お役立ち情報
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叱ることは、子どもの成長において欠かせないことですが、その叱り方に悩む保育士もいるのではないでしょうか?また、子どもを叱ってもなかなか直してくれない…と頭を抱える保育士もいるかもしれません。今回は、保育における適切な子どもの叱り方を年齢別に解説します。
■目次
まずは、”叱る”という言葉の意味をしっかりと確認しておきましょう。
”叱る”と”怒る”という言葉は似ているようで、その意味はまるで異なります。
それぞれの意味は、以下の通りです。
●『叱る』という言葉の意味
『叱る』とは、相手を良い方向に導くために注意やアドバイスをすることです。
いわば、同じ間違いを繰り返さないために道筋を立てて話をする、論理的なものです。
●『怒る』という言葉の意味
『怒る』とは、自分が腹を立てていることを子どもにぶつけてしまうことです。
いわば、八つ当たりのような感情的なものです。
上記の違いから、『叱る』という行為の方がポジティブな意味合いであることが分かりますね。
子どもは、”してはいけないこと”をし続けてしまうものです。
子どもの”してはいけないこと”を抑制するためには、”こうしたらいい”と他の方法を伝える必要があります。
それを伝えるのに必要なのが、『怒る』ではなく『叱る』なのです。
子どもを叱らなければならない理由は、以下の通りです。
子どもを預かる保育園において、保育士が子どもの安全を守ることは最も重要なことです。
何かが起きてからでは遅いため、子どもが危険な行為をしていたらすぐに注意して叱らなければなりません。
子どもは叱られないと、今やっている(もしくは今やろうとしている)行動が危険なことであると認識することができない場合があります。
保育士がきちんと叱ってあげることで、子どもの安全を守ることにつながるのです。
保育園は、子どもが社会のルールやマナーを学ぶ初めての場所でもあります。
そのため、子どもが社会のルールやマナーを無視した場合は、きちんと叱って認識させる必要があります。
ここで叱らなければ、社会のルールを守れない子どもに育ってしまう可能性もあるため、子どものためを思って叱ってあげましょう。
他の子どもに怪我をさせたり、厳しい言葉で傷つけたりした場合もきちんと叱らなければなりません。
もしも、友達同士の喧嘩が原因であった場合は、叱る前に喧嘩の理由を聞いて子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。
他の子どもを傷つけてしまうことがきっかけとなり、他の子どもたちと溝ができてしまうことも考えられるため、いけない理由などもきちんと伝える必要があります。
>>>あわせて読みたい「乱暴な子への対応はどうすべき?保育士ができる手助けを紹介!」
保育士が子どもを叱るときの流れとポイントは、以下の通りです。
叱る際は、まず”なぜそのような言動を取ったのか”という理由を聞きましょう。
そして、子どもが話をしてくれたら、「そうだったんだね。」と共感することが大切です。
共感することで、子どもは気持ちを受け入れてもらえたと感じ、保育士の言葉に耳を傾けてくれるようになるかもしれません。
まだ言葉が上手く話せない子どもの場合は、保育士が気持ちを代弁してあげましょう。
子どもから理由を聞いた後は、「なぜ良くなかったか」の理由を伝えましょう。
ただ、「叩いちゃダメでしょ!」と伝えても、子どもはなぜダメなのかということが分かりません。
また、長々といけない理由を伝えることも、子どもが理解するのに時間がかかってしまうためNGです。
「○○だから、○○してはいけないんだよ」と端的に指摘することで、子どもも理解しやすくなります。
もっと伝えたいことがある場合は、言葉を区切って伝えるようにしましょう。
解決策は保育士から一方的に述べるのではなく、子どもと一緒に考えることが重要です。
「どうしたらいいかな?」と保育士から質問し、子どもに考えてもらうことで思考力や判断力を養うことにつながります。
また、自分で考えることによって、同じことを繰り返さないようにもなります。
そして、自分で解決できたり答えを出せたときには、思い切り褒めることも大切です。
叱った後は、なんとなく保育士も子どもも気分が沈んでしまったり、気まずいと感じてしまうこともあるかもしれません。
子どもを叱った後は、いつも通り子どもと接するようにしましょう。
よそよそしく接してしまったり、そのまま感情を引きずっていると、子どもは「嫌われたのかな?」と思ってしまう可能性もあります。
終わったことは終わったこととして、気持ちをリセットすることが大切です。
一概に『叱る』といっても、その方法は年齢によって変える必要があります。
以下では、保育士ができる効果的な子どもの叱り方を年齢別に紹介します。
1歳児の叱り方の主なポイントは、以下の点が挙げられます。
●子どもが理解できる簡単な言葉を使って、気持ちを代弁する
●目を見て手を握り、ときには抱きしめてゆっくりと話をする
●顔をムッとさせたりして違う雰囲気で声かけをする
1歳児は、何に対しても好奇心旺盛であり、良いこととダメなことの区別がまだ身についていません。
そのため、子どもに危険が及ばないような環境を作ることが大切です。
また、感情がはっきりとしてくる時期でもありますが、言葉で感情を表現することができないため、駄々をこねたり、ときには物を投げて感情表現をすることもあります。
その場合は、保育士が「○○が嫌なんだよね」「これが欲しいんだよね」と気持ちを代弁してあげましょう。
何度注意してもやめない場合は、顔を少しムッとさせたりして、普段とは違った雰囲気で声かけするのも効果的です。
2歳児の叱り方の主なポイントは、以下の点が挙げられます。
2歳児は、自我が芽生える”イヤイヤ期”と呼ばれる時期。
何をするにしても「イヤ!」と言って駄々をこねるため、保育士としても毎回叱っていては体力の限界ですよね。
また、子どもからしても叱られることに慣れてしまい、耳を傾けなくなってしまう原因にも…。
そのため、命に関わるような危険な行動をしたときや友達を傷つけた場合のみ、じっくりと向き合うというボーダーラインを決めるようにしましょう。
この場合は、子どもが駄々をこねたり途中で泣いてしまったとしても、時間をかけて丁寧に伝えることが大切です。
>>>あわせて読みたい「【保育士の悩み】イヤイヤ期の子どもへの対応方法を徹底解説!」
3~5歳児の叱り方の主なポイントは、以下の点が挙げられます。
●子どもの話を聞いて共感する
●叱っている理由をきちんと説明する
●感情に訴えかけるような言葉や質問を投げかける
3~5歳児は、ある程度社会性が身につき、良いことと悪いことの判断ができるようになってくる時期です。
この時期の叱る場面といえば、子どもの感情が軸になっている場合がほとんどであるため、「○○はしたらダメ!」という叱り方ではあまり意味がありません。
そのため、子どもの気持ちを聞いて共感したうえで、「でも、○○されたら先生は悲しいよ」といったように感情に訴えかけるような言葉や質問をしてみましょう。
そうすることで、子どもは自分が保育士に叱られたきっかけを考えるようになるのです。
今回は、保育における適切な子どもの叱り方について解説しました。
『叱る』と『怒る』という言葉は、似ているようでその意味は異なります。
子どもに効果的な叱り方を行うためには、まずはこの違いを理解しておくことが大切です。
もしも、自分が感情的になっていると感じた場合は、言葉の意味を振り返ってみましょう。
叱り方の流れやポイントを意識して、子どもとじっくり向き合ってくださいね。
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