?

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保育における読み聞かせは、子どもの心の成長に非常に役立つ大切なものです。保育のさまざまな場面で取り入れられている読み聞かせですが「なかなか集中してくれない」「騒いでしまう」と、悩む保育士も少なくありません。今回は、保育園での読み聞かせに関するねらいや読み聞かせるコツ、注意点について解説します。

保育園で読み聞かせを行う場面は?

保育園で読み聞かせを行う場面は、以下のものが挙げられるでしょう。

昼食やおやつの前

午睡の前

子どもの自由遊びの時間

保育活動の導入

…など

上記のように、保育のさまざまな場面で読み聞かせは行われます。

読み聞かせは、子どもをリラックスさせたり、感性を豊かにしたり、言語能力の向上が期待できたりと、子どもの成長にとって良い影響があります。

それゆえに、保育園での読み聞かせが重要であることが分かりますね。
>>>あわせて読みたい「【午睡前の絵本】年齢別!読み聞かせにおすすめの絵本8選 」

 

保育園で行う読み聞かせのねらい

保育園で行う読み聞かせのねらいは、以下の点が挙げられます。

語彙力や読解力を向上させる

読み聞かせを通して、保育士とのコミュニケーションを楽しむ

気持ちを安定させる

想像力を身につける

集中力や共感力を養う

脳が活発になる

好奇心を育む

読み聞かせは、言葉の習得などの学習面はもちろん、子どもの心の成長に大いに役立ちます。

まだ言葉が理解できない乳児であっても、保育士の声色やその場の空気を敏感に感じ取り、想像力を養うことができるのです。

また、自己肯定感を高める効果もあることから、子ども同士のトラブルも減り、保育をスムーズに進められるようにもなります。

何よりも読み聞かせは、一種のコミュニケーションツールとして、保育士と子どもの信頼関係を強める効果が期待できるのです。
>>>あわせて読みたい「【年齢別】保育士が読み聞かせを行う際の絵本選びのポイントは? 」

 

子どもを惹きつける読み聞かせのコツは?

読み聞かせを行う際、子どもの中には集中してくれない子が出てくるときもあるでしょう。

保育士が読み聞かせの方法を少し工夫することで、そんな子どもも絵本の世界に誘うことができるかもしれません。

子どもを惹きつける読み聞かせのコツは、以下の通りです。

声に抑揚をつける

絵本を読む際は、これでもかというほど大げさに抑揚をつけましょう。

最初から最後まで一定の読み方では、子ども達も途中で飽きてしまう可能性があります。

迫力のあるシーンでは、声を大きくしてみたり、反対にシリアスで暗いシーンでは、声を小さくして読んでみたり…
物語のシーンにあわせて読み方を変えることで、聴いている子どもの「この後どうなるんだろう…!」というその後の展開へのワクワク感を高めることができるでしょう。

声の大きさだけでなく、早口にしたりゆったり読んだり…
読む早さをシーンごとに変えるのも効果的です。

登場人物の違いが分かるよう工夫する

絵本の登場人物の違いを分かりやすくするために工夫することも、子どもを惹きつけるコツです。

登場人物ごとに、声色を変えることで、聴いている子どももどの登場人物が話しているのかを把握することができます。

登場人物の年齢や性別、喜怒哀楽などを意識しながら、登場人物になりきって読んでみましょう。

絵本の持ち方を意識する

絵本の持ち方に意識を向けるようにしましょう。

絵本を子ども達に向けて読むとき、文字の読みにくさから徐々に絵本が傾いてしまうという保育士もいるでしょう。

絵本を持つときは、扇子を持つように片手で持ち、絵本の絵が隠れないようにすることが重要です。

また、絵本は動かさずに固定し、めくる際も場面を手でさえぎらないよう配慮しましょう。

なるべく子どもの顔を見ながら進める

なるべく子どもの顔を見ながら進めることも、読み聞かせるコツの一つです。

子どもの顔を時折見ることで、絵本に対する子どもの反応を確認することができます。

絵本の内容を理解できていれば、子ども達は自然とうなずいていたり笑っていたりします。

最初は子どもの顔を見ながら話すことに難しさを感じるかもしれませんが、次第に慣れていくため、練習しつつ意識するよう心がけましょう。

保育士自身が楽しい気持ちで読む

絵本を読んでいる側の保育士自身が楽しい気持ちでいることが、何よりも大切なことです。

読み聞かせは、保育士と子どもをつなぐ大切なコミュニケーションツールです。

つまり、保育士が楽しそうにしていなければ、聴いている子どもも楽しい気持ちになれません。

楽しませようと意気込むのではなく、保育士自身が楽しみ、肩の力を抜いて気楽に読むことが、子どもを楽しませる秘訣といえます。

 

保育で読み聞かせを行う際の注意点

保育で読み聞かせを行う際の注意点は、以下の通りです。

子どもに絵本の感想を聞くことはNG

読み聞かせが終わった後、子どもに感想を聞くことはNGです。

子ども達は、読んでもらった絵本に対してさまざまな感情を抱き、絵本の世界に浸っています。

そこで保育士が「どうだった?」と感想を求めてしまうと、子どもは現実の世界に引き戻されてしまい、その世界観を壊してしまうことになるのです。

ある程度言葉が話せるようになる3歳児以上には、子ども同士で意見交換をする時間を設けても良いでしょう。

アドリブは避ける

アドリブを入れすぎてしまうことも、あまり好ましくありません。

絵本には、子どもを楽しませるようなリズムが入っていたり、心に響きやすいよう計算されて作られていたりします。

そこにアドリブを入れてしまうと、せっかくのリズムが狂ってしまい、作者の意図が上手く伝わらなくなってしまうことが考えられます。

アドリブは入れず、あくまでも絵本の中の文章と絵で、面白さを伝えるようにしましょう。

そういった意味でも、読み方や見せ方に工夫を凝らすことが大切なのです。

途中で読み聞かせを中断しない

読み聞かせの中断にも、注意が必要です。

読み聞かせを中断してしまうと、それまでの子どもの想像を奪ってしまうことになりかねません。

また、子どもの集中も途切れてしまい、改めて、集中させるのは非常に大変です。

あらかじめ、十分な時間を確保することと、他の保育士に読み聞かせをすることを伝えておくことをおすすめします。

文章は省かない

絵本に書かれている元々の文章を省かないようにすることも、注意点の一つです。

元々、絵本の文章は、子どもに分かりやすいよう短い文章で書かれています。

大人であれば、多少の文章を省いてしまっても、ある程度物語の流れを把握できますが、子どもは物語を理解できなくなってしまうでしょう。

そのため、文章は省かずに、きちんと物語に沿って読む必要があります。

絵本の対象年齢に応じて、文章量は増える傾向にありますが、子どもの中には集中力が続かない子もいます。

子どもの集中力にあわせて、ストーリー展開が早いもの、文章量が多少多いもの、と絵本を選ぶことも子どもを惹きつけるポイントです。

 

まとめ

読み聞かせは、子どもの成長に役立つ非常に大切なものです。

また、子どもを絵本の物語に集中させるためには、保育士の読み方に工夫を凝らす必要があります。

自信がないという方は、ぜひ一度、他の保育士の前で練習することをおすすめします。

子ども達が絵本の世界に惹き込まれるような、素敵な読み聞かせ時間を作り上げてくださいね。

 

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