保育教諭の仕事内容とは?保育士との違いや資格の取り方を解説!

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保育士や幼稚園教諭とは違う“保育教諭”の仕事内容について、知りたいと思っている方も多いのではないでしょうか。認定こども園の増加に伴い、保育教諭の需要は年々高まっています。今回は、保育教諭の具体的な仕事内容や働き方について、わかりやすく解説していきます。保育教諭を目指している方や、これから資格取得を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

保育教諭とは?

保育教諭とは、保育士資格と幼稚園教諭免許の2つの資格を持った職員のことを指します。

保育園で働くには保育士資格、幼稚園で働くには幼稚園教諭免許が必要ですが、認定こども園で働くにはこの両方を有する保育教諭であることが必須条件となります。

認定こども園の誕生とともに生まれた保育教諭という資格は、昨今の“保育と学校教育を一体的に提供していく”という流れのなかで重要視されています。

そのため、今後も需要は増えていくでしょう。

実際に、文部科学省の「令和元年度 幼児教育実態調査」によると、幼稚園で働く職員の90%近くは幼稚園教諭免許と保育士資格を併有しているというデータがあります

現在では両資格を取得する人がほとんどで、保育教諭の需要の高さがうかがえます。

参照:文部科学省初等中等教育局幼児教育課|令和元年度 幼児教育実態調査

>>>あわせて読みたい「保育教諭とは?認定こども園での仕事内容やなり方、メリットなど」

保育教諭の仕事内容や特徴は?

以下では、保育教諭の仕事内容や特徴について解説します。

保育教諭の仕事内容

保育教諭は、保育士と幼稚園の先生の両方の役割を担います。

保育と教育を一貫して行うため、仕事量が増えるイメージがありますが、実際には大幅に増えるわけではありません

保育園と幼稚園のよいところを組み合わせた働き方ができるため、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。

認定こども園には0歳から5歳児まで幅広い年齢の子どもが通い、それぞれの年齢や発育状況に応じて、基本的な生活習慣の指導や教育を行います。

 

主な仕事内容は以下の通りです。

食事・排泄・着替え・睡眠などの生活習慣の指導

集団生活をするうえでの社会性の指導

行事の企画や準備

クラスの活動

運動や勉強のカリキュラムの実施

園によって方針はさまざまですが、就学前の保育と教育を一体として実施していくことが重要です。

また、認定こども園は、保育の必要性に応じて定められる認定区分に関係なく、誰でも利用できる施設というのが特徴です。

1号認定:満3歳以上の子ども(教育認定)

2号認定:満3歳以上で保育を必要とする子ども(保育認定)

3号認定:満3歳未満で保育を必要とする子ども(保育認定)

3歳児以上のクラスでは、1号認定と2号認定の子どもが一緒に生活します。

1号認定の子どもは幼稚園のように14時頃までの利用がメインとなるため、それまでに主となる活動を終わらせる必要があります。

子どもによって利用時間が異なるため、保育教諭はそれに合わせてスケジュールを組むことも求められます。

保育教諭が働ける施設

保育教諭が働く認定こども園には、4つのタイプがあります。

幼保連携型:幼稚園機能と保育所機能の両方を併せ持つ単一の施設

保育所型:幼稚園的な機能を備えている保育所

幼稚園型:保育所的な機能を備えている幼稚園

地域裁量型:幼稚園、保育所いずれの認可もない施設

施設の成り立ちによってこのように分けられており、幼保連携型の施設が全体の7割を締めています。

幼保連携型以外の3つの施設では、保育士か幼稚園教諭免許のいずれか一つを持っていれば働くことができますが、受け持つことができる年齢に制限があるため、両方の資格を持っていることが望ましいです。

現在、認定こども園は多くの子育て世帯から選ばれています。

その理由として、保護者が働いていなくても長時間預けられることや、在園中に仕事を変えたり辞めたりしても退園の心配がないことが大きなメリットとされてます。

働き方の多様化に応じて、保育施設の在り方も変わってきており、ますます認定こども園の存在は大きくなるでしょう。

>>>あわせて読みたい「認定こども園ってなに?4つの種類や保育士が働くメリットなど」


保育教諭と保育士・幼稚園教諭の仕事内容は違う?

保育士・幼稚園教諭・保育教諭という職種は、すべて子どもと関わるという点では似ていますが、それぞれの違いをチェックしておきましょう。

仕事内容の違い

保育士は、保護者の代わりに子どもを保育することが主な役割であり、0歳から5歳児までの子どもたちに生活習慣を身につけさせ、育児を日常的に行います。

一方、幼稚園は学校という位置づけにあるため、教員である幼稚園教諭は3歳児以上の子ども達の教育活動をメインに行います

幼稚園は保育園に比べて行事やイベントが多い傾向があり、それに伴う企画や準備に時間を費やすことも多いです。

保育教諭の場合、育児と教育の両方をバランスよく行うことが求められます

日々の生活では、給食を提供する子どもとお弁当を持参する子ども、お昼寝をする子どもとしない子ども、降園時間が違う子どもなど、個々で対応が分かれる場面もあり、さまざまな違いに配慮しなければなりません。

>>>あわせて読みたい「幼稚園教諭の免許はいつ切れるの?確認と更新を忘れずに!」

勤務時間の違い

現在は、幼稚園でも早朝や夕方の預かり保育を実施している施設が増えており、勤務時間に大きな違いは見られなくなっています

一般的には、原則として8時間の勤務時間内で、正職員が主にシフト制で動いているところがほとんどです。 

夏休みなどの長期休暇中は、幼稚園の方が長期休暇を取りやすい傾向にありますが、一部の園では預かり保育を行ったり、プレ入園などのイベントを実施したりする場合もあるため、施設によって休暇の取り方は変わってきます。

給料の違い

2つの資格を持つ保育教諭ですが、給料の違いはあるのか気になるところですよね。

内閣府からは、次のような調査結果が出ています。

一人当たりの給与月額(賞与込み)
令和元年度公立私立
保育士 303,113円 301,823円
幼稚園教諭 378,356円 287,492円
保育教諭 287,181円 279,954円

参照:内閣府|令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】


保育士・幼稚園教諭・保育教諭のいずれの職業も、資格による大きな違いはないようです。

資格を2つ所有しているからといって、給与が高くなるわけではありません

実際には、施設や地域によって異なり、保育士も幼稚園教諭も同様です。

ただし、保育教諭としての働き方は、幼保一体化の時代の流れとともに今後もニーズが高まると予想されます。

勤続年数が上がったり、役職に就いたりすることで、さらなる収入アップが期待できるでしょう。

>>>あわせて読みたい「【2023年最新】保育士の手取りはいくら?給料事情を解説!」

保育教諭になるには?特例制度もチェック

多くの施設で活躍でき、ニーズが高まっている保育教諭。
以下では、保育教諭になるためのおすすめの方法を紹介します。

すでにいずれかの資格を持っている方

現在、保育士資格か幼稚園教諭免許のいずれかを持っている場合は、“幼保特例制度”を利用しましょう。

幼保特例制度とは、認定こども園普及への円滑な移行を目的に作られたもので、2025年3月末まで有効の制度です。

対象となるためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

保育士資格か幼稚園教諭免許状のいずれかを所有

実務経験が3年(4,320時間)以上ある ※見込みでも可

この特例制度の対象になると、大学で指定の8単位を修得するだけでよいため、金銭的・時間的により少ない負担で保育教諭を目指すことができます

通信制大学でも単位の修得は可能です。

また「現在は働いていないが資格はある」という潜在保育士の方も、3年以上の実務経験があれば対象となります

これから目指す主婦や社会人の方

まだどちらの資格もなく、これから保育教諭を目指す場合は、まずはどちらかの資格を取得することから始めましょう。

保育士と幼稚園教諭免許のダブル取得ができる大学や短大、専門学校もおすすめです。

主婦や社会人の場合は、時間のやりくりが比較的しやすい通信制大学の利用を検討してみましょう。

オンデマンド授業を取り入れ、オンラインで試験が受けられる学習スタイルの学校もあります。

保育士の学習期間は学校によって異なるため、事前にチェックしておくことが大切です。

>>>あわせて読みたい「保育士になるには〜資格取得の方法をわかりやすく解説〜」

まとめ

今回は、保育教諭の資格の特徴や仕事内容、キャリアについてご紹介しました。

保育教諭は保育園や幼稚園という枠組みにとらわれず、多様な働き方が可能です。

そのため、就職や転職の際には、選択肢が大幅に広がるでしょう。

保育教諭に興味がある方は、資格取得に向けて挑戦したり、自分らしい働き方ができる園を探してみてください。

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