お役立ち情報
お役立ち情報
昨今、職場でのセクハラが社会問題となっており、保育士も例外ではありません。嫌なことをされてもどう判断したらいいかわからず、行動を起こせずにいるという人は多いのではないでしょうか。今回は、保育士がセクハラに悩んだときの対処法について詳しく解説します。
■目次
ハラスメントとは、嫌がらせやいじめなど、不快になる言動で相手を傷つけたり不快な思いをさせることです。
ハラスメントにはさまざまな種類がありますが、代表的なものではパワーハラスメント(パワハラ)、モラルハラスメント(モラハラ)、マタニティハラスメント(マタハラ)、セクシュアルハラスメント(セクハラ)が挙げられます。
その中でもセクハラは保育士を悩ませる問題の一つです。
保育園は、上下関係がはっきりしやすいことや職場環境に変化が起きにくいことから、問題が常態化しやすい傾向があります。日々の業務の忙しさや、相談しにくい環境も少なからず影響していると考えられます。
とはいえ、セクハラは絶対に許されるものではありません。
セクハラによって、少なからず心身の健康を害したり、自尊心を失ったりする可能性があると認識することが第一歩につながります。
>>>あわせて読みたい「保育士の人間関係をうまく保つには?こじれる原因や対処法」
まずは、セクハラとはどういうものなのかを正しく理解しましょう。
セクハラとは、性的な発言や行為によって他人に不快な思いをさせ嫌がらせをすることをいいます。
異性間のトラブルが多いイメージですが、女性から女性、男性から男性など同性に対するものも含まれます。
厚生労働省によると、セクハラの定義は以下の3つの要件が組み合わさっているものとされています。
労働する人が業務を行う場所を職場と言い、常時仕事をしている場所ではなくても労働者が仕事を遂行する場所であれば職場に含まれます。
保育士の場合、保育園や訪問先、移動の際の車中などが考えられます。
また、懇談の場や宴会なども実質仕事の延長であるため職場に該当しますが、仕事との関連性や参加が強制的だったかなどを考慮し個別に判断されます。
労働者とは、正職員だけでなくパートやアルバイトなど非正規雇用の保育士を含む、雇用されている全ての労働者のことをいいます。
全ての労働者に対して、意に反する行為が行われることが要件の一つです。
性的な発言や行為によって、就業環境が害されてしまうことです。
発言の内容として、事実関係を尋ねる、情報や噂を流す、冗談やからかい、食事などに執拗に誘う、個人的な体験談を話すなどがあります。
また行動の内容としては、性的な関係の強要、不必要に身体に触れる、わいせつ行為などがあります。
セクハラの判断に当たっては、その状況が多様であるため個別に考えていく必要があります。
基本的に、意に反する言動が一回だけの場合でも、強い精神的苦痛を受けた場合はセクハラに該当します。
何回も継続的に言動がある場合、明確に抗議しているにも関わらず放置されたり明らかに心身に重大な影響を受けたりしているときは、就業環境を害されているとみなされます。
また、被害者が女性か、男性かによって認識に違いが生じることがあります。
このとき、女性が被害を受けた場合には”平均的な女性労働者の感じ方”を基準とし、男性が被害を受けた場合には”平均的な男性労働者の感じ方”を基準として判断されるようです。
セクハラは加害者だけの問題だと思われがちですが、職場を管理する事業主の責任でもあります。
事業主には、男女雇用機会均等法によってセクハラ防止措置義務があり、働きやすい環境整備のために何らかの対策をとらなくてはならないとされています。
よって、労働者がセクハラ行為に困ったら、事業主は相談に応じたり適切な対応を考えなければなりません。
被害者と協力し、迅速に対応していくことが求められます。
>>>あわせて読みたい「派遣保育士の働き方とは?メリット・デメリットや会社の選び方」
保育士は責任感が強く、日頃から他の職員や職場に迷惑をかけることのないようと考え、自分のことを後回しにする人もたくさんいます。
それはセクハラの被害にあってしまったときも同様のことが考えられます。
声を上げられずそのまま我慢したり、一人で悩み続けていたりする人は少なくないかもしれません。
また、「私のせいかも」「勘違いだったらどうしよう」と感じる人も多く、自分が受けている被害についての判断が非常に難しいため、解決には専門家などの周りの助けが必要不可欠だといえます。
一般企業であれば、社内にハラスメントに対する相談窓口が設置されていることもありますが、保育園の場合はそのような窓口があることは稀です。
保育士がセクハラに困ったら、以下のように対処してみましょう。
まずは、同僚や上司、家族や友人など、信頼できる人に今の状況を相談してみましょう。
恥ずかしさや抵抗があるかもしれませんが、人に話すことで気持ちが軽くなるだけでなく、解決のためにどう行動していったらいいかのヒントを得られることもあります。
また、相談する相手選びは慎重に行うべきです。
なるべく口が堅く、日頃からコミュニケーションが取れている人が望ましいでしょう。
セクハラを疑う被害を受けたときに重要なことは証拠集めです。
証拠があれば、相手に「そんなの知らない」「覚えていない」と言われてしまったときにも役立ちます。
証拠集めでおすすめの方法は、ノートに記録する方法と、録音する方法です。
ノートには、被害を受けたときの日付、時刻、どのような言葉や行動があったのかをなるべく細かく書いておきましょう。
録音する場合、小型のボイスレコーダーを用意しておくとよさそうです。
各都道府県に設置されている行政の機関に相談するのも一つの手です。
労働基準監督署には、労働問題全般の相談をすることができる総合労働相談コーナーというものがあります。
解雇、雇止め、いじめ、パワハラなどさまざまな分野を対象としており、予約なしで無料で相談できます。
女性相談員や弁護士がいる施設もあり、安心して相談することができそうです。
保育園とあまり関係性がない公的機関であれば、先入観なく相談を聞いてもらえるでしょう。
セクハラなどの嫌がらせを受けた職場でずっと働き続けることはおすすめできません。
そのまま放置してしまうと、ますます相手の行動がエスカレートしたりストレスが溜まって心身に悪影響を及ぼしたりすることも考えられます。
セクハラ被害に立ち向かっていくのはとても根気のいることで、時間や労力を不必要に奪われてしまうことになります。
そのため、問題が解決しないときは、自分を犠牲にする前に環境を変えてしまうというのがよい方法です。
自分を守るために思い切って退職や転職をして、安心して働ける環境に移ることを検討してみましょう。
>>>あわせて読みたい「保育現場における働き方の多様性!フリーランス保育士とは」
今回は、保育士がセクハラに悩んだときの対処法についてご紹介しました。
保育園でセクハラが横行していると、それが当たり前になってしまい悪循環に陥る可能性があります。
「これはおかしい」と思ったら、まずは周りに相談しましょう。
決して一人で抱え込まず、自分を責めないことが何よりも大切です。
【保育求人ラボ】は専門のアドバイザーがあなたに合った保育園・幼稚園の求人をご提案させていただきます。ご不安な点やご希望などしっかりとヒアリングさせていただき、サポートさせていただきます。まずはお気軽にお問い合せください。
保育求人ラボ+(保育求人ラボ プラス)は、保育系管理職(園長職・主任職等)限定のハイキャリア向け転職サービス。ハイキャリア専門のアドバイザーが、次のステージに挑戦するサポートを提供いたします。「自分の市場価値が知りたい」「現状のキャリアで管理職は可能か?」などの相談からでもOK!まずはお気軽にお問い合せください。
Instagram・TikTok・X(Twitter)・YouTubeにてお役立ち情報更新中!
フォロー・いいね・コメントよろしくお願いします♪