保育士のミドルリーダーの役割とは？仕事内容やなる方法紹介

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保育士のミドルリーダーは、保育園を運営する園長と現場の保育士の間に立ち、保育理念のもと、スムーズに保育園が運営できるようにする役割があります。保育理念を作った園長と実際に現場で働く保育士には、どうしても多少のズレが生じてしまうことは否めません。そんなときこそ、保育士のミドルリーダーの出番なのです。今回は、ミドルリーダーの役割やその仕事内容などについて解説します。

■目次

保育士のミドルリーダーとは？

保育士のミドルリーダーとは、その名の通り中間管理職に位置付けられ、園長と保育士の間に立つ仕事です。

『主任保育士』や『副園長』の役職がこのミドルリーダーにあたります。

保育園を経営する側には、保育園を設立するに至ったさまざまな経緯や思いがあり、それらをもとに保育理念を設立します。

そして、その理念のもと保育園を運営していくわけですが、それが現場には届かないことも。

また、保育士として現場で働いていると、毎日の保育に必死になってしまい、そこに園長と現場保育士のズレが生じてしまう可能性も考えられます。

ミドルリーダーは、園長と現場の保育士とのズレをできるだけ少なくするために、園長側の声を現場に届けたり、現場の声を園長に届けたりします。

このように、保育園を運営する中で、ミドルリーダーの存在は非常に重要なのです。

基本的には、保育園に1名〜２名のミドルリーダーが配置されますが、保育園の規模によっては複数人配置されることもあるようです。

 

保育士のミドルリーダーの役割と仕事内容は？

保育士のミドルリーダーの役割と仕事は、以下の通り、大きく3つに分けられます。

①園長の補佐・代行

園長の仕事の補佐をしたり、園長が不在のときは代行をしたりします。

外部の保育園や施設、地域の方々との連携や行事の調整、保育園運営のための財務管理などを行います。

ミドルリーダーは、保育園運営に欠かせない存在なのです。

②現場で働く保育士のリーダー的存在

ミドルリーダーは現場での声を、非常に大切にしなければなりません。

子どもと直接接する保育士は、保育園運営には絶対に欠かせない存在だからです。

現場で保育士をしっかりとまとめ、理念に沿った一貫した保育ができるようにする必要があります。

③園長と保育士をつなぐ

園長の補佐役・代行であるミドルリーダーは、園長の保育理念を十分に理解し、それを保育士に伝える必要があります。

つまり、経営理念に基づいた保育における指導や助言を、現場の保育士に行う役割があるのです。

また、現場での保育士の意見や声をしっかりと聴いてそれを吸い上げ、園長側に伝えるという役割もあります。

現場での課題や改善点などを把握し、現場の保育士とともに解決するだけではなく、経営側の改善においても園長と十分に相談する必要があります。

 

保育士のミドルリーダーになるには？

ミドルリーダーになるには、7年以上の十分な経験を積んだうえで、職務分野別リーダーの経験もあり、かつ8つの分野における専門的な研修を受ける必要があります。

対象となっている専門的な研修は、以下の8つの分野です。
＞＞＞あわせて読みたい「保育士のキャリアアップ研修とは？仕組みや研修内容について」

❶乳児保育
主に、0〜3歳未満児の保育を学ぶ分野です。
発達に応じた保育ができるようにすることはもちろん、現場での指導や助言の方法などについて学びます。
❷幼児保育
主に、3歳以上就学前の子どもの保育を学ぶ分野です。
発達に応じた保育ができるようにすることはもちろん、現場での指導や助言の方法などについて学びます。
❸障がい児保育
主に、障がい児保育における理解を深める分野です。
指導案の作成やそれぞれの保育ができるようにすることはもちろん、指導や助言の方法などについて学びます。
❹食育・アレルギー対応
食育やアレルギー対応における理解を深める分野です。
適切な食育計画やアレルギー発症時の対応などについて学びます。
❺保健衛生・安全対策
保育園を運営するうえでの保健衛生、安全対策における理解を深める分野です。
感染症対策ガイドラインの理解や事故防止及び健康安全管理に関する組織的取り組み、災害への備えなどについて学びます。
❻保護者支援・子育て支援
保護者支援や子育て支援における理解を深める分野です。
子どもを保護者から預かるという責任の意味をしっかりと理解し、保護者対応の方法や技術などについて学びます。
❼マネジメント
保育園の円滑な運営のために、パートナーシップやリーダーシップ、マネジメント能力を身につける分野です。
組織マネジメントの理解をはじめ、助言や指導の方法、保育士のメンタルヘルス対策などについて学びます。
❽保育実践
子どもへの理解を深めて主体的な保育ができるよう、必要な能力を身につける分野です。
子どもの感性を養うための環境構成や遊びに関する実践方法などについて学びます。

どんな人が保育士のミドルリーダーに向いている？

ミドルリーダーは保育士のリーダー的存在ですが、優れた保育士がミドルリーダーに向いているわけではありません。

つまり、保育に優れていたとしても、マネジメント能力がなければミドルリーダーは務まらないのです。

現場と園長側の声のどちらも聞く必要があることから、どちらに対しても平等でなければならず、絶対に偏りが生じてはいけないのです。

働く親が子どもを安心して預けることができる環境を整えるためには、どのような保育、そして経営がいいのか2つの立場から考える必要があります。

保育士のミドルリーダーに一番必要なのは”傾聴力”

求められる力はたくさんありますが、一番大切なことは、傾聴力ではないでしょうか。

傾聴力とは、相手の本質を理解するということにあります。

例えば、ミドルリーダーは園長側の理念をしっかりと現場に伝える必要がありますが、現場にいない園長の声をそのまま現場に届けても、反発を買うだけです。

園長が言わんとすることを理解し、その本質を見抜いて現場に届ける必要があります。

これは、現場の声を園長に伝えるときも同じことです。

マネジメントにおいて重要なことは、相手にいかに関心を持ち、寄り添い、しっかりとコミュニケーションを取ることなのです。

 

まとめ

保育士のミドルリーダーは、園長と保育士のパイプ役となって、よりよい保育園になるように考えていく必要があります。

大切なことは相手に関心を持ち、寄り添い、相手の話を聞いて本質を見抜く力です。

しっかりと研修で学んで、それをアウトプットすることで、おのずと力は身についていくでしょう。

 

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