絵本の読み聞かせ指導案はどう書く?書き方や実習でのコツも解説

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絵本読み聞かせの指導案について、悩んでいませんか。保育園において大切な活動の一つ、絵本の読み聞かせ。準備いらずで簡単に行うことができますが、きちんとしたねらいを考えるとなると、難しく感じるかもしれません。そこで今回は、絵本の読み聞かせをする際のポイントや、指導案の書き方などを詳しく紹介します。保育実習にも役立つため、ぜひチェックしてくださいね。

読み聞かせする絵本の選び方

絵本には、遊びの要素があるものからストーリー性のあるものまで、いろんな種類があります。

特に実習生などまだ保育に慣れない人は、絵本選びに時間がかかるかもしれません。

そんなときは、以下のポイントを参考にしてみてください。

子どもの年齢に相応しいものを選ぶ

活動内容に合った題材を選ぶ

子どもたちの興味や関心があることに関連づける<

子どもたちの発達段階に合わせる

まず、読み聞かせをする子どもたちの発達段階に見合った絵本を選ぶようにしましょう。

年齢が低い子には、短い時間で読めるものやリズムのよい言葉が繰り返されるもの、そして擬音が多い絵本などが喜ばれます。

幼児になると、より長い物語にも集中できるようになるでしょう。

活動内容や子どもの興味関心に関連づける

題材選びは、当日の活動内容に合わせたものや、子どもたちの興味に沿ったものがおすすめです。

例えば、お散歩に行く前に草花や昆虫を取り上げたお話を読むなど、期待を持たせられるような使い方もできますよ。

また、あらかじめ絵本をいくつかピックアップしておき、その時々でクラスの雰囲気に合わせた絵本選びをするのもよいでしょう。

>>>あわせて読みたい「【年齢別】保育士が読み聞かせを行う際の絵本選びのポイントは?」

絵本を読み聞かせするときのポイント

以下では、読み聞かせをするときに大切なポイントについて確認します。

絵本を読む前の雰囲気づくり

読み聞かせを始めるときは、子どもたちを落ち着かせるなどの雰囲気づくりも大切です。

導入を工夫できれば、子どもたちを惹きつけながら自然な流れで絵本の時間へ移行できます。

そんな雰囲気づくりの一環として、手遊びが非常に有効です。

「はじまるよはじまるよ」「ピカチュウ」などの手遊びは、最後に手がひざに置かれるようになっているため、子どもたちの姿勢を正すのにおすすめです。

このように、楽しみながら静かになるよう促す手遊びをいくつか用意しておくとよいでしょう。

絵本が見やすいか

子ども全員から絵本がきちんと見えるように、位置や座り方に配慮しましょう。

照明や光が反射していないかなど、子どもの目線からどう見えているかを一度チェックしてみるとよいかもしれません。

また、自由に床に座らせる場合、前後にいる子どもが重なって絵本が見えにくくなることも考えられます。

そんなときは、保育士が場所を確保してあげる必要があるでしょう。

声の大きさや読む速さは適切か

絵本を読む声の大きさは、子どもの人数に合わせて調節しましょう。

後ろの方まで声が届くよう意識することが大切です。

また、読むスピードも重要です。

低年齢の子どもにはゆっくり読み、リアクションも大きめにするとよいでしょう。

一方、5歳児のクラスでゆっくり読むと飽きられてしまう可能性があるため、読み方に緩急をつけるなど変化させてみてください。

余韻を楽しめるようまとめる

お話が終わって「はい終わり!」ではなく、子どもたちがどのような感想を持ったかを聞き出せるとよいですね。

このとき、できるだけ保育士から感想を言うことは避けましょう。

あくまでも“子どもたちが絵本を通してどんな感想を持ったか”が大事になるため、保育士の主観は述べないのがベターです。

>>>あわせて読みたい「保育園での絵本の読み聞かせ|ねらいや読み聞かせるコツは?」
>>>あわせて読みたい「絵本専門士とはどんな資格?保育士のステップアップにおすすめ!」

絵本の読み聞かせの指導案の書き方

読みたい絵本を決めたら、その本の特徴を踏まえながら指導案を書いていきましょう。
ここでは、基本的な4つの項目について書き方を紹介します。

【ねらい】絵本の内容に沿ったねらいを考えよう

絵本を読み聞かせることのねらいとしては、

感性を豊かにし創造力を育む

言葉への理解を深める

保育士や友達と一緒に絵本の世界観を楽しむ

などが考えられますが、そのほかにも絵本によってさまざまなねらいを設定することができます。

例えば、野菜を題材にした絵本であれば「野菜に関心を持ち、食べ物の大切さを知る」といったねらいが考えられるでしょう。

絵本を通して子どもたちに伝えたいことや学んで欲しいことなど、保育士の意図を明確にしておくことが大切です。

【環境構成】絵本に集中できる環境づくりをしよう

環境構成には、絵本の読み聞かせにふさわしい配置を考えて記します。
大事なポイントは、保育士や子どもの位置、座り方をどうするかです。

保育士の位置
絵本を読むときの保育士の位置は、装飾などがあまりない壁面を背に向けることが望ましいです。
これにより、子どもの視線が余計なものに逸れず、絵本に集中できます。
読み聞かせ中、保育士は立っても座ってもよいでしょう。子どもの年齢や人数に合わせて選択してください。
また、読み聞かせを始める際には、なるべく子どもとの距離を取っておくよう心がけましょう。
これは、絵本を近くで見たいあまり、子どもがどんどん保育士の方へと近づいてくることがあるためです。
子どもの位置と座り方
教室内で子どもたちを集める場所や正面にする方向、並び方などを事前に考えておきましょう。
座り方については、椅子と床のどちらに座らせるのか、マットやござを用意するのかなども、環境構成に加えて考えておく必要があります。
集中させるための対策
また、床に座らせる場合、お話し中に移動したがる子どもが出てくる可能性があります。
前の友達を押しのけて絵本のところまで行こうとしたり、まだ終わっていないのにおもちゃで遊び出したりする子もいるかもしれません。
より集中して聞いてもらうためには、決めた椅子に座らせる、一旦おもちゃをしまっておくなどの対策が必要でしょう。

子どもの人数が多ければ多いほど、この環境構成の立案はとても重要です。
スムーズに活動が進むようにイメージを膨らませながら書いてくださいね。

【子どもの姿】考えられる子どもの動きを想像しよう

「子どもの姿」の欄には、椅子に座る・手遊びをする・絵本を楽しむといった基本的な子どもの活動を記します。

その上で、絵本を読んでいるときに子どもがどんな行動をするか、考えられることを予想し細かく書いておきましょう。

例えば、4・5歳児であればある程度絵本に集中することができますが、3歳児だと難しいかもしれません。

じっとしていられず立ち上がる子や喋り出す子は一定数いると考え、指導案に書いておくことで慌てずに対処できるでしょう。

【保育者の援助】臨機応変に対応しよう

「子どもの姿」の項目で読み聞かせ中に考えられる子どもの姿を想像したら、それに対してどんな援助が必要かを具体的に考えます。

集中していない子どもの惹きつけ方や声のかけ方、出歩いてしまう子への対応など、さまざまなケースに臨機応変に対応できるように準備しておきたいですね。

特徴的なセリフを一緒に言うなど、子どもも参加できるような工夫をするのも効果的ですよ。

>>>あわせて読みたい「【保育指導案】指導案はどう書く?種類や書き方のポイント」
>>>あわせて読みたい「責任実習の指導案とは?項目別の書き方や実習前の準備をチェック」

まとめ

今回は、絵本の読み聞かせのポイントや指導案の書き方を紹介しました。

実習中は、絵本や紙芝居の読み聞かせを任されることがよくあります。

保育士や友達との絵本タイムを楽しむことは、子どもが“読書は楽しい”と思うきっかけになるかもしれません。

読み聞かせの意図を理解し、有意義な活動となるよう指導案を作成してみましょう。

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