保育実習日誌の指導教員コメントは何を書く?例文付きで解説

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今回は、保育実習日誌における指導教員の注意点やコメント例文を紹介します。保育実習日誌の添削に何を記載すべきか、どのように指導すべきか、悩む保育士の方も多いでしょう。本記事の注意点や例文を読んで、保育実習日誌の添削やコメントに関する悩みを解消しましょう。

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コメントする際の注意点

 以下では、保育実習日誌において注意することを5点紹介します。

見落としがちな点もあるため、念頭に置きながら添削しましょう。

前向きに実習してもらえるような言葉遣い

添削となると、修正を加えたくなるでしょう。

しかし、実習日誌に確実な正解はないため、むやみな修正・加筆は避けましょう。

実習生なりの解釈もあるため、実習生にその言葉を書いた経緯を確認するなど、実習生の表現を尊重するとよいですね。

誤字脱字

保育現場では、日常生活で多用しない表現を用いることがありますね。

実習生はまだ知らないこともあるため、実習中に教えてあげましょう。

保育者は使い慣れており、当たり前になっている言葉も多いですよ。

子供→子ども

障害→障がい

~させる→促す

トイレ→排泄

言う→声かけをする

先生→保育者

あいちゃん→Aちゃん

目標・ねらいに沿っているか

目標に基づいて日誌が書けているかを意識しながら添削しましょう。

一見よくできた日誌でも、目標と振り返りがずれていることもあります。

その日ごとの目標だけでなく、実習全体を通した目標の確認も必要です。

具体的に書かれているか

日誌を読み返した際に何をしたか、なぜその行動をとったかがわかるよう、具体的に記述する必要があります。

その状況を知らない人が読んで理解できるかが、具体性の基準です。

  • お友達と遊ぶ→お友達と協力してパズルを作る
  • 手を洗う→製作が完成した人から手を洗う
  • 声かけをする→子どもが自分で考えられるような声かけをする

上記のように状況や対応を書き加えることで、よりその場面が想像しやすくなりますね。

>>>あわせて読みたい「新人保育士はどう育成すればいい?大切にしたい指導のコツとは」

保育者の動きが汲み取れているか

なぜ保育者がその声かけをしたのか、活動前にどのような前準備がされていたか、など、実習生は保育者がとっている行動の意図を考える必要があります。

記述できていない場合は、なぜその行動をとったのか、保育者が加筆すると実習生にも伝わりやすいですよ。

より詳しく説明したいときは、日誌の最後にある「保育者のコメント」に書き加えるとよいですね。

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実習日誌コメント例

以下では、場面ごとの実習日誌のコメント例を紹介します。

ぜひ参考にしてください。

実習初日

実習初日、お疲れ様でした。初日ということもあり緊張していたようでしたが、積極的に子どもたちと関わる先生の姿が印象的でした。子どもたちの生活にいきなり入り、覚えなければならないことがたくさんあるかと思います。わからない言葉が出てきた場合は、遠慮せず保育者に質問してください。質問するタイミングを見失いそうな場合は、メモしておき、子どもたちが降園した後に質問していただいても構いません。また、日誌は見返した際に情景が思い浮かぶように記載することが大切です。なぜ保育者がその行動をとっていたのか、先生がどのような声かけをしたのか、など、明確に書くとよりよくなるでしょう。先生の10日間の実習が実りあるものになるよう応援していますよ。

初日の頑張りを評価しながらも、誤字脱字など基本的なルールを指導するとよいでしょう。

日誌の書き方や押さえるべきポイントを理解していない実習生もいるでしょう。

初日に指導しておくと、翌日以降の日誌提出に役立ちますよ。

 

実習生の反省に対するコメント

子どもたちは日々お互いを刺激し合いながら成長していきます。そのため、本日のように自己主張からなる衝突も見られます。どのような声かけをすべきかわからず戸惑ってしまったと書いてありましたが、保育者が見守ることも大切ですよ。声をかける際は、子ども同士で解決できるように助け舟を出し、一人ひとりの意見をゆっくり聞くとよいでしょう。本日学んだことを活かし、子どもたちが主体的に考えられるような声かけをしてみてくださいね。

反省点を指摘するのでなく、反省点から学んだことや疑問に思ったことに触れると学びにつなげられます。

反省からの学びに補足を入れる、どうすべきかのアドバイスを書く、など、これからどのようにすべきかを書くと、実習生の反省が活きますね。

保育者の先輩として、昔の自分に伝えるように書いてみてください。

部分実習

今日は当園で初めての部分実習がありましたね。子どもたちの間で今流行っている恐竜をテーマにした製作だったため、どの子も楽しそうに取り組んでいました。同じ製作でも、その子の発達段階によって難易度が変わります。難しいと感じる子に対する配慮、早く作成できた子どもへの対応を考えておくと、よりスムーズに活動が進みます。自分が担当する子どもにはどのような対応が必要か、予想される子どもの動きを多くあげておきましょう。これからも子どもたちのことを考えながら、先生らしく楽しい保育をしてくださいね。

部分実習の内容について評価するのでなく、実習生の様子を評価しましょう。

これからの保育に活かせるようなコメントがよいですね。

伸びしろである点を書くと、実習生もその部分を意識して学びを深められます。

>>>あわせて読みたい「保育士だけど製作は苦手な方へ!意識する点と克服ポイントを解説」

責任実習

朝の会から帰りの会まで一人でこなし、緊張したかと思います。一日を通して、子どもたちは楽しそうに過ごしていましたよ。子どもたちは抽象的な言葉ではどう動くべきか想像がつきません。そのため、保育者は子どもが動きやすい声かけや環境構成をする必要があります。話始める際に「聞いてください」というのでなく、「おへそを先生に向けてください」と言い換えるなど、少しの工夫で子どもたちの反応が変わります。子どもが動きやすい声かけや環境をより勉強すると、スムーズに保育が進みますよ。

実習生の支援に対する子どもたちの反応もフィードバックするとよいでしょう。

よりよくするにはどうすべきだったのか、これからの保育でも活用できるような内容だとなおよいですね。

反省会で話した内容と重複しないよう注意しましょう。

 

最終日

実習全体を通した目標とされていた「その子に合った支援を考え、実践する」は保育において非常に大切なことです。保育に正解はなく、一人ひとりに合わせた対応が求められます。毎日子どもたち全員と関わらなければ、知ることはできません。日々成長していく子どもたちの『今』に適した対応が求められるのです。どの子も同じくらい関わろうとする先生の姿から、目標をしっかりと達成されていると感じました。この姿勢を忘れず、これからの保育に役立ててくださいね。

目標について触れると、実習生も振り返りがしやすいでしょう。

また、最終日であるため、まとめの文言を書くと読みやすさが増します。

これからの学生生活を前向きに過ごせるような文言がよいですよ。

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まとめ

今回は、保育実習日誌を添削する際の注意点やコメント例を紹介しました。

自分が保育者になる前を思い返し、どんなアドバイスが欲しかったかを思い返してみてください。

実習生にとっても保育者にとってもよい実習になるように心掛けましょう。

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筆者プロフィール
うさぎ
保有資格:保育士
経歴:大学で児童学部に入学し、保育士資格を取得。ゼミでは児童文化学を専攻し、子どもを取り巻く文化環境について研究。保育園でのアルバイト経験もあり、現在はそれらの経験を活かして弊社ライターとして活動中。
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