お役立ち情報
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違う年齢の子ども達と同じ部屋で保育を行う「異年齢保育」。異年齢保育には、子ども達の成長を促すうえで非常に重要な役割があることをご存じでしたか?保育士にとってもやりがいを感じられる良い機会となります。今回は、異年齢保育のねらいやメリット、おすすめの遊びなどについて解説します。
■目次
異年齢保育とは、異年齢の子ども達のグループやクラスを作り一緒に保育を行うこと。
縦割り保育や混合保育とも呼ばれ、導入している保育施設が増加しているといわれています。
異年齢保育の取り組み方は保育園によって異なります。
例えば時間を決めて異年齢保育を行い、それ以外の時間は通常の保育を行う園や毎月の中で1日だけ異年齢保育を行う園などさまざまです。
最近では少子高齢化の影響もあり、異延齢の子ども同士で一緒に遊ぶ機会が少なくなっています。
異年齢保育は、異年齢の子どもが触れ合う機会を持たせる役割があります。
異年齢保育のねらいは、以下の点が挙げられます。
●異年齢の子どもの触れ合いを通して、子どもの成長を促す
●社会性や協調性、思いやりの気持ちを育む
●人との関わり方を学ぶ
異年齢保育の大きなねらいは、子ども達が年齢の枠を超えてお互いに学びを得て、成長していくことです。
社会に出るとお互いに違う年齢の人と関わる機会が増えるため、幼児期のうちから社会性や協調性を身につけられます。
また年長児が年少児をお世話したり、手助けをしたりすることで相手を思いやる気持ちを養うことにつながります。
異年齢保育のメリットは、以下の通りです。
通常の年齢ごとの保育(横割り保育)では、同年齢の友達との交流で固定されてしまいます。
ですが異年齢保育を導入することにより、年上や年下と同年齢に限らず交流ができるため、必然的に交流の幅が広がるのです。
また異年齢の子どもと遊ぶことで、新しい発見につながるというメリットもあります。
異年齢保育では、子ども達の成長スピードの差が出にくい・目立ちにくいといったメリットも挙げられます。
通常の横割り保育では、4月生まれから翌年の3月生まれの子どもが一緒に過ごすため、月齢の違いによる成長の差に違いが出てしまいます。
一方で異年齢保育では異年齢の子どもが同じ部屋で過ごすため、成長の差による子どもの劣等感を防ぐことにもつながるでしょう。
異年齢保育では、子ども達自身が年上・年下としての自覚を持ち、思いやりや助け合いを学びながら成長していきます。
そんな成長を間近で感じ、保育士としてのやりがいや刺激を受けることができるでしょう。
場合によっては、子ども同士のケンカを年長児が仲裁するといった、横割り保育では経験できないことを経験できる可能性もあります。
一方で異年齢保育のデメリットは、以下の通りです。
異年齢保育での子ども達の年齢差は1〜2歳程になりますが、やはり年齢による力関係が発生してしまう場合もあります。
玩具の取り合いや仲間外れなどのトラブルにより、年少児がストレスを感じてしまう、なんてことも…。
そうならないためにも保育士はしっかりと子ども達を観察し、サポートが必要な場合はすぐに入れるようにすることが大切です。
年長児が年少児に合わせて遊ぶとなると、物足りなさやつまらなさを感じてしまい、飽きてしまうといったことが挙げられます。
その逆もまたしかりで、年長児の遊びに年少児がついていけないこともあります。
保育士は年長児に、年少児のお手伝いを頼むなど、異年齢の子どもとの関わりを楽しめるような働きかけをしてあげましょう。
年長児が年少児を抱っこしたり、お世話をしたりと多くの関わりを持つことはメリットでもありますが、その分保育士は十分な安全の確保をする必要があります。
転倒や誤飲などの危険性は十分にあり得るため、常に目を光らせておきましょう。
異年齢保育を導入するうえで、保育士はいくつか配慮しなければならないポイントがあります。
年齢によって子ども達のできる・できないが分かれてしまう遊びの場合は、配慮する必要があります。
例えばお絵描きであれば、使う道具を年齢によって変えてあげるだけでも、子ども達は楽しんでくれるでしょう。
年長児がつまらなさを感じないよう、年少児が難しいと感じないよう、工夫をしてあげることが大切です。
異年齢保育では、年長児・年少児に関わらず子どもによる玩具の取り合いや仲間外れなどのトラブルが想定されます。
もしも年長児を叱る場面になった際は、年少児の前で叱ることはやめましょう。
自分がお兄さん・お姉さんという思いが芽生えている子どもの場合、叱られている姿を年少児に見られてしまうことで悲しい気持ちになってしまいます。
一方で褒めてあげる際は、年少児の前で褒めてあげましょう。
褒められている姿を見られることで、子どもの自信につながります。
このように、「叱るときは1対1でする」「褒めるときはみんなの前でする」という配慮をすることが大切です。
>>>あわせて読みたい「【保育士必見】子どもへの適切な叱り方とは?年齢別に解説」
>>>あわせて読みたい「「すごい」はNG!?できる保育士の子どもを伸ばす褒め方とは」
異年齢保育におすすめの遊びは、以下の通りです。
お店屋さんごっこや保育園ごっこなどのごっこ遊びはいかがでしょうか。
お店屋さんごっこは、ごっこ遊びの定番ですね。
お店の品物やお金は、製作遊びとして子ども達が手作りするのがおすすめです。
保育園ごっこは、普段からよく見ている保育士や園長先生、送り迎えをするお父さん・お母さんなど役割はさまざまです。
年齢が異なる子ども達で行うごっこ遊びは、新鮮で夢中になることでしょう。
>>>あわせて読みたい「【保育園でのごっこ遊び】メリットや保育士の関わり方とは?」
年長児と年少児がペアになり、年少児のズボンにしっぽとなるハチマキや縄跳びなどをはさみます。
年長児は年少児のしっぽが取られないよう、守りながら動く必要があります。
協力しながら勝利を目指すという気持ちから、協調性を育むことができるでしょう。
年長児には、年少児が転倒してケガをしないよう守ってあげることを伝えてあげると良いですね。
玉入れも、年長児と年少児がペアになって行います。
全3回戦行い、1回戦目は年長児のみ、2回戦目は交代して年少児のみ、3回戦目は年長児・年少児合同で行うと一緒に楽しむことができます。
役割を交代して行うことにより「協力して頑張ろう!」という気持ちが芽生えることにつながるでしょう。
年長児が鬼になった場合は、スキップをするというルールを設けたスキップ鬼ごっこもおすすめです。
年少児は普通に走るため、逃げたり、捕まえたりすることは大変かもしれませんが、一緒に思い切り身体を動かすことで年齢が異なっても楽しむことができます。
異年齢保育は、子ども達の協調性や社会性、コミュニケーション力などの成長を促すうえで非常に役立つ保育方法の一つです。
少子高齢化の今、異なる年齢の子どもと触れ合うことは重要な機会であり、保育士にとっても保育の幅を広げる良い機会となります。
本記事を参考に、子ども達にとっても保育士の皆さんにとっても有意義な保育時間を過ごしてくださいね。
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